3秒しかない時、あなたは本当にその言葉を使いますか?
伝えたいことはあるのに、うまく伝わらない経験は誰しもがぶつかる悩みの一つでしょう。
今回紹介する、しゅうマナビジネスさんの「3秒で伝える コンサルが使う会話術」では、そんな伝えたいのに伝わらない現状を打破してくれる内容でした。
この記事では、「3秒で伝える コンサルが使う会話術」の内容をまとめつつ、伝えるのに大事な考え方を要約・紹介していきます。
では、いってみましょう!
本書の概要
ページ数
おわりに、を含めず223ページ、全231ページでした。
読むのにかかった時間
大体2時間ほどで読み切ることができました。
構成
3秒で伝える意識が必要な理由から始まり、3秒の一言目で使う7つのパターン、一言を見つける方法、3秒・30秒・3分のそれぞれの伝え方テクニック、言葉の選び方という構成でした。
伝える意識とテクニック両面から紹介された内容になっています。
おすすめ度
しゅうマナビジネスさんの「3秒で伝える コンサルが使う会話術」のおすすめ度は、5点満点中3点です。
まずまずの評価。
決しておすすめできない、わけじゃないですが万人が読むべきかと聞かれると首を傾げてしまいます。
伝えることが苦手という方は読んでみてもいいですが、それ以外の方は割とわかっていることや新人研修で学ぶようなことが書かれている印象でした。
唯一、相手の立場で全てを捉えるという考え方は勉強になりました。
なので、この記事で紹介する内容を見て、より深く例なども交えて知りたくなったら読んでみるくらいで良いと思います。
伝わらない理由
伝えたいのに伝わらないのには、理由があります。
「自分の言いたいことばかり話すから」です。
相手に聞く姿勢をとってもらえるような話し方ができていないのが、根本的な問題。
その際、心理ブロックとして誤解されたくない、主張に自信がない、相手を刺激したくない。などによって余計に言葉数が増えてしまうことがあります。
これを防ぐのがシンプルに短く伝えること。
シンプルに短く伝えることで、相手は聞く姿勢をとってくれ、また相手の立場を考えた発言によって適切な言葉で伝えられるようになるのです。
目指すは3秒で伝えること。一言に凝縮された言葉を選べるようになります。
相手の立場で考える意識
相手の立場で考える時に大事な意識が、主語を相手にすること。
「うまく伝える」「説得する」これらは、自分が主語となっているので不適切な意識。
「伝わる」「納得する」は、相手が主語になっている意識ができています。
相手だったら、どんな疑問を浮かべるだろうか。この言葉で本当にわかるのかを考えるようにするのです。
相手が何を知りたくて、予備知識はどれくらいあるのか。
専門用語はどれくらい理解していそうかまで考えて、言葉を選びます。
また、集中が続かないことも考慮して要所要所で再度惹きつける話し方を心がけられると満点。
相手の聞く姿勢にまで考慮した伝え方ができています。
どんな時でも、相手が何を求めているのか。相手の知識や人柄まで考慮して何を伝える必要があるのかを考慮することが大事です。
上司に伝えるのか、顧客に伝えるのかだけでも全く言葉が変わってきます。
事実と改善策だけを求めているのか。原因と理由まで伝える必要があるのか。そういったことを考慮しながらどこまで詳細に伝えるかを考えていくのです。
質問に対する適切なテクニック
質問に適切に返せていないことはよくあります。
「この資料できてる?」という質問に対して「ちょっと急な作業が入ってしまって、着手が遅れています」という答え。
これは質問に適切に答えられていません。
「この資料できてる?」の答えとしては「Yes」か「No」でまず答えます。
そして、できていない場合はいつまでにできそうなのかも暗に聞いているのです。
つまり、「この資料できてる?」は「この資料できてる?できていないならいつまでに出せる?」が正確な質問の意図となります。
なので、答えも「できていません。金曜日の17時までには提出できます」と答えるのが適切です。
このように質問を適切に噛み砕くために大事な考え方が、5W2Hを意識すること。
When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何がを)、Why(なぜ)、How(どのように)、How much(いくらで)
の五つを意識することで質問が何を聞いているのがわかりやすくなります。
例えば、「報告書に大利ない情報は何?」と聞かれれば、Whatで、「〇〇が必要です」と答えるのが的確です。
何を問われているのかを瞬時に5W2H当てはめる癖をつけると質問に適切に答えられるようになります。
論理の組み立て方
結論から話す。のは論理を組み立てる上での一つの手法に過ぎません。
「3秒で伝える コンサルが使う会話術」で紹介されていた方法では、「PREP法」「TPREP法」「TNPREP法」が紹介されていました。
PREP法は、結論(Point)理由(Reason)具体例(Example)結論(Point)の順番で話す手法で、一番使われる伝えるフレームワークです。
基本的にはこの構成が一番使いやすく、わかりやすい。ただ相手によって他の順番を使うことで伝わりやすくなります。
TPREP法は、話のテーマ(Theme)がPREPの前につきます。
何の話かを最初に言及することで、いきなり話し出して認識の齟齬で説明が長くなってしまうことがあるのです。
「オンライン学習サイトの導入が必要です」と急に言われても何のことやら。ですが
「今日は新しい社内教育のやり方についてお話しします」というテーマを先に伝えることで、次に話す結論が何の話についてがわかりやすくなります。
IPREP法は、論点・課題(Issue)がPREPの前につくフレームワークです。
何の課題や論点について話しているのか、少しテーマにも似ていますが課題を明確にしてから結論を持ってくる手法。
「今回の課題は〇〇です」「〇〇を解決するためにこんな施策があります」といった話の展開をさせます。
これによって課題認識を合わせることができ、話し合いも進みやすくなる効果があります。
最初に何を話すかで異なる手法たち、相手に何を伝えるのか、相手が何を求めているのか、相手は前の話し合いをどれほど覚えているかなどを考慮して話し方を変えられるようになれば一人前です。
まとめ
今回は、しゅうマナビジネスさんの「3秒で伝える コンサルが使う会話術」を紹介してきました。
伝えるって難しいですね。
一番の意識は相手を想うことだと思いました。
相手の立場や状況、反応を見ながら伝える言葉を選ぶのが重要そうです。
ぜひこの機会に、伝え方を意識してみてください。
しゅうマナビジネスさんの「3秒で伝える コンサルが使う会話術」では、今回紹介した内容以上に伝える技術が磨かれる内容が紹介されているのでぜひ読んでみてください。
では、皆さんの伝わる技術がアップすることを祈っています。
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