非行に走る少年は、本当に本人たちが悪いのでしょうか?
もしかしたら、彼ら彼女たちをしっかり見てあげられていない社会が悪いのかもしれません。
今回紹介するのは、宮口幸治さんの「ケーキの切れない非行少年たち」です。
非行に走る少年たちの意外な共通点と改善方法が書かれた一冊。親や祖父母、子供と関わる人全員が読むべき一冊。
この記事では、そんな「ケーキの切れない非行少年たち」をネタバレありで内容要約・紹介します。
では、いってみましょう!

本の概要

ページ数
おわりにを含めず179ページ、全182ページです。
読むのにかかった時間
大体2時間ほどで読み切ることができました。
非行少年の事実(ケーキが切れないとは)

非行少年を見てきた筆者はある傾向に気づきました。
それが一定の非行少年たちはケーキを切れないということでした。
丸い円を用意して、ケーキを3等分にしてくださいというお題を出すと、見事に非行少年たちは上手くできないのです。
縦に二つの線を引いたり、明らかに不公平な形に切ったりします。
そもそもの認知機能から非行少年とそうでない子には違いがあったのです。
認知機能が異なるから、物事の受け取り方が異なるようになり、決して怒るようなことでないのに激怒したり。
先のことを考えれば絶対やらないようなことを、平気でやったりするのです。
認知機能が異なるのが原因の一つであることをまずは知ることが大事。
非行少年を反省させればいいんじゃないんです。まずは認知機能を正常に働かせる。その後に反省が来るべきなのです。
「ケーキの切れない非行少年たち」はまさにそんな少年たちとどう向き合うかという本となっています。
授業についていけないのが原因

認知機能によって受け取り方が違うのも非行になる原因ではありますが、他にもあります。
それが不器用による授業についていけないという状況です。
認知機能が遅れている少年にとって、学校の授業というのは非常に難しいものとなります。
訳のわからないことをやっている。みんなはわかっているのに、自分はわからない。
それが焦り、不安、怒りへとつながり非行に走るという訳です。
不器用であるからさらには、その怒りのぶつけ方が犯罪となってしまうことが多くなります。
授業についていけない。たったそれだけのことで非行少年は生まれうるのです。
その可能性を考えて子供達を見守る側は接してあげる必要があります。
やりがちな失敗例

暖かく見守る必要がある非行少年ではありますが、間違った接し方もあります。
良かれと思ってやっているのに、逆効果という失敗例があるのです。
ここではそんな失敗例を紹介します。
「子供の良いところを見つけて褒める」これは一時的には効果があるものの、決して完璧な自信をつけてあげる行為にはなりません。
というのも「できない」という事実は変わっていないから。
非行に走る原因である授業に遅れるなどの「できない」という事実自体は何も変わっていません。
良いところがあっても「できない」ものは「できない」それを知った時に絶望、嫌気が指してしまうのです。
褒めればいい。という考えは甘いということです。
「授業を手厚くする」というのも効果は薄く、わからない理由は認知機能の低さ・遅れなのでわからないものはわからない。
授業ではなく、その前段階の認知機能の向上を測ることこそが大事になってくるのです。
取るべき行動まとめ

非行少年を含む子供達を正しく導く行動もあります。
「適切な自己評価を持たせる」というものです。
しっかりあなたを見ています。とアピールするだけで十分効果があります。
これによって自分を見てくれる存在から、自分自身を見るようになり適切に自分の行為を見ることができるようになるのです。
また、子供同士の振る舞いをお互いに見合うことによる効果も計り知れません。
大人からの目線では気づかないようなことをお互いに見合うことで自信になったり、間違いに気づいたりするのです。
自分で気づかせる。気づいてもらう。これが「適切な自己評価」につながっていき、非行を自ら行わない選択ができる大人へとなっていきます。
認知機能の向上方法については「コグトレ」といった方法があります。
この記事では詳細の方法は割愛しますので、本書を読んだり、ネット検索してみてください。
まとめ

今回は宮口幸治さんの「ケーキの切れない非行少年たち」を紹介してきました。
子供達に寄り添いつつ適切に導くための一冊。
実に勉強になりました。
大人として子供たちと接するときは意識したいと思いました。
ぜひ、子供に関わる機会のある方は一読してみてください。
では、みなさん読書ライフがより良いものになることを祈っています。


