生産性が高い人の中でもさらに生産性が高い、世界一流のエンジニア。
そんな彼らと凡人の違いは思考法でした。
牛尾剛さんの「世界一流エンジニアの思考法」では、マイクロソフトで働く作者が学んだ一流のエンジニアたちの思考法が紹介されていました。
この記事では、そんな思考法について簡単にまとめて紹介していきます。
では、いってみましょう!
本書の概要
ページ数
あとがき含めず267ページ、全270ページでした。
読むのにかかった時間
大体3時間半ほどで読み切ることができました。
構成
世界一流のエンジニアの生産性の高さの秘密を紹介が第1章。
その後、マインドセット、記憶術、コミュニケーションの極意、チームビルディングのコツ、生活習慣が紹介される構成でした。
最後にはAI時代をどうエンジニアとして生き抜いていけばいいかまとめられていました。
理解力を早く正確にする方法
一流のエンジニアたちは理解力から違うように見えます。
ただ実はその理解力の脳みそとしての性能は一般人も一流エンジニアにも大きな違いはありません。
一流エンジニアも複雑なものを理解するためには時間が必要で、何でもかんでも即座に理解してプログラミングとしれ認識できるわけではないのです。
理解力を早く正確に捉える思考法を持っています。
そのコツの一つがメンタルモデルという思考方法です。
メンタルモデルとは、人々が世界を理解し、予測し、解釈し、新しい状況に適用するための自己の心のイメージのことを言います。
要するに自分なりの脳内イメージを持つことが非常に重要ということです。
何かを理解するときにフレームワークを利用すると言い換えてもいいかもしれません。
物事がどういう因果関係で繋がっているのか、時系列だとどうなっているのか。を頭の中でイメージとして持つようにするのです。
こうすることで、これまでのイメージズに新しい概念がどう繋がるかを考えればいいだけで済むので、理解力が早く正確になっていきます。
最初のイメージが重要なので、基礎が大事というのもここからきています。
基礎をしっかりと自分のメンタルモデルにまで落とし込んで理解することができれば、その後の応用もそのイメージから広げる形で理解しやすくなるのです。
情報整理と記憶術
一流エンジニアの情報整理や記憶術にもちょっとした工夫がありました。
まずは脳を極力使わないようにするという情報整理術です。
脳の負荷を極力減らせるように工夫をして、プログラミングのコードを全て読むのではなく読む量を減らして取捨選択しながら目を通すというやり方をするそう。
最小の脳の使われ方で、時間を使うかを考えながら身につける習慣が一流エンジニアにはあるのです。
またマルチタスクをしないというのも一流エンジニアの考え方にあります。
一つのタスクを片付けたり、時間で区切った中では一つの作業しかやらないという考え方です。
これによって集中して時間を費やすことができ、作業を切り替えることによる脳の疲れや時間を最小にすることができます。
マルチタスクは一見仕事ができるようには見えますが、確実に一つずつに集中したほうが生産性は高くなるのです。
記憶術としては、書くことなんだそう。
自分がプログラミングで開発や勉強を行ったら、文章にしてブログにアップしたりすると記憶に残りやすくなるんだそうです。
これは自分の作業や理解した内容を言語化して、人に伝えようとする脳が働くことによって記憶力が高まっているのだと考えられます。
何かを学んだときは誰かに説明することを前提に考え、ブログで発信するなどを実際にやってみると理解力や記憶力が高まることでしょう。
一流のコミュニケーション方法
一流のエンジニアはコミュニケーションの仕方にもひと工夫があります。
まずは情報量を減らすこと。
先述した通り一流エンジニアは極力脳のタスクを最小にしたいと考えています。
なので、長い文章はまず読まれない。要点だけをまとめ何を知りたいのかを一番に伝えることが好まれます。
情報を最小にして伝えることで、相手が食いついて質問をしてきたタイミングで情報を徐々に付け加えるくらいのスタンスで良いのです。
最初から情報を出しすぎると相手の興味も薄れてしまうので、情報量は少なく最低限伝えたいことをまとめると良さそう。
リモートワークで使えるテクニックがクイックコールです。
クイックコールとは予定されていないビデオ通話を指しています。
自分一人で考えてもわからなければすぐに「今ちょっとクイックコールしていい?」と聞いて、クイックコールをする。
これによって文章では長いラリーが必要なことも1分で伝えることができたりもするのです。
結局はしゃべりながら聞いてもらうのが早い解決法だったりするので、クイックコールは遠慮なく多用するのがエンジニアの世界では良さそう。
また実際クイックコールを行うことで、話しやすい雰囲気を作ることもできます。
話しやすい雰囲気は良いことづくめで、失敗が早急に判明して対応できる組織を作る上では欠かせない雰囲気です。
クイックコールはわからないを明確にしたり、生産性を高める上でも重要だと思います。
AI時代をどう生き残るか?
最後にAI時代にエンジニアはどう生き残ればいいのか紹介します。
まずAI時代が進むについて確実にエンジニアの需要は減っていくことが予想されます。
AIに簡単な指示をするだけで、プログラムを書いてくれる。プログラミングの技術なんてなくともプログラミングできてしまう時代はもうそこまできているのです。
一流のエンジニア自身が言うのですから、この未来はほぼ確実的といっても良いでしょう。(僕個人もこうなると予想している)
そんな中エンジニアはどう生き残ればいいのか。
ズバリ、新しいことを勉強しながら今を一生懸命生きればいい!という解決方法が「世界一流エンジニアの思考法」では紹介されていました。
なんじゃそりゃ、精神論かよ。と思ってしまいますが、納得の理由が裏にはありました。
そもそも新しいことをどんどん受け入れて取り入れていくのがエンジニアです。
AIがその進化で仕事を奪おうとしても、それを受け入れて新たな生産性に繋げられるはずだと考えます。
AIをどう使うかはわからなくとも、これまでエンジニアとして積み重ねた業務効率化の手法や考え方は生き残り続ける。
AIを使ってどう自分たちの業務を効率的に行えるようにするかを考えるのは、エンジニアの得意分野だと考えます。
これによって、AIでプログラミングという需要は減っても、AIを使って業務を効率化させる需要はまだまだあってエンジニアはそっちの方向で生き残れると考えるのです。
そのためにはAIのことを最低限知っている必要もありますが、今を一生懸命に生き残ることを考えるだけで自然と未来にも適用できるようになると考えます。
エンジニアは結局は新しいものをうまく利用して生産性を高める職業。と考えるとAIも怖くはありませんね。
専門性を極めていくのもAI時代に生き残る方法という主張もありましたが、それはどこでも言われていることでもあるので、ここでは割愛します。
AI時代を生き残る術についてもっと詳しく知りたい場合は、ぜひとも「世界一流エンジニアの思考法」読んでみてください。
まとめ
今回は、牛尾剛さんの「世界一流エンジニアの思考法」を紹介してきました。
エンジニアはもちろん、エンジニアではない方も非常に読みやすく参考になる内容だったと思います。
僕的には基礎のフレームワークから理解を広げていくイメージがしっくりきて、自分の理解力を深めるときにも応用したいと感じました。
AI時代にエンジニアの生き残り方も読んでいて、なるほどな、勉強し続けることが大事だなと感じました。
エンジニアのちょっと独特かつ超効率的な考え方をもっと知りたい方はぜひ一度牛尾剛さんの「世界一流エンジニアの思考法」をお手に取ってみてください。
では、皆さんの生産性が爆上がりすることを祈っています。
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