余計なひとことを言ってませんか?
実はちょっと言い方を変えるだけで避けられた争いがあるかもしれません。
今回は大野萌子さんの「よけいなひと言を好かれるセリフに変える 言い換え図鑑」の紹介です。
ほんのちょっとの違いで、受け取り手の印象が変わりあなた自身の印象が良くなります。
この記事では、そんな内容を要約しながら紹介していきます。
では、いってみましょう!
本書の概要
ページ数
おわりにを含めず313ページ、全318ページでした。
読むのにかかった時間
大体2時間半ほどで読み切ることができました。
構成
全15章に分かれそれぞれ、断り方、気遣い、返事といった場面ごとに使える言い換えが書かれていました。
右ページに余計な一言と好かれるセリフが書かれ、左ページに解説という見開き1ページが1セットになった構成になっています。
おすすめ度
大野萌子さんの「よけいなひと言を好かれるセリフに変える 言い換え図鑑」のおすすめ度は、5点満点中3.5点です。
割とおすすめできるけど優先度はそこまで高くないという印象でした。
非常に参考になる言い回しもあるものの、言葉の注意点が多かったイメージです。
「は」ではなく「も」を使おうや、「すいません」ではなく「申し訳ございません」を使おうといった話。
すでに知っている内容もかなり組み込まれている印象だったので、おすすめ度を下げています。
社会人をやっていれば自然に身につく部分も多い中、そう言えばよかったのか。となる部分も結構あったので、言葉選びに迷うことがある方は読んでみるといいと思います。
また、社会人として働く前の段階で読むのもおすすめです。
社会人の基礎がかなりのレベルでできている状態になれるはずですから。
挨拶・社交辞令で使える言いかえ
挨拶や社交辞令時に使える言い換えを紹介します。
×勉強になりました→⚪︎クレームの話が参考になりました
漠然とお礼を言うよりも具体的にどういったことが勉強に、参考になったのかを伝えるのかが重要という話。
×大変ですね→⚪︎仕事が忙しいんですね
これまた具体的に何が大変なのかを労うのが気遣いでは必要な観点です。
×ご苦労様です→⚪︎お疲れ様です
これは単純に言葉の誤りという観点、目上の方にご苦労様はNGなので注意しましょう。
断り方で使える言いかえ
何か断る場面で使える言い換えをここでは紹介します。
×大丈夫です→⚪︎わかりました ⚪︎できません
大丈夫というのは肯定にも否定にも使える言葉なので、曖昧な表現となってしまいます。
はっきりと肯定なのか否定なのかを表現するために言い換える方が良いという考えです。
×断ってもいいですか?→⚪︎こういう理由でお断りしたいです
ただ、断るのでは相手を不快な気持ちにさせてしまうかもしれません。
理由があれば不快な気持ちを抑えられる可能性がありますので、断るときは正直に理由もつけてはっきりと断ってしまいましょう。
注意・叱り方で使える言いかえ
誰かに注意や叱る場面も社会人を経験していく上では必要になります。
その際に気をつけるべき言い方を紹介します。
×こうするべきだよね→⚪︎こうしてください
〇〇べきというのはその人の主観ですので、相手も受け入れがたく強く言いすぎるとハラスメントになってしまいます。
あくまでお願いという形を取るという意味でも「こうしてください」というやってほしいことを言うようにすると良いです。
×こんなミスして恥ずかしくないの?→⚪︎私はこう思うんだけど、どう思う?
明らかにハラスメントになりそうな言い方ではありますが、これをどう言い換えるのかが重要。
自分の考えはこう、相手はどうかを聞くと言うのがこういった場合には適切になりやすいです。
全体を通して注意した方がいい観点
ここまで実際に書かれていた内容について一部紹介してきました。
本書にはこれ以上の内容がたくさん書かれているので、他の言い換えが気になる方はぜひ、本書を読んでみてください。
言い換えを全て読むと、大体言いたいことがわかってくるものです。
大事なのは3つの観点であると、僕はまとめます。
ズバリ、「言葉を適切に使う」「理由や何をを明確にする」「主観は主観であると告げる」という三つです。
言葉を適切に使うは、すいませんではなく申し訳ございません。や「よろしかったでしょうか」ではなく「よろしいでしょうか」とするなど
日本語として一般的かどうかという観点です。
言葉の微妙な使い方の違いが気になる方はどこにでもいるので、言葉の適切さは注意しましょう。
次に「理由や何をを明確にする」は、「言いかえ図鑑」のほとんどの項目で言及されていることでした。
「これやっておいて」ではなく「この資料をどのように、いつまでに作成して提出するのか」ととにかく明確にすることが大事という話。
曖昧な表現を避けることで伝わりやすさが増すのです。
近日中や月末などについても表現が曖昧になってしまうので、誰が聞いても読んでも同じイメージになる具体的な数値などを使うのが適切ということでした。
最後に「主観は主観であると告げる」
主観を相手に押し付けることがパワハラ、モラハラ、セクハラとなってしまいやすいです。
相手の考えや主張を尊重し合うためにも、自分の考えは主観であることを理解し言葉にする際も配慮する必要があります。
「私はこう思う」というのを口癖にするだけでも全体的な言い換えには成功しやすいです。
〇〇されると自分がどう苦労や辛い思いをするのかを言うことで、その行動を変えてもらうと言う間接的な効果を促すこともできます。
自分はあくまで自分であることを理解することが重要です。
まとめ
今回は、大野萌子さんの「よけいなひと言を好かれるセリフに変える 言い換え図鑑」を紹介してきました。
言いかえは色々な場面で利用できるためかなり勉強になりました。
言葉が少し変わるだけでも印象はガラリと変わると思うので、今回紹介した内容以外にも気になる方はぜひ、本書をお手に取ってみてください。
では、皆さんの読書ライフがより良いものになることを祈っています。