問題、課題、戦略、業務改善、分析。
全ての仕事に共通で利用できるのがフレームワークです。
フレームワークには様々な種類がある。今回紹介する「ビジネスフレームワーク図鑑」が70種類解説されていました。
この記事ではそんな「ビジネスフレームワーク図鑑」を要約しながら、誰向きか、購入すべきか紹介していきます。
では、いってみましょう!
本書の概要
ページ数
全213ページでした。
読むのにかかった時間
さらっと読む形で、大体1時間半ほどで読み切ることができました。
構成
問題課題発見から、市場分析、課題解決のためのアイデア出し、戦略立案、業務改善、組織マネジメント、他者への情報伝達・共有といったテーマごとに合ったビジネスフレームワークが解説された構成になっていました。
それぞれフレームワークごとに、左ページが例、右ページが解説や使い方、コツが書かれていました。
使い道と使うべき場面、より一層使いこなすためのコツが書かれている構成です。
読むべき人
「ビジネスフレームワーク図鑑」を読むべき人は、考えをまとめるのが不得意という方や本当に自分は効率の良い考え方ができているのかわからない人でしょう。
フレームワークとはズバリ、考え方の雛形というもので、フレームワークに沿って考えるとわかりやすいよ。というものです。
そのため、白紙から考えるよりもアイデアや問題を見つけやすいという特徴があります。
また網羅性や効率も高まる性質がありますので、これまで自由奔放に仕事やアイデア出しをしていた方には刺さる内容だと思います。
かくゆう僕も白紙に自分のアイデアや資料作りの際も、自由にやっていましたがフレームワークを使うことで考えのまとまりや網羅性がアップしました。
考えをどうやってまとめて、人に伝えるか。本当にその考えは妥当なのか、網羅されているのか不安という方にはぴったりの内容だとも思います。
逆に、ロジックツリーなどのビジネスフレームは全部わかっているという方には必要のない一冊です。
僕としてはこの一冊は手元に残しておいて、考えを練る時の参考にしたいと思いました。
辞書のような使い方が「ビジネスフレームワーク図鑑」にはぴったりだと思います。
お気に入りのビジネスフレームワーク 7選
「ビジネスフレームワーク図鑑」に紹介されていたビジネスフレームワークの中から特に僕がお気に入りのフレームワークについて紹介します。
なぜなぜ分析
問題の原因を深掘りするときに使用されるビジネスフレームワークが、なぜなぜ分析です。
問題を設定したら、なぜを問いかけます。それを繰り返すことで問題の原因を見つけるという使い方になります。
例えば、店舗Aで新入社員のBさんが商品の発注ミスを起こしてしまったという問題があったとき。
なぜ①:Bさんは数値の入力ミスに気が付かなかったから
なぜ②:発注業務に関する確認が甘いから
なぜ③:チェックのフローやルールがないから
なぜ④:現場のフローやルール設計は店長に任せっぱなしで属人的なため
なぜ⑤:全店共通のマニュアルがないから
という感じです。
これによって問題の根本原因を見つける手助けとなるフレームワークを手に入れることができました。
カスタマージャーニーマップ
カスタマージャーニーマップというフレームワークは顧客分析の際に利用することが多いフレームワークです。
認知から行動に至るまでのストーリーを考えて分析します。
体験のプロセスを書き出して、行動と自分達がどういった接点を持てるのか、顧客はその接点によってどのような体験を受けると想定されるのかを表にして書いていきます。
例えば、SNSで集客した顧客がどういった目的で自分達のWebサイトにくるのか。
Webサイトにきた後にどのような体験をして、どのようなニーズでWebサイトに訪れるのかを分析します。
カスタマージャーニーマップを作る上で、消費者目線を確定させるペルソナも重要になってくる方法です。
これで顧客がどのような体験を求めて自分達のシステムやサービスにやってくるのかが明らかになっていきます。
シナリオグラフ
シナリオグラフはアイデアを発想するときに使いやすいフレームワークです。
物語を考えることでアイデアを広げるというもので、Who誰が、Whenいつ、Whereどこで、What何をするか。という観点でアイデアを練っていきます。
例えば、高校生がテスト前に、お風呂で実力を測る。という繋がりを考えたら、そのときにどういったサービスがあればいいのかを考えたりできるわけです。
今回の例だったら、このアイデアからスマホでできるテスト予想問題一問一答アプリなんか面白いかもしれませんね。
アイデアシート
アイデアシートというフレームワークはシンプルながら、アイデアを形にする際に役に立ちそうなフレームワークです。
自分の頭の中をスケッチにするようなイメージのフレームワークで、実際にスケッチや言語化してアイデアを整理していきます。
他者からのフィードバックをもらいながら足りない部分を補ってアイデアを練っていくフェーズに利用できるフレームワークです。
アンゾフの成長マトリクス
アンゾフの成長マトリクスは、戦略の方向性を考えるときに有用なフレームワークです。
自社事業の成長戦略を考える際に役に立ちます。
市場(顧客)と製品について、それぞれ既存と新規の象限に分類し、自社事業を成長させていくための戦略を考えるフレームワークです。
製品の既存かつ市場の既存に対しては、セット割引やリピート割引を実施する。など。
新規の製品かつ市場の新規に対しては、マーケティングコンサル事業を展開する。などの施策が例としては上がっていたりしました。
業務フロー図
実際に僕のも仕事な中で使っていて、かなり便利だと思う業務フローずもお気に入りのフレームワークです。
業務の状態を可視化するときに利用できて、業務の流れや繋がりを可視化することができます。
業務の流れを図式化して視覚的に把握しやすくする手法です。
業務の内容を書き出した後、部門と大枠の流れを設定してフローズに落とし込んでいきます。
これがあるだけで、どの部署や人、システムがどう関わり合っていくのかが見えやすくなるのです。
Will/Can/Must
最後に紹介するフレームワークがWill/Can/Mustです。
目的を共有する際に用いるのが力を発揮するフレームワークで、最も高いパフォーマンスを発揮できる場所を探します。
やりたいこと、できること、やるべきこと、の三つの要素で業務を整理することで最もやりがいを持って取り組める業務を見つけ出すフレームワークです。
まずやりたいことを書き出して、できることを書き出す。絶対にやらなければいけないことを書き出してそれぞれが重なる部分を見つけます。
重なるポイントこそが集まった人材達の一番パフォーマンスが高まるところとなるわけです。
フレームワークが全てではないことは自覚して
「ビジネスフレームワーク図鑑」では70種類のビジネスフレームワークが紹介され、この記事でも7つのビジネスフレームワークを紹介しましたが、忘れてはいけないことがあります。
それが、フレームワークが全てではない。ということ。
フレームワークに沿っているから完璧ではないのです。
フレームワークはあくまでも考えをまとめたり、網羅するためのツールにすぎません。
そのため、〇〇フレームワークを使うために行動するというのは間違いです。
問題点を洗い出すために〇〇フレームワークを使うというのが本来のあるべき姿、目的と手段を間違えないようにしたいところ。
また、フレームワークでは見えてこない部分も世の中にはたくさんあります。
フレームワークにはない考えだからといって、突っぱねるのではなく、新たなフレームワークを作るチャンスだと考えられるくらいの柔軟性が必要です。
フレームワークはあくまでも一つのツールという自覚で、ビジネスフレームワークとうまく付き合っていきましょう!
まとめ
今回は、「ビジネスフレームワーク図鑑」を紹介してきました。
ビジネスフレームワークについて、ここまでたくさんの種類を見るのは初めてでした。
実際に使うであろうビジネスフレームワークは少ないでしょうが、適材適所で使う方法なんかも最後のページに書いてあったので、参考にしたいです。
手元におくべき一冊として困ったときに、また眺めて実際にフレームワークとして使いたいと思いました。
では、皆さんのフレームワークライフがより良いものになることを祈っています。
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