5分でわかる池上彰「20歳の自分に教えたい イスラム世界」書評&内容要約

実用書

イスラム教と聞いて何を思いますか?

テロ組織?危ない?

実は、イスラム教自体は決して悪いものではありません。

どうして過激派と呼ばれるテロ組織が生まれてしまったのか、どうしてイスラエルは揉めているのか。

それらの答えはイスラム教にありました。

今回紹介する池上彰さんの「20歳の自分に教えたい イスラム世界」はまさにそんなイスラム教をまとめた一冊。

中東情勢がよくわかる一冊でした。

この記事では、そんな「20歳の自分に教えたい イスラム世界」の内容をまとめて紹介します。

では、いってみましょう!

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本書の概要

ページ数

全229ページでした。

読むのにかかった時間

大体2時間半ほどで読み切ることができました。

構成

図や挿絵での解説が多く、わかりやすい書き方でイスラム世界のことがわかりました。

目次としては、下記でした。

・イスラム教ってどんな宗教

・ハマスとはどんな組織か

・イスラエルとはどんな国か

・サウジアラビアとはどんな国か

・世界はイスラム世界とどう付き合うか

イスラム教とは

イスラム教は実はキリスト教やユダヤ教と同じ神を信仰する宗教なのです。

違いは聖書の捉え方で異なってきます。

旧約聖書を信じるのががユダヤ教(ユダヤ教の人たちは旧だとは思っていない)で、紀元前6世紀ごろから始まりました。

キリスト教はそこから再度解釈し直した新約聖書を信じ、1世紀から始まりました。

イスラム教はさらに新約聖書を再度解釈し直したムハンマドによって、7世紀から始まったのです。

そのため、同じ聖書という起源や同じ神という共通点はありながらも、その信仰方法は異なってきます。

さらにその中でも聖書の解釈によってイスラム教の中でもスンニ派とシーア派と別れたりもしました。

ムハンマドの血統を重んじるシーア派と血統よりも信仰心を重んじるのがスンニ派という感じ。

スンニ派とシーア派でのぶつかり合いはあるものの、この先説明するユダヤとのいざこざよりはおとなしいです。

イスラエルとはどんな国?

イスラエルは遥か昔ユダヤ人が住んでいた土地でした。

しかし、ローマ帝国によってユダヤ人は追放され、イスラム教を信仰するアラブ人が住むようになります。

その後、ユダヤ人の権力が強くなっていくうちに、ユダヤ人が元々住んでいたイスラエルの国を渡すことが国連で決まるのです。

ユダヤ人はようやく自分たちだけの国を持てることに喜ぶものの、アラブ人は怒り出します。

自分たちの土地を占領するユダヤ人。と映るわけですから。

そして、ユダヤ人が統治するイスラエル。アラブ人が統治するパレスチナ自治区というのが生まれます。

こういった過去があるために、仲が悪い二つの人種で構成されるのがイスラエルという国です。

紛争が起こる理由

イスラエルができた経緯を知れば紛争が起きる理由も想像がつくと思います。

パレスチナ自治区という狭い地域に押し込められた、アラブ人たちが怒ったために紛争が起こりました。

パレスチナ自治区、ガザ地区からイスラエル地区に爆撃を仕掛け、それに報復する形でイスラエルが逆襲する。

そして紛争につながりました。

どちらの身も土地を奪われた攻撃されたという解釈で、どちらが悪だと断定できない非常に難しい問題。

ガザ地区のちょっといやらしいところは、ガザ地区の作戦基地を民間人がよく利用する病院や学校の近くに作っていたところです。

作戦基地を攻撃するイスラエルは、どうしても基地の近くの病院や学校にも被害を出してしまいます。

ガザ地区はそれを大々的に発表することで、民間人まで巻き込んでいるイスラエルは最低であると世界に投げかけるのです。

イランはどう関わってくる?

中東問題に出てくるもう一つの国があります。

イランです。

イランはこのイスラエルでの紛争とどう関わってくるのか、ズバリパレスチナ自治区、ガザ地区に手を貸す存在として関わってきます。

元々ガザ地区とイランはイスラム教でしたが、先ほど出たシーア派とスンニ派で仲が悪かったです。

ですが、いざイスラム教の仲間の立場が悪くなると手を貸すのがイランでした。

ただイランは表立って手を貸しているわけではないのは注意が必要です。

密かにパレスチナ地区を応援する形で、手を貸しています。

アメリカは、ユダヤ人の人口も多い国なのと、イランと元々仲が悪かったことからイスラエルの味方をしています。

そうして、それぞれに手を貸してくれる大国があるからこそ、紛争は長引いているのです。

ちなみに日本はどちらの味方にもなりつつ、どちらの敵にもならないような立ち振る舞いを行なっています。

僕自身の考えも今の日本の立場と一緒で、どちらが悪だと決めつけられない点で同じでした。

皆さんはどう思いますか?

ぜひ、「20歳の自分に教えたい イスラム世界」を読んで考えてみてください。

まとめ

今回は池上彰さんの「20歳の自分に教えたい イスラム世界」を紹介してきました。

非常にわかりやすくイスラム世界のことがわかる内容でよかったです。

イスラエルのことがよくわかって、戦争に悪がないことがよくわかりました。

どちらも正しいからこそ、戦争は起こるとも言えると思いますね。

皆さんもぜひ、この機会にイスラエルの問題を考えてみてください。

では、皆さんの読書ライフがより良いものになることを祈っています。

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