眠れてますか?
良質な睡眠は健康のためにも、クリエイティブな仕事のためにも非常に重要です。
しかし、日本の平均睡眠時間は6.5時間、さらに6時間未満という方が40%もいます。
これは世界の中でもワースト1位の数値で、日本人は眠らないことで損失を生み出してしまっていると言えるのです。
今回紹介する西野精治さんの「スタンフォード式最高の睡眠」では、睡眠がいかに重要であるか睡眠の質のための90分をどう高めるかについて書かれていました。
この記事では、眠り始め90分の高め方とショートスリーパー、眠くならないためのスッキリ術に関して内容をまとめていきます。
全文が読みたい方はぜひ本書手に取ってみて下さい。
かなり軽い本なので、1日もあれば要点は掴めると思います。
では、いってみましょう!
本書の概要
ページ数
あとがき含めず243ページ、全251ページでした。
読むのにかかった時間
行間が広くて読みやすく、だいたい2時間くらいで読み切ることができました。
構成
睡眠不足が及ぼす影響から始まり、眠り始めの90分がいかに重要か、90分の質を高めるためにやるべきこと、眠りを誘導するためにやるべきことが書かれていました。
最後には朝起きた後にやるべきこと、昼間に眠くならないための起きるためのテクニックも書かれていました。
睡眠について網羅的に抑えることができる一冊になっていました。
イビキなどの睡眠障害については、専門家の受診をおすすめするとも書いてありました。
この記事では睡眠障害まではいかない部分、慢性的な睡眠不足に関してフォーカスしてまとめていきます。
ショートスリーパーは遺伝
ショートスリーパーは確かに実在します。
4時間の睡眠で、十分に休養が取れて、健康にも全く害がない人です。
しかし、これは完全に遺伝で決まるもので後から特訓などで手に入れることはできません。
自分がショートスリーパーだから睡眠時間が少なくても大丈夫と思うのは危険で、十中八九ショートスリーパーではありません。
6時間未満の睡眠でもなんとか仕事できてるし、別に良くない?と思う方はぜひ、たっぷり寝てみて下さい。
そうするだけで仕事のクオリティがこれまでの倍以上になってくことでしょう。
6時間未満の睡眠のあなたは、まだ本気の50%も使っていなかったとわかるはずです。
また、土日に寝溜めするから大丈夫という方もいますが、それもまたナンセンスだと「スタンフォード式最高の睡眠」ではいっています。
睡眠不足を本気で解消するには2週間続ける必要が出てくるからです。
たった1日、2日の睡眠改善では到底追いつきません。
つまり、土日では時間は足りず、結局睡眠不足のまま、1週間が始まってしまうというわけです。
ぜひとも、ショートスリーパーは遺伝、寝溜めは2週間しなきゃ意味ないという2点を押さえておいて下さい。
眠りの質は何で決まる?
「スタンフォード式最高の睡眠」では睡眠の質は眠り始め90分で決まるとありました。
その90分を「黄金の90分」と呼びながらいかにこの90分の質を高められるかが重要であるとのことでした。
実験の中で「黄金の90分」の質を高めることができれば、その後の睡眠の質がうんっと良くなってスッキリした目覚めにも繋がり、翌日のパフォーマンスも高まっていくのです。
「黄金の90分」の間にしっかりと深い眠りに入れるか、布団に入ってスッと眠れるか(10分以内に眠れるのが望ましい)が重要になってきます。
ここからはこの超重要な「黄金の90分」をいかに質の良いものにできるかについて紹介していきます。
寝る前にやるべきこと
「黄金の90分」の質を高めるために寝る前にやるべきこと3つを紹介します。
この三つを意識するだけで、布団に入ったら一瞬で眠ることができるでしょう。
入浴
入浴が睡眠の質に良いというのは聞いたことあるという方は多いかもしれません。
実は入浴によって体温が一度上がって、下がるというのが眠りやすい環境を作る上で重要なのです。
睡眠に入るためには2種類の体温を把握しておく必要があります。
皮膚温度と深部体温です。
この二つの体温の差が縮まることで眠りを誘発してくれます。
皮膚体温はその名の通り皮膚に近いところの体温、深部体温は体の中の温度です。
お風呂に入ることで深部体温、皮膚体温が同時に高まります。
その後、体は恒常性から温度を下げようと頑張ります。(上がりすぎる体温は危険と判断し汗などによって下げる)
これによって深部体温は下がり、皮膚体温も落ち着いてきます。このタイミングです。
深部体温が急激な上昇により高まり、反動で下がります。
深部体温はなかなか下がるものではないので、入浴によって上げることで下げやすくなるのです。
入浴は深部体温を下げるためにも非常に有効だといえ、結果的に寝つきが良くなります。
体温調節
皮膚温度と深部体温を理解することによる体温調節によって寝付きやすさは変わってきます。
入浴ほど時間を取らずとも行うことができ、足湯だけでもその効果はあります。
もちろんシャワーでもOKで、入浴は基本的に就寝の90分前がいいので、90分を切る場合はシャワーや足湯をするというのが良いです。
脳を休める
スマホをいじると眠れなくなるのは、ブルーライトだけではなくスマホによって脳が活性化するためとの見解もあります。
つまり、脳が活性化すると眠れなくなってしまうということです。
脳を退屈な状態に持っていくのも寝つきを良くする技になります。
退屈な本を読んだり、ぼーっとしたりするのが良いです。
逆にゲームやおもしろすぎるミステリー小説なんかは、就寝前にはおすすめしません。
脳を休めていく。これは寝る前から始まっているのです。
スッキリ目覚めるためにやるべきこと
眠った後、起きたタイミングでやるべきこともあります。
二つ紹介し、この二つを実践することで、起きた後スッキリと朝の活動へと移行できるでしょう。
手足を冷やす
皮膚温度と深部体温の差が縮まると眠くなる。逆に差が開くと目覚めるというのが人間の特徴です。
なので、深部体温が高くなりつつある朝に皮膚温度を下げると有効になります。
起きてすぐ、水で手を洗ったり、足を冷やすことで一気に目が覚めるのです。
実際にやってみましたが、確かに目覚めがいい、そこからもう一度寝ようとは思えません。
軽く動いて、しゃべる
体を動かしたりしゃべるというのも効果的です。
動くことで交感神経が優位になることで、眠る際に使っていた副交感神経が落ち着いてきます。
これによって、起きた後スッキリとしていくのです。
朝起きたら大きな声で挨拶というのは自分の頭をスッキリさせるためにも有効だと言えます。
また朝にコーヒーを飲むのであれば、テイクアウトが良いともありました。
テイクアウトだと店員と喋る必要があったり、買いに行くという手間によって体を動かすからだそうです。
睡眠のための最強スケジュール
眠るため、スッキリ目覚めるためにやるべきことを紹介したところで、おすすめのスケジュールとして最後にまとめていきます。
7時に起きて、24時に寝るパターンです。(会社へ行くパターン)
7時に起きたら、まずは手を洗い、顔を洗います。
その後水を飲んでから、朝ごはんです。
朝ごはんを食べ終わったら、コーヒーをテイクアウトしてからちょっと早めの出社をします。
午前中は集中力や情報処理能力が上がっているので、重要な仕事から消化していきます。
昼食は、軽めがおすすめで、重すぎるものは血糖値に影響を及ぼしてしまうのです。
午後は軽めの仕事、頭を使わずにできる仕事を重点的に進め、14時頃にどうしても眠い場合は20分以下の昼寝を挟むと効果的になります。
20時ごろ帰宅したら、のんびりと過ごしつつ、22時30分ごろに入浴します。
入浴後の寝るまでの時間はのんびりと過ごし、スマホやテレビなどは観ず。
23時半くらいになったらつまらない本を読むなり、面白くない画集を観たりと脳をだんだんとおやすみモードへと持っていきます。
そして24時就寝。
このスケジュールを守れば、非常に良い睡眠が送れることでしょう。
自分に合わせてカスタマイズしてみて下さい。
入浴ではなく23時ごろにシャワーでも同じような効果を発揮することができると思います。
まとめ
今回は、西野精治さんの「スタンフォード式最高の睡眠」を紹介してきました。
睡眠について網羅的に学ぶことができる貴重な一冊だと思いました。
特に体温は2種類あって、それらをコントロールするという知識は非常に有用だと感じ、活かしていこうと思いました。
睡眠は人生の3分の1を占めますので、しっかりと意識したいところです。
では、皆さんの睡眠がより良いものになることを祈っています。
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