「神のロジック 人間のマジック」西澤保彦 書評&ネタバレ感想

小説の書評

目に見えるものが真実とは限らない。それは小説の中だけでない。

どうもORANGEBLOGのゆうです。

今回は西澤保彦氏が書かれた「神のロジック 人間のマジック」についての書評および感想になります。

「神のロジック 人間のマジック」は現在別タイトル「神のロジック 次は誰の番ですか?」という名前に変更されています。

「神のロジック 人間のマジック」というタイトルは絶版になってしまっているので、読みたいよという方は「神のロジック 次は誰の番ですか?」で調べて見てください。

僕は今回、図書館で借りることで「神のロジック 人間のマジック」というタイトルで手にすることができましたので、そのタイトルのままこの記事は書いていきます。

ネタバレは基本なく、ネタバレ部には注意書きを行いますのでネタバレが心配な方も安心して読んでいただければと思います。

あなたの読書ライフにさらなる火を灯せればと思います。

では、行ってみましょう!

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不可解な施設を舞台にしたミステリー

主人公、ミコガミ マモルは不思議な夢を見る。

自分がある化け物も巣に大人たちに手を引かれながら連れていかれる夢を。

その夢は夢ではなく初めてマモルがこの学校と呼ばれる施設にやってきた時の記憶だった。

マモルはある日からこの施設での生活を余儀なくされたのだった。

この施設では不可解なことが多かった。

午前中は通常の学校に似た授業が、午後からはワークショップと呼ばれる不思議な推理ゲームをさせられた。

疑問を抱きつつもマモルはだんだんとこの施設になじんでいき、その施設のステラ、ビル、ハワード、ケネス、ケイトたちとも仲良くなっていった。

施設の意義に疑問を持ちながらも、楽しい毎日を送っていたマモルたちだったが、ある日施設に新入生が入ることが知らされ不穏な空気となる。

新入生をきっかけにマモルはこの施設の意味を仲間たちと共に話し合うようになる。

この施設は「スパイを作り出すための養成所」「超能力を持った子供たちを集めた実験施設」「バーチャルリアリティで作られた虚構の世界」など彼らは身近な情報からさまざまな推理を行う。

果たして彼らの推理は当たっているのか。

そしてついに新入生がやってくる。

この施設では新入生が来ると目覚めさせてはいけない何かが起き上がると言われていた。

マモルたちの日常は新入生が来たことによって大きく動き出す。

この施設の目的とは。

マモルたちはどうして集められたのか。

最後までわからない結末と真相にきっと驚愕するだろう。

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衝撃的作品な分賛否両論になるわけ

「神のロジック人間のマジック」は伏線回収が素晴らしい衝撃的な作品なのですが、その評価は賛否両論なのです。

「鳥肌が立った。めちゃくちゃいい」「ラストが納得いかない、後味が悪い」と評価はバラバラです。

僕の結論は「最高!!だけど、人を選びそうだなぁ」です。

曖昧だな。

すいません、ここからできるだけネタバレを含まないように解説してきますので、待ってください。

まず最高だと思ったところから紹介しましょう。

「神のロジック人間のマジック」は伏線回収が美しいかつ衝撃的なラストを迎える小説です。

驚きのあまり騙された!やられた!という感想になるような伏線がすごい系の小説の一つです。

僕もその感想を持ちました。

たった一文でこれまで読んできた常識をひっくり返されました。

180度変わる見方とこれまで不可思議だった部分がぴったりとはまっていく感じです。

ピースが一つ一つ綺麗にはまっていくのはワクワクと感動があります。

では、なぜそんな美しい伏線のある作品に低評価があるかと言いますと、「ラストが読者に委ねられる系」だからです。

お姫様と王子様が結ばれ、幸せに暮らしましたとさ。というようなハッピーエンドを望んでいるならこの「神のロジック人間のマジック」は期待に沿えないでしょう。

はっきり言うと「神のロジック人間のマジック」は後味が悪い、バッドエンド系の小説です。

なのでハッピーエンドを求める多くの読者からは、低評価と感じてしまうんだと思います。

僕はむしろバッドエンドくらいの方が好きなので、今回の「神のロジック人間のマジック」もとても気に入ったラストになっています。

後味が悪く。ここで終わり?と言うラストでもあるので本当に人を選ぶラストだと思います。

このラスト部分だけが低評価の原因になっています。

他の部分は読みやすさも十分ですし、グロすぎるシーンやエロシーンもないので、万人受けすること間違いなしな作品だと言えます。

ラストをあなたはどう感じるかぜひ、感想を聞かせてほしいです。

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「信じる」ということ考えさせられる作品

あなたは神を信じますか?「神のロジック人間のマジック」はまさにこの問いが描かれています。

宗教に関しての直接的な言及も若干ですがあります。

ただ、宗教持ちが良いとか悪いとか、そういう次元の話は出てきませんので安心してください。

あくまで話の一つのテーマとしてそういった面があるというだけです。

宗教とは一種の何を信じるかの話。ここがミソなのです。

何を信じるか。

あなたもあなただけが信じているものと、周りの人みんなが信じているものがあると思います。

これが本当に合っているか?真実なのか?という話です。

わかりづらいかと思います。

例えばです。

ポストは赤いですよね?この質問に多くの方がYesと答えることでしょう。

しかし、これが青いと信じる人がいます。

さてあなたはどう思うでしょうか?

その人が信じているものが間違っているのでしょうか。

それとも赤だと信じているあなたが間違っているのでしょうか。

そもそも青と赤は何を持ってそう呼ぶのでしょうか?

このように赤だと思っていたものも実は違う方向から見たら青かもしれませんし、自分が赤だと信じていたものが実は皆には青と信じられているかもしれないという話です。

余計意味がわからないよ

すいません。。。

実際に「神のロジック人間のマジック」に書かれている内容を元に僕なりにまとめたのですが、伝わらなかったですかね?

しかし、これ以上は言えないんです。

これ以上のヒントはネタバレになってしまうんです。

この意味はきっと「神のロジック人間のマジック」を読めばわかると納得いただけると思います。

なのでこの「信じることで人生の見方が決まる」というのを次のネタバレありの感想で解説したいと思います。

とにかく、信じるというのはあくまで主観的なものである。

これだけ抑えといてください。

何を信じるか誰が信じているのか

世界というのは信じるで溢れ、信じるでできているのです。

あなたは目の前のその真実を本当に信じていますか?

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ネタバレありな感想(ぶっちゃけ版)

ここからは、「神のロジック人間のマジック」の核心に迫るようなネタバレが含まれますので、注意してください。

ネタバレが嫌な方は次のまとめの章まで飛んでください。

では、ネタバレを含みながら感想と僕なりの解釈についてお話ししていきます。

本書の大きなトリック「実は主人公たちは子供ではなく老人で施設も老人用の施設だった」というもの。

一見教育施設に見せながら実は姥捨山(うばすてやま)であるというオチ。

自分達が11、12歳前後だと思い込んでいた主人公たちという話が「神のロジック人間のマジック」でした。

正直無理やり感は否めないと思います。

運よく12歳から先の記憶だけ抜けてしまった老人がそんな集まるものか?とか主人公が半年で英語が話せるようになるか?(これは実は元々英語が喋れて忘れていた説はある)とかあります。

しかしそれに目を瞑れば非常によくできた叙述トリックだと僕は感じました。

非常に精密に隠された真実でありながら、よくよく思い出してみると至る所に老人であるからこその伏線が張り巡らされている。

ゲートボールや食事のシーン、お風呂とトイレの作りなど。

わかった後だと全て納得するはずです。

信じていたものが全て違っていた。

自分が信じたいように信じていたというのが実感できるのもこの「神のロジック人間のマジック」だと思います。

主人公の主観で描かれる本書は主観だからこそ生まれる事実との齟齬、受け取り方の叙述トリック。

これまた主人公が信じるままに視覚をコントロールされてしまう様子は実に滑稽です。

信じるものが本当に真実とは限らず、これまた見ているものが信じたいように見ている可能性も示唆させられるのです。

これぞ神のロジック、神が作った論理真実と人間が見たいものを真実とは別に見てしまうマジック(魔法)

タイトルの解釈は僕の独自のものですがおそらくこんな意味があるのではないかと思います。

僕たちが今こうして見ているもの全て実はまやかしかもしれません。

なんだかマトリックスを思い出しました。

あれは、現実が実は機械が作ったバーチャル空間だったという話でした。

信じるものを信じて見る。信じたい現実を信じる。

信じることを疑わさせられるそんな作品でした。

実は老人だったオチも非常にお見事で僕は見抜けませんでした。

夢オチかな?と思っていましたが、大外れでした。西澤さんお見事です!

まとめ

ネタバレを読んだ方も読んでいない方もお疲れ様でした。

今回紹介した「神のロジック人間のロジック」少しでも興味を惹かれていれば幸いです。

衝撃的な伏線がすごい作品が好きな方には大変おすすめできます。

衝撃的な作品にありがちなグロテスク表現もないので心を病むこともなく、楽しく最後まで読み切ることができると思います。

ただ、ラストは中々後味が悪いエグい感じなので、好き嫌いは分かれやすいです。

僕はバッドエンド好きなので気に入りました。

ぜひ、この美しい伏線回収と衝撃的真実をあなた自身の目で確かめてほしいです。

「神のロジック人間マジック」というタイトルは絶版になっていますので注意してください。

現在は「神のロジック次は誰の番ですか?」というタイトルで販売されていますので、チェックして見てください。

おすすめの入手方としては図書館ですね。

図書館なら「神のロジック人間マジック」自体が置いてあったりもします。

この作品を読まずに死ぬなんてもったいないです。

自分が信じていたものが覆る瞬間をぜひ楽しんでください。

信じるものは人それぞれであるとともに、信じているのはあなた自身です。

果たしてその信じているものと真相は一致しているでしょうか。

知らず知らずのうちに見たいものを見て、見たいように真実を捻じ曲げてはいないでしょうか。

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