5分でわかる東野圭吾「白夜行」書評&ネタバレ要約・あらすじ

小説の書評

ずっと怪しい雰囲気とモヤモヤが残るミステリーはどうですか?

その分厚さで読むのに抵抗があった一冊、東野圭吾さんの「白夜行」

今回は、そんな「白夜行」を読み切ったので紹介していきます。

あらすじから、書評、おすすめ度、一部ネタバレありの内容要約もしていきます。

では、いってみましょう!

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あらすじ

大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。

容疑者は浮かぶものの、結局事件は迷宮入りとなった。

被害者の息子・桐原亮司、有力な容疑者だった女の娘・西本雪穂

二人は別々の人生を歩んでいたが、徐々にそこには恐るべき犯罪が見え隠れしていく。

証拠はどこにもない。けれど、その真相は悲しくもあり人間の汚い部分が詰め込まれている!

果たして、質屋が殺された真相とは、桐原亮司と西本雪穂の運命とは?

本書の概要

ページ数

解説含めず、854ページ、全860ページでした。

読むのにかかった時間

10時間ほどで読み切ることができました。

構成

全13章に分かれた構成で、三人称視点で描かれています。

章ごとに主軸となる人物が変わり、メインキャラである桐原亮司と西本雪穂の人生を、他の人の視点で見ていくという構成です。

書評

長かったー!けどあっという間だった!というのが正直な僕の感想です。

まずページ数とその分厚さから、人気があるのも面白いって話も聞いていましたが読めていなかった作品でした。

ですが、いざ読んでみるとすらすら読めちゃうんです。

しかも章を重ねるほど、面白さと胸糞悪さが募っていって、10章あたりからは一気に読んじゃいます。

ボリューミーながら、終始面白い。短編ではないものの、ちゃんと章ごとに話が区切られているのも読みやすさにつながっていました。

読みやすさのおかげで900ページに迫る長さでも、飽きずに読み切ることができました。

ミステリーとして完成度高く、謎が謎を呼ぶ感じがたまらなかったです。

キャラクターにも程よく感情移入させられ、悪いやつを恨みきれないのも良さだったと思います。

僕的には、胸糞悪い部分が多かったのがむしろ良かったと思いました。

胸糞悪いーー!ウギーー!ってなるくらいが心を揺さぶられる感じがして好きなんですよね。

最終的にスッキリするかどうかは、あえて言いませんが。

僕はこの胸糞の悪さがたまらなく好きでした。

長い間に挟まる胸糞の悪さなので、全部を読まずしてその胸糞悪いシーンは何度も体験できると思います。

読みやすさによって長いのが最終的には気にならなくなるのが「白夜行」だと思いました。

おすすめ度

東野圭吾さんの「白夜行」のおすすめ度は、5点満点中3点です。

決しておすすめはできません。という評価。

というのも、まず900ページ近いという長さです。

小説を読み慣れている方にとっては苦ではないかもしれませんが、決して初心者の方が楽に読める量ではないと思います。

また、内容についてもかなり性的描写が多いのも気になりました。

僕は大人なので全然良かったですし、むしろウェルカムな表現でしたが、破廉恥!!って思う方も多いと思います。

なので、万人や多くの人にはおすすめできないかなという評価です。

内容としては、面白いですし胸糞悪い雰囲気が好きな人にはピッタリ。

長さも気にならないという方にも、おすすめできます。

間違いなく、歴史に名を残すほどの素晴らしい作品であることは確かだと思います。

要約・あらすじ(ネタバレあり)

ここからはネタバレを含みますので、ネタバレが嫌な方はまとめの章まで飛ぶようにしてください。

桐原亮司の父である質屋・桐原洋介が、廃墟ビルで遺体となって見つかった事件で始まる物語。

洋介は100万円を所持していたはずなのに、それがなくなっており金銭絡みだと思われ、捜査が行われた。

容疑者として直前まで会っていた西本雪穂の母や、質屋の従業員、金を借りていた人物も調べるものの事件は結局迷宮入りとなってしまう。

その後、西本雪穂の母は、自宅でガス中毒で死んでいるのが見つかる。

自殺かもと思われたが、事故ということで事件は処理された。

西本雪穂は母の死を受け、唐沢家の養子となった。

二人は成長していきそれぞれの人生を歩んでいった。

雪穂は美人で気品のある女性として育っていくものの、ある日級友がレイプ事件に巻き込まれる。

それを機にその級友と仲良くなったりもした。

また、親友も同じくレイプ事件に巻き込まれることもあった。

頻発する雪穂の周りで起こるレイプ事件。怪しいものの、何も証拠は出ず事件は全て被害者が黙り込む形となって警察にも届けられなかった。

そして、大人になり結婚生活を送るようになるものの、一度離婚し再婚もする。

その中で自分のブティックのお店も手に入れ、順風満帆に思えるが実はその裏にある人物がいるんじゃないかと刑事などは疑いの目を向ける。

桐原亮司は、半グレのような生き方をしていた。高校生時代には売春で稼ぎを上げプログラミング技術でパクリソフト開発で儲けたりもしていた。

時には友達のピンチを救う際に、起点をきかせ妊娠問題や殺人事件、パクリマリオ事件などを切り抜けていった。

そんな二人の人生を追う一人の刑事。

刑事は質屋が死んだ事件を担当した刑事で、事件は時効になったものの自分の疑問を解消するべく事件を追っていたのだ。

独自に捜査をときの続け、ある推理に至る。

それが、質屋を殺したのは桐原亮司で、雪穂は小学生ながら売春をさせられていたというもの。

それを確かめるべく桐原亮司や雪穂の周りを捜査し、ついに殺人の証拠を押さえることに成功し桐原亮司を捕まえるべく動く。

しかし、追い詰めた矢先桐原亮司は2階から飛び降り、亡くなってしまう。

自殺なのかは明言されず、雪穂もその場に居合わせるものの、こんな人は知らないと言う。

証拠はどこにもない物語。でも確実にこの二人は繋がっているはず。

全ての事件は繋がっていそうで、わからない。という形で幕を閉じました。

結果どういうこと?(ネタバレあり)

繋がってはいるものの、明言されることは最後の最後までありませんでした。

最終的に桐原亮司は自身が死ぬことで、雪穂とのつながりを確実に断ち切る決心をしたのです。

雪穂は繋がりを断ち切る決心を汲み取り、「知らない」と言いました。

明言されることはなかったですが、これまで、売春していた相手がホテルで死んでしまった時は雪穂にアリバイを作ってもらったり。

雪穂の結婚をアシストするために、妊娠させてしまった級友の妊娠検査薬の結果を利用したり。

結婚を確実にするために、障害となる人との接触を阻んだり。

離婚をスムーズに行うために裏で暗躍したりしたのです。

全ては過去の辛い体験、桐原洋介が殺された事件から始まった話でした。

桐原洋介は、幼女趣味で雪穂を買っていたのです。

100万円も雪穂の母に払うためのお金でした。

そんな現場が廃墟ビルで、そこに桐原亮司が現れ、父である桐原洋介を殺すに至ったのです。

殺した過去を隠しつつ、本当に信用できるのは二人だけ。という関係で生きていくようになりました。

最終的には桐原亮司が死んでしまう形で幕を閉じたので、最後の最後まで二人の関係が証拠として明確になることは小説の中ではありませんでした。

なので、実は全てがただの妄想、想像と言われても決して否定できないのです。

証拠は最後の最後までない。全てが推理。そんな物語となっているのが「白夜行」でした。

まとめ

ここからはネタバレないので、安心してください。

今回は、東野圭吾さんの「白夜行」を紹介してきました。

非常に長い話でしたが、読んで良かったです。

胸糞悪いのについつい、先を読んでしまう見事な一冊だと思いました。

万人におすすめはしませんが、長い小説読んでも小説を嫌いにはならない!という方はぜひ読んでみてください。

では、皆さんの読書ライフがより良いものになることを祈っています。

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