人を育てることに有効なコーチングという技術。
実は全てのコミュニケーションの場でもこの技術は使えるのです。
今回紹介する鈴木義幸さんの「新コーチングが人を活かす」ではそんなコーチングの技術が具体的な技術から理解・習得できます。
この記事では、そんな「新コーチングが人を活かす」の内容を一部ネタバレありで紹介します。
では、いってみましょう!

本の概要

読むのにかかった時間
大体2時間ほどで読み切ることができました。
構成
コーチングをどうして行うかをプロローグとして、コーチングの具体的なテクニックが紹介され、自分自身の成長のためにさらにできることが紹介されている構成でした。
コーチングを行いつつ、自分自身や自身のチームをより良い形に持ってくることがこの一冊でできそうです。
無料で読む方法
Prime Readingの対象なので、Amazon Prime会員であれば無料で読むことができます。
Primeビデオも見られて、無料でこういった本も読めるのでぜひ加入を検討してみてください。
おすすめ度

鈴木義幸さんの「新コーチングが人を活かす」のおすすめ度は、5点満点中3.5点です。
コーチングやこれから教育を行っていこうと考えている方に特におすすめな一冊。
僕自身、コーチングは今後の新人教育などに取り込んでいきたいと考えており読みました。
とても参考になるかなり具体的なテクニックも紹介されていて、非常に参考になりました。
相手の話をどう引き出していくか。相手の中にある答えをどう引き出して、自分から出てきた答えだからこそやる気になって推進してもらえるようにするかがわかる内容です。
逆にコーチングに興味のない方については、正直万人に使える技術ではあるものの、おすすめ度は低いと思いました。
コーチングを使えば、男女間の会話には役に立ちそうですが、若干目的とズレるところもあります。
ただ会話をスムーズにしたい相手の会話をどう引き出すかのみにフォーカスするなら、アリかもしれませんね。
気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
コーチングとは

そもそもコーチングとは何か。
コーチングとは、問いを二人の間において、一緒に探索しながら相手の発見を促していくアプローチのことです。
会話を通して、問題に対して一緒に相手の中の答えを見つける手法。
これによって、コーチングを受けた側の成長を促しつつ、相手自身に答えを出してもらうことで作業へのモチベーションを高めることもできます。
どんなスタンスでやればいい?

コーチングはどんなスタンスで行えばいいのか。
まずは、二人の間に問いを置くことを意識する必要があります。
イメージとしては同じ目標や問題を見据えて挑む横並びの状態。
対面で話し合う雰囲気とは全く異なる点はイメージとして持っておくべきです。
次に相手の中に答えがあることを信頼して、問いを深めていきます。
敵対や恐怖とは真逆に位置するのがコーチングなので、そういった感情を相手に抱かせないように工夫や配慮が細心で必要です。
この心持ちだけでもコーチングのやり方や意識するポイントが大きく変わってくるので、第一段階としてスタンスはしっかり押さえておきましょう。
小手先だけど効果的なテクニック 5選

ここからは小手先なテクニックではあるものの、コーチングの際に是非とも使いたいものを5つ紹介します。
僕自身の備忘録でもあるため、かなり厳選された内容です。
「なに」を使う
コーチングでは「なぜ」以上に「なに」を使うのが良いです。
どうしても「なぜ」と聞かれると、詰められているような印象を相手に与えてしまい本当の心の中を探索できなくなってしまいます。
「なぜそう思ったの?」ではなく、「何があなたにそう思わせているの?」という聞き方に変えるなど、「なぜ」よりも「なに」を使うように意識していきましょう。
究極の質問をする
「もしあと〇〇時間でその問題を解決しなければいけないとしたら、あなたはどうする?」という質問をしてみましょう。
完璧な回答や解決策にないにしろ、視野が広がる感覚を味わうことができる究極の質問です。
視野を広げ、新たなアイデアを見つけやすくする質問で、もしかしたらこれによって問題の解答が見える可能性もある究極奥義とも言える技。
オウム返しで言葉を聞く
相手の話を聞いているさいの相槌の一つとして、オウム返しを覚えておきましょう。
「〇〇があって辛い」と言われたら、「辛かったんだね」
「〇〇が腹がたった」と言われたら、「〇〇で腹が立ったんだね」という感じ。
しつこくやると不快感を与えてしまいますが、相手の話を聞いていることを伝えつつ共感を伝えることができるテクニックなのでより一層相手が話しやすい環境を作り出すことができます。
沈黙を効果的に活用する
コーチングを含め、コミュニケーション時に怖いのが間、沈黙かと思います。
コーチングの中ではそんな沈黙も効果的に活用します。
そんな時は「ゆっくり考えてください。気長に待っています。」と伝えてあげましょう。
時には考える時間も必要です。
相手が4、5秒くらい沈黙が続きそうであれば、このような言葉をかけてあげることでお互い間を恐れずにコミュニケーションをとることができます。
とんでもない切り口を提案してみる
深い信頼関係を築けてきた時に使える、とんでもない切り口で目標を提案するというのもテクニックの一つ。
これまで5本の企画書を書いてもらっていた人に対し、急に次は100本を目標にしよう。と告げるのです。
あまりにも大きすぎる目標にすることで、これまでのやり方とは異なる方法に辿り着くかもしれませんし、そのために考えることを促すことができます。
無理なものを無茶だと投げ捨てられない関係性作りが大前提ではありますが、時には無理難題を見せることで考える力を養わせることもできるのです。
対話を生み出す方法

テクニックも重要ですが、対話を生み出す環境づくりも重要です。
意見を出しやすい場を作るのが特に大事で、どんな意見も否定されない環境を作らないといけません。
どうしても、意見を言っても否定されたり論破されてしまう。細かく意見の意図を聞かれるなどするのが怖いと思われたら良い意見も出てこなくなってしまいます。
自らしょうもないアイデアを言うでもいいですし、とにかく話しやすい安全な環境を作ることが重要です。
チーム全体でもそう言った場になるように常日頃から、指導や周知をしておくといいでしょう。
まとめ

今回は、鈴木義幸さんの「新コーチングが人を活かす」を紹介してきました。
コーチングを学ぶにはちょうど良い本だと思いました。
特に「なぜ」じゃなく「なに」を使うようにするというのは勉強になりました。
ついつい僕自身「なぜ」を使いたがってしまって相手を威圧しているんじゃないかと思っていたので良いアイデアをもらいました。
他にもコーチングの技術が詰まった一冊なので、気になる方はチェックしてみてください。
では、皆さんの読書ライフがより良いものになることを祈っています。

