使いづらいサイトだなぁ、わかりづらいデザインだなぁ
と感じたことはありませんか?
僕自身、アプリを作ったりサイト運営しているわけですので、他サイトやアプリを使うときついつい目がいってしまうのがUIと呼ばれる画面上に出てくるデザインの部分です。
今回紹介する「UI/UXデザインの原則」ではそんなUIのデザインやUXというユーザーに提供する体験という面を原則と法則で説明がなされたデザイン本になっています。
この記事では「UI/UXデザインの原則」についての要約をし、大事だと思った部分について紹介します。
では、行ってみましょう!
本書の概要
ページ数
あとがきなしで147ページで、後書きも含めると全149ページになっています。
読むのにかかった時間
図も多いので、約2時間半ほどで読み切ることができました。
構成
原則を紹介したのちに原則を叶えるための法則を紹介する構成になっています。
原則とは「ユーザーの心理/行動をデザインに落とし込む」というもので、法則とは「ユーザー視点で情報をデザインする」です。
それぞれが一言でまとめられていて、それに補足として文章や図としてデザインを作る上で注意するべきところや間違ったデザインについて紹介されてる構成でした。
デザイン本の注意点を紹介するという感じで、「UI/UXデザインの原則」を読むことでデザイン能力が上がるというよりはどこに注意するべきかがわかるという一冊でした。
デザイン本でセンスを上げたいや基礎を学びたい方には合っていない内容でしたので、注意してください。
UI/UXとは
まずUI/UXの定義からはっきりさせておく必要があります。
UIとは、ユーザーインターフェースの略で視覚的部分のことを指しています。
使い勝手やらサイトやアプリの見やすさ、ボタンがONになっているかOFFになっているかがわかりやすいなどの部分をUIと呼びます。
UXは、ユーザーエクスペリエンスの略で、体験価値を表していてます。
ユーザーに魅力的な体験として信用できるサイトであるとわかるようにする、自分の探しているものが見つかるぴったりのサイトだと思わせるデザインをUXと呼びます。
UIは基礎的な当たり前にできている部分で、UXはプラスアルファでユーザーに何を提供できるのかという分け方もできます。
UXにこそ本書では競合との差別化や利益につながるとありました。
ユーザーニーズを考えるのが大事
UI/UXを考えたときに一番大事なのが、ユーザーニーズにどれだけ答えられるかという点です。
個人情報を入力するサイトを考えたときに、郵便番号に「-」を入れるかどうかがわかりづらいというのはUI的に良くないです。
半角全角を入力できるフォームなのに、決定を押すと全角はエラーとなってしまうサイトはUX的にユーザーがやりたい体験にあっていないので良くないとなります。
これらを意識するためにユーザーがどのような行動をとるのか考えてデザインをすることが大事になってきます。
ユーザーが何を求めて本サイトに訪れるのか、最終的にサイト側はどんな情報を提供するのかという点を起点として考えていくとわかりやすいです。
予約サイトであれば、ユーザーは何の予約をしようとしてサイトに訪れるのか、予約時に考慮するところはどんなところであるのか(値段や税込か、旅行バック配送サービスの有無など)を考えます。
そして予約時にはどんな情報を入力してもらうのか、必須事項にはわかりやすく「必須」という文言を含めることもユーザー的にはわかりやすくて良いデザインだと思います。
入力エラー時にどこにエラーがあるのかわかりやすく教えてくれるってのもかなり親切なUXです。
またやってもらいたいことに合わせたデザインを考えることも大事になってきます。
無料資料請求をお願いするページも無料請求先を登録するボタンと無料請求の詳細がわかるボタン二つを用意することで、ユーザーは迷いなくどちらかのボタンを押すことができます。
「UI/UXデザインの原則」に出てきた一つの例としては、靴のECサイト(ネット販売サイト)では30日間返品無料という劇的な体験を売りにしていましたが、中々思うように売れませんでした。
ECサイト側としては靴を二つ注文してサイズを厳選してから、いらない方を30日間で返品してくれれば無料でサイズ確認ができるというのを売りにしていたのです。
しかしユーザーアンケートを見てみると、「ネットで靴を買うのはサイズ確認ができないから買えない」という意見があったのです。
そしてあとはECサイトはわかりやすいように、「靴を二足注文してサイズ確認可能無料で!」というポップアップ広告を最初の画面に入れることで売上を伸ばすことができたのです。
ユーザーが何で困っているのか、どうして自分の商品を買ってくれないのかという点には製品が悪いのではなくサイトやアプリのデザイン上、売りポイントがユーザーに伝わっていない可能性があります。
ユーザーに正しく伝えるためには、自分が思っている以上に例を挙げたりする必要があるという例になります。
さらに一つのテクニックとして紹介されていたのが、1分間よりも60秒というマイクロコピーの方が売上が伸びるというものです。
ユーザーは小さい単位の方がお得に見えたりするという心理が紹介されていました。
これは今すぐにでも取り入れられそうなテクニックなので、かなり参考になりました。
ユーザーテストで精度を上げるべし
実際にサイトやアプリを作っている側がユーザーのニーズを捉えるのはかなり難しいです。
そんなときに役に立つのがユーザーテストになります。
ユーザーテストでは、ユーザーが操作する手順でバグがないかを確認する工程でもありますが、「UI/UXデザインの原則」ではユーザーの使いやすさやユーザー体験と提供したいものが合っているかも確認するべきとありました。
また、ユーザーテストの際はネガティブなものではなく、むしろポジティブなものであるべきともあり、より使いやすく、よりユーザー体験を向上させるためにするべきです。
そのためにも早い段階でユーザーテストを実施して、サイクルを回しながら試しながらデザインや開発を進める方が効率的とありました。
この小さく開発して、サイクルを回しながら試行錯誤しながら進める手法をアジャイル開発というのですが、デザインの世界でもアジャイル開発手法が有用だというのです。
ユーザーリサーチの機会を作って、より良いデザインにするためにユーザーに意見をもらうことは開発者だけではできない大事なことだと思います。
ユーザーテストを通してより良いデザインを目指しましょう。
「UI/UXデザインの原則」では実際にユーザーテストを通して、成功した例なんかも書かれていたので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
今回は「UI/UXデザインの原則」について、要約してきました。
ユーザー目線にどれだけ立てるかが大事というのが「UI/UXデザインの原則」の主な内容でした。
もっとデザインのテクニックやおしゃれなデザインのコツなんかを知りたかったのですが、ちょっと思っていたのと違った内容にガッカリ感はありました。
しかし、デザインを考える上でユーザーの行動を予想するってのは新鮮かつ、今の自分に取り入れられる部分だと思いました。
次作るアプリではユーザーの使い勝手をより意識して作れればと思います。
またユーザーテストを個人でやるのは難しいので、友達や家族に使ってもらうなんてこともできたらと思いました。
では、皆さんのデザイン力が向上することを祈っています。
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