10分でわかる東野圭吾「ゲームの名は誘拐」書評&ネタバレ内容紹介

小説の書評

登場人物が全員が悪。

正しい人間なんて一人もいない。そんな小説は嫌いですか?

今回紹介する東野圭吾の「ゲームの名は誘拐」はタイトル通り誘拐がテーマとなった最後までオチがわからないとんでも作品になっています。

作者である東野圭吾自身の悪いところが詰まった作品でした。

この記事では書評とネタバレありの内容紹介をしていきます。

では、いってみましょう!

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あらすじ

敏腕広告プランナー佐久間は、実現まであと一歩のところでクライアントの副社長に潰された。

副社長の豪邸に出向いた佐久間はそこで家出しようとする副社長の娘と出会う。

佐久間はゲームが得意と豪語する副社長に復讐も兼ねてゲームを仕掛けることを決意する。

その内容は家出娘を使った狂言誘拐。携帯電話、インターネットを駆使して身代金3億円を狙う。

犯人側の視点で描く誘拐ミステリー。

果たして誘拐はうまくいくのか、誘拐の裏に隠れたもう一つの大事件と計画とはなんなのか、最後の一行まで決して油断してはいけない。

あなたの心が誘拐されてしまいますから。

構成

ページ数

文庫本で全339ページ、解説が7ページあるので、小説部分だけだと332ページの長編小説です。

読むのにかかった時間

大体一日30分くらいの読書時間を確保して、約1週間程度で読むことができました。

トータル4時間くらいで全部を読み切ることができました。

視点と登場人物

視点は全て佐久間とい敏腕プランナーの一人称視点で書かれおり、登場人物は主に副社長と娘と佐久間の就職先の社長小塚くらいです。

なので、登場人物の名前も覚えやすく、混乱せず最後まで読み切ることができる作品でした。

書評① 誘拐というメインテーマでは終わらない

「ゲームの名は誘拐」というタイトルの通り今作は狂言誘拐をいかにうまくやり抜くかというのがメインになります。

しかし誘拐だけで終わらないのが「ゲームの名は誘拐」なのです。

誘拐が一段落した後が実は本番なのです。

誘拐事件の間に起こっていた不可解な部分が実はまた別の計画による物だったとわかり、誘拐事件と並行していたもう一つの事件が明らかになっていきます。

うまく行っていた佐久間の誘拐事件が実は陰謀通りに進んでいたのかも?という展開にドキドキしながら読み進めました。

誘拐時の佐久間の頭のよさや裏の裏を考える描写も誘拐を考える時の参考になると思いました(←そんなことは一生ないと思いますが)

誘拐事件ともう一つの事件の二度ワクワク、ドキドキを楽しめる作品が「ゲームの名は誘拐」でした。

狂言誘拐が果たしてうまくいくのか、計画の本当の狙いはなんなのか、最後の最後まで結果が読めないかなり面白い作品だと思いました。

伏線も張り巡らされていて、最終的なオチに鳥肌とまではいきませんが、納得とスゲェという感想は出てくる作品でした。

ミステリーを読みながらドキドキワクワク、オチが最後までわからない作品が読みたい方におすすめの内容です。

最終的な部分はちょっとブラックというかシンプルなハッピーエンドではないので、ハッピーエンド好きな方は物足りないかもしれません。

書評② 読みやすさはさすが東野圭吾

僕は東野圭吾さんの一番の魅力は読みやすさとハズレの作品がないことだと思っています。

「ゲームの名は誘拐」も読みやすさが際立っていました。

本編全て佐久間の一人称視点で書かれているので、感情移入もしやすく現場の動き方を主人公視点で理解することができます。

また使われている言葉に関しても難しい用語などもなく、現代人ならすんなり理解できる内容でした。

誘拐した娘と佐久間が話をしているシーンもまさにおっさんと若い女の子が話している感じが出ていて、リアルさもありました。

リアルであるのに読みやすい、感情描写については佐久間視点ということで佐久間自身の感情しかわかりませんが、佐久間が焦っている場面が垣間見えてよかったです。

一見完璧な人間に見える中に、人間らしい部分と人間の悪い部分が凝縮されている感じです。

登場人物全員が実は裏に何かを抱えている。

作中にも出てきますが「仮面」という言葉がぴったりの作品だと思います。

誰がどんな仮面をかぶっているのか、そこに注目していただけると「ゲームの名は誘拐」をさらに楽しめるでしょう。

現代語で快活に書かれた文章で人間の本性をぜひ、楽しんでみてください。

おすすめ度

「ゲームの名は誘拐」のおすすめ度は5点満点中4点です。

よくできた話に、どんでん返し、ぜひ多くの人に読んでほしい。

人間の悪い部分がいっぱい詰まっているので、好き嫌いが分かれそうな部分はあると思います。

ただ、それを差し引いても東野圭吾さんの文章のうまさとテンポ、話の展開と構成力で楽しんで読み切ることができます。

ぜひ、一度手に取ってみてください。

最終的なオチの考察(ネタバレあり)

ここからは「ゲームの名は誘拐」の確信をつくようなネタバレを含みますので、ネタバレが嫌な方はまとめの章まで飛ぶようにしてください。

誘拐した娘は実は千春で、樹里はすでに殺されていた。

それを隠蔽するために誘拐事件を副社長が利用していたというのがオチでした。

樹里だと思って狂言誘拐していた佐久間は逆に騙されていたのです。

千春が体の関係を持ちかけたのも、携帯を家に忘れたというのも全て計画のうちで、佐久間はむしろ樹里を殺した犯人に仕立て上げられていたんというのが、誘拐事件の真相だったのです。

最後の場面では全ての真実を知ってしまった佐久間が殺されるのかと思ったら、たった一枚の写真によって殺されずにすみました。

その写真というのが狂言誘拐を実行していた時に撮った樹里(千春)が料理をしている姿でした。

何気なく撮った一枚の写真によって佐久間は命を救われたのです。

ここで疑問を持った方も多いと思います。

僕自身わからなかったのはどうして料理をしている写真一枚で佐久間の命が助かったのかという点です。

写真には樹里(千春)が料理をしている場面、しかも佐久間の家で料理をしている場面が撮られています。

これは誘拐が狂言であることの決定的な証拠になるのです。

今回の副社長の計画では、誘拐された娘の樹里(殺された)が誘拐犯によって殺害されたという筋書きにしたかったのですが、写真によって誘拐犯である佐久間が樹里(千春)と仲睦まじい姿が証明されてしまいます。

誘拐犯と誘拐された人物の関係ではあり得ないという写真が一枚の写真の意味です。

これによって狂言誘拐であることが証明され、この切り札を持っている佐久間は殺されなかったというわけになります。

もしこの写真がなければ、佐久間は娘(樹里)を誘拐し、娘(樹里)を殺し身代金を奪った誘拐犯になっていました。

写真によって、佐久間が娘(千春)と一緒に狂言誘拐をしている証拠になり副社長の思惑である完全な悪役誘拐犯に仕立て上げるのが難しくなってしまうわけです。

結局これが決め手となり、副社長は佐久間を殺さず物語は終わりを迎えました。

正直写真の有無関係なく殺してしまっても良いのではないか?とも思いますが、佐久間が他のところにも保存している可能性を鑑みて副社長は佐久間を殺さず、お互い弱みを握った状態で終止符を打つことにしたのだと思います。

一見わかりづらい狂言誘拐の決定的な証拠だったので、軽く考察させていただきました。

最終的に平和な写真に救われた佐久間という図は登場人物全員が悪役である「ゲームの名は誘拐」で唯一の救われる瞬間だと思います。

まとめ

今回は東野圭吾の「ゲームの名は誘拐」を紹介してきました。

最後の最後まで登場人物全員が持っている悪をうまく描ききった作品で、人間のブラックなところがこれでもかと盛り込まれた作品でした。

ドキドキワクワクしながら読めて、伏線が見事に回収されるさまは圧巻です。

誘拐の裏に描かれる真実の悪をどうかご自身の目で確認してみてください。

きっとあなたの心が誘拐されることでしょう(笑)では、この世の中全員が仮面をかぶっていることを自覚した後に、また会いましょう。

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