ローコード、ノーコード開発をご存知ですか?
最近流行りの言葉で、これまでプログラミングをしてきた部分が、コードを書かなくても開発できるといった開発手法になります。
今回は現役エンジニアである僕が、ノーコード、ローコードによってエンジニアは不要になるのか、今後どういう変化が世間に起こるのか、エンジニアにとって明るい話なのか見極めていきます。
これからエンジニアについて考えるきっかけになれば嬉しいです。
では、いってみましょう!
ローコード、ノーコードとは
ローコードとは、ソフトウェア開発において、プログラミングの知識やスキルが少なくても、比較的簡単にアプリケーションを開発できる開発手法やツールのことです。
ビジュアルなインターフェースを利用して、ドラッグ&ドロップでコンポーネントを組み合わせたり、設定を調整したりすることでアプリケーションを作成することができます。
ノーコードとは、プログラミングの知識やスキルが不要で、ビジュアルなインターフェースだけでアプリケーションを作成できる開発手法やツールのことです。
ノーコード開発では、テンプレートや既存のコンポーネントを選択して、簡単な設定を行うだけで、Webサイトやアプリケーションを作成することができます。
プログラミングの知識ができなくても、アプリケーションやシステム開発ができる点で、注目を浴びていて、取り入れる企業も増えていっているのが現状です。
今後も増えていくことが予想されます。
メリット
ローコードやノーコードを利用することで、従来のソフトウェア開発よりも迅速かつ効率的にアプリケーションを作ることができるのがメリットです。
また、プログラミングスキルがなくても誰でも開発ができるため、IT分野に限らず様々な業界でアプリケーション開発ができるのもメリットになります。
ビジネスプロセス改善やデジタルトランスフォーメーションの推進などに活用することができるのです。
デメリット
ローコード、ノーコードのデメリットは以下の4つです。
・機能の制約
・セキリュティリスク
・依存度の高さ
・コストの増加
機能の制約とは、ある程度の機能があらかじめ開発ツールに用意されている分、それ以外の複雑な処理に関してはプログラミングスキルが必要になってきます。
カスタマイズ性としても、企業独自のシステムや痒い所に手が届かないシステムになってしまう確率は大いにあるのが現状です。
セキリュティリスクとしては、ローコード、ノーコードの開発によって作成されたアプリケーションではセキリュティ対策が十分とは言えない場合があります。
開発者がセキュリティの知識や経験がない場合には、脆弱性(バグやハッキングされる穴)が残る可能性があるのです。
依存度の高さとは、開発ツールへの依存度を指しています。
ローコード、ノーコードでは開発ツールを基本的に用います。
ですので、開発ツール自体の提供が終了したり、仕様が大幅に変わった場合メンテナンスや学習し直しなどのリスクがあるのです。
コストの増加は、開発ツール元に支払うコストとなります。
一般的にローコードやノーコード開発ツールは高価な場合が多いです。
さらに独自のカスタマイズや拡張が必要になる場合は、そこにプログラミングができる人のコストも上乗せされます。
ローコード、ノーコード開発費用+カスタマイズ費用となり、結局普通にアプリケーション開発をした時よりもコストがかかる場合もあるのです。
エンジニアは不要になるか?
メリットデメリットを抑えたところで、果たしてエンジニアは不要になるのか考えていきます。
結論としては、不要にはならないが、確実に需要は減っていくだろうと予想できます。
まず、中途半端な技術をもったエンジニアであれば、確実にローコード、ノーコード開発に置き換わるので不要になります。
ですが、逆に高度な技術、一からシステムを作り上げることができる技術を持ったエンジニアは重宝され続けることでしょう。
ローコード、ノーコード開発では、独自のシステムを作り出すのが苦手な分、エンジニアを雇って、細かい仕様の変更はエンジニアに任せるという形になるのが一般的になりそうです。
大まかにローコード、ノーコード開発をして、あとは少ないエンジニアで手直しするイメージになります。
こうなってくると、最後に出てくるエンジニアはより技術を持っている者の需要が高まるでしょう。
さらに、中でもセキリュティに関する知識を持っているエンジニアが重宝されるというのが現役エンジニアである僕の予想です。
ローコード、ノーコード開発のデメリットでも挙げましたが、セキリュティというのは非常に大切な要素になります。
ここができていないとシステム、会社の信用度に関わってきます。
個人情報が流出したというニュースはよく聞く話ではありますが、本来はあってはならないことです。
だからこそ、セキリュティを高めることがローコード、ノーコード開発でも重要になってきます。
その際に必要なのが、セキリュティの知識に強いエンジニアです。
結論、ローコード、ノーコード開発が発展しつつある現代、未来において、エンジニアの需要は確実に減っていくと思います。
ですが、逆にセキリュティの知識に強いエンジニア、システムを一から作り上げられるほどの力を持ったエンジニアは需要が高まり、給料も上がり続けるでしょう。
新たな問題点と道
ローコード、ノーコードの問題点としては、依存度の高さ、セキリュティリスクがあります。
これは、いくらローコード、ノーコードが発展しても残り続ける問題点です。
ローコード、ノーコードのツールを使っている以上、ツール側の事情に左右されますし、ツール側のセキリュティに穴があったら、システムのセキリュティにも穴ができます。
逆にエンジニアとしては、ここにチャンスがあるとも考えられます。
セキリュティに強いエンジニアになる。
ローコード、ノーコード後のシステムに手をくわられるようなエンジニアになる。
という目標を持つことで、今後ローコード、ノーコード開発が主流になったとしても、需要を高め続けることができるのです。
そのためにも、セキリュティであれば「ホワイトハッカー」「ハッキング・ラボ」などの書籍を読んでセキリュティに強くなったり、「情報処理安全確保支援士」という資格を勉強するのも良いでしょう。
また開発全般の知識を持ちたいという場合であれば、スクールに通うのも手です。
効率的に最短でエンジニアの知識をつけるならばやはりスクールが一番だと思います。
スクールの中では特にセキリュティの開発に力を入れたい旨を伝えれば、さらに需要が高まる存在になれるはずです。
おすすめの書籍やスクールは下記ですので、参考にしてみてください。
まとめ
今回は、ローコード、ノーコード開発に関して紹介してきました。
システム開発にプログラミングが必要なくなる時代がやってきて、エンジニアとしてはヒヤヒヤする部分もありますが、しっかりと特徴やメリットデメリットを見るとまだまだエンジニアは必要だなと感じますね。
ですが、中途半端な力なら不要になっていくのは確実です。
なんとなくエンジニアになるためにプログラミングを学ぶというのは、危うい考え方になるでしょう。
目的と実力をしっかりつけて、今後も需要が高まるエンジニアであり続ける必要があると思います。
では、皆さんの技術力が高まり続けることを祈っています。
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