5分でわかる橘玲「臆病者のための億万長者入門」書評&内容要約・解説

実用書

億万長者には誰でもなれます。

毎月5万円の積立を30年間10%利回りを出せれば、1億円にはどんなことをしていても到達できるのです。

この知識を前提に、いかに世間には人を惑わす誘惑があるのか、億万長者への近道なんてものはなく王道こそが一番難しいながら確実な道であるということがわかる一冊になっています。

橘玲さんの「臆病者のための億万長者入門」は誰でも確実に当てはまる内容にフォーカスした投資本でした。

この記事では一部内容についてまとめていきます。

では、いってみましょう!

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本書の概要

ページ数

あとがき含めず247ページ、全254ページでした。

読むのにかかった時間

だいたい3時間ほどで読み切ることができました。

構成

生命保険、金融商品、株式、株価を決める要因、不動産、海外預金、国家破産、幅広いお金にまつわる情報が詰まった一冊になっていました。

最悪のシナリオを想定しつつ、どうやって投資にお金を回すべきなのかについて書かれており、投資の初心者から上級者までが読むべき一冊だと感じました。

リスクとリターンはシーソーの関係になる理由が非常によくわかる内容でした。

うまい話なんてない

まず「臆病者のための億万長者入門」ではうまい話なんてないということが断言されています。

うまい話というのは、「〇〇を買うだけで年利20%の利益が出る商品があります」「あなただけに紹介する物件がこちら、今だけのお買い得ですよ」「FX自動計算AIを使えば100%FXで勝てて、1億円だって1年で達成できますよ」などです。

今紹介した謳い文句はわかりやすい方で、多くの場面ではもっとカモフラージュさせて巧みに金融商品は紹介されます。

はっきりいって、自分だけに転がってくるうまい話なんてものはありません。

一般人に流れてくるレベルの情報はすでに、お金持ちたちの中で流れた後の残りでしかないんです。

そもそも本当に儲かるのであれば、お金持ちが資本力を使って実施した方がはるかに儲かりやすくなります。

例えば年利20%の商品であれば、僕たちが頑張って作った100万円を投資するよりも、お金持ちが1億円投資した方がはるかに大きく儲かるのがわかると思います。

うまい話があると言われた時点で、その言葉は信用しない方がいいというのが「臆病者のための億万長者入門」を読んで強く思いました。

しっかりと株価の理屈を紹介し、金融商品たちの嘘を暴いていますので、気になる方は本書を読んでみてください。

自分だけに流れてくるような情報では決してお金持ちに近づくことができないというのがわかります。

賃貸にしとくのが吉!

賃貸かマイホームか、長年の論争。

「臆病者のための億万長者入門」ではズバリ答えを出しています。

答えは賃貸が個人にはおすすめというものです。

まず不動産を購入するにあたり、お得という概念は全くの間違いであるということが説明されていました。

不動産を購入するマイホームだと家賃が一見安くなるように思えますが、それはリバレッジをかけているから当たり前という話です。

リバレッジとは、てこの原理を表していて、10万円の元手に対してお金を90万円借りて100万円で投資をした方が10万円で投資するよりもリターンが大きいよねという話になります。

マイホームにもこの原理が成り立っているのです。

マイホームを購入する際はほとんどの場合ローンを組みます。

ローン=借金、借金の分、本当は手元にないはずの現金を増やした形で不動産を買っているのです。

不動産は資産ですので、その資産に見合うだけのリターンとして賃貸よりも家賃が安くなったりもします。

けれど、よくよく考えると借金というリバレッジをかけているだけで、トータルで見ると決して安くなっているわけではないということが見えてくるのです。

また、マイホームという選択肢を取ることで、資産配分もメチャクチャになってしまいます。

投資の世界で言われている格言の一つに「一つのカゴに卵を乗せるな」というものがあります。

これは一つの投資先に投資をしていると、その投資先が落ちた時に全財産を失うリスクが高くなってしまうために言われているのです。

マイホームを購入した場合、資産の中で不動産の割合が非常に大きくなります。

これは投資の世界ではNGなので、やるべきではないというのが考えの裏付けです。

他にも、適正な価格の不動産を選の力は個人には難しい。人口減少が進む日本で不動産は負債にしかならない。など賃貸であるべき理由が「臆病者のための億万長者入門」では紹介されていました。

個人的にも、賃貸派が現代では優勢だと思います。

結論:投資手法

投資手法の結論は、インデックス投資を毎月積み立てるというものです。

株価の推移がどうなるとか、未来がどうなるとかを正確に読み切るのはプロでも難しく、投資の神様であるウォーレンバフェット氏ですら、インデックス投資が最適解といっています。

「臆病者のための億万長者入門」でもその答えに賛同する形で、素人の投資先はインデックスの積立投資で十分という結論を出していました。

株式市場にまるッと投資ができるインデックス投資はやはり、投資先としては非常に良い選択肢だとわかります。

色々難しい論理を並べてはいますが、結論としては投資をするならインデックス投資で全世界に分散されたものを淡々と購入するのが、一番良いという結論です。

正直この考えはどの投資本を読んでも揺るがないものと言ってもいいですね。

ここから外れれば大儲けできるかも。と考えそうなところですが、手数料という壁がありやはりインデックス投資がベストな投資先になるという話も「臆病者のための億万長者入門」には載っていました。

国家破産は怖くない

人口減少がひどい日本は借金もひどくて、そのうち破産するだろう。と予想する人もいます。

「臆病者のための億万長者入門」でも確かにその可能性はある妥当と予想していました。

ですが、決してそれは怖いことであるとは書いてはいません。

むしろ破産するとわかった時の対処法が書かれていました。

どういった傾向が出てきたタイミングでどのように動けばいいのかが、書かれており、やるべきことが書いてあるので安心することができます。

一点注意したいのが、国家破産するから今のうちにすぐに外貨預金を作っておいた方がいいという言葉に惑わされてはいけない点です。

焦りこそが最大のトラップで、「臆病者のための億万長者入門」でも外国にドルで預金しておくのも重要とは書いてありましたが、決して急いではいけないと書かれていました。

国家破産が明日行われて、1万円札が急に明日紙屑になるということはありえないとのことでした。

歴史を見ても一日二日で国が終わるというのはなく、しっかりと傾向を掴むことができ傾向が見えてきてから動き出しても十分に間に合うのです。

ぜひ、国家破産の傾向を知る方法を知りたい。国家破産の匂いがしたら何をすればいいか気になる方は「臆病者のための億万長者入門」を読んでみてください。

一言で言うと、「円という通貨だけを持っておくな」という話でした。

まとめ

今回は橘玲さんの「臆病者のための億万長者入門」を紹介してきました。

臆病者だからこそ、しっかりと金融商品を見極めるべきで、最悪のシナリオも考えるべきという考えが非常によくわかる内容でした。

結局インデックス投資がいいという、投資本では当たり前になりつつある考えに帰着するのは少し物足りない気持ちになりましたが、やはりインデックス投資が優秀であることの裏付けになりました。

今後もインデックス投資の積立投資を続けていこうという気持ちになりました。

では、皆さんの投資がうまくいき、億万長者が一人でも多く生まれるのを祈っています。

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