ついに業魔の正体が明らかに。
子供たちに秘密にしていた呪力の影に隠れた真実がちょっとずつ明らかになる「新世界より 中巻」
上巻をまだ読んでいない方は、まずは上巻についても記事でまとめていますので、ぜひそちらから読んでみてください。
中巻となり、秘密がちょっとずつ明らかになりつつ、仲間だった5人が徐々に減っていくという新展開もあった内容でした。
この記事では、「新世界より 中巻」の概要やあらすじ、書評を行いつつ一部ネタバレありの内容要約を行っていきます。
では、行ってみましょう!
あらすじ
町の外に出てはいけないという禁を犯した子供たち、早季、真里亞、瞬、覚、守
彼らはなんとか自宅に帰ることができるも、倫理委員会や教育員会から目をつけられることになる。
彼らが知ってしまった町の真実はそれほど、重要で、子供には知られてはいけないことだった。
そして、早季は瞬の様子がおかしいことに気がつく。
瞬に事情を聞くも、決して口を開くことはなく、その後瞬は姿を消してしまうことになる。
後を追う早季、ようやく見つけた時、彼女がみたものとは。
守もある日、家出をした。
仲間が徐々にいなくなっていくのには、町に隠された真実のためだった。
記憶を操作されながらも、早季たちは真相に近づくため行動を続けていく。
彼女たちは真実を明らかにすることができるのか。
果たして、彼女たちに秘められた呪力という力の正体はなんなのか。
便利な念動力、超能力と思われた呪力の呪われた意味とは。。
本書の概要
ページ数
文庫サイズで、全442ページになります。
読むのにかかった時間
大体5時間ほどで読み切ることができました。
構成
上巻と同じく早季の一人称視点で書かれる構成でした。
新しいキャラや生物は少なく、上巻よりも生物の姿を想像する必要はありませんでした。
新しいキャラで見せていくというよりも、話の展開で面白くなっていく巻といったところです。
書評(ネタバレなし)
もう早く、下巻が読みたい!というのが中巻を読んだ感想です。
上巻ほどスッキリとした終わり方じゃないんです。
話を膨らませといて、ここで終わり!?という感じで、秘密がかなり明らかになってきましたがまだ謎の部分も残っている形になります。
中巻では、上巻で出てきた業魔や悪鬼の正体についても触れていきます。
結構衝撃的な内容で、どうして町が隔離されているのかもわかってきます。
謎がどんどん解けていって、これから絶対面白い展開になるだろうというところで終わるのが中巻です。
上巻でも出てきたバケネズミが、実は人間に対して裏切りを企てているんじゃないかという話や、いなくなってしまった仲間と今後どう関わっていくかなど
気になることが満載で本当に下巻が楽しみでなりません。
きっと下巻では熱いバトルがあるに違いありません。
中巻はあくまで真実が明らかになっていくという趣旨だったので、バトルシーンやらは少なめでした。
アクションシーンはないものの、真実が止まらないという点で読む手も止まりませんでした。
上巻で作った謎を中巻で回収しつつ、下巻で絶対面白さが爆発するというのが見えるという形で話が推移しています。
早季がどうして、新世界よりという形で手記を残そうとしたのかも実は結構鍵になりそうな気がします。
とにかく下巻が楽しみすぎるという書評です。
要約・あらすじ(ネタバレあり)
ここからはネタバレを大いに含みますので、ネタバレが嫌な方はまとめの章まで飛ぶようにしてください。
では、ネタバレありの要約を行っていきます。
上巻の終わりでは、敵のバケネズミを撃退し眠りにつくところでした。
目覚めるところから中巻は始まりました。
味方のバケネズミの巣にいる早季と覚は、なるべく早く巣から逃げることにします。
早季たちが知ってしまった真実というのは、町にとって隠したいことなので、たとえ味方のバケネズミだろうと町の刺客として襲ってくる可能性があるからです。
逃げる早季と覚は船のところまでやってくると、逃げる時にバラバラになった真里亞、瞬、守と再会します。
5人全員でなんとか、家に帰り、呪力についても早季のおかげで全員が封印を解くことができ呪力を使えるようになりました。
自宅に帰り、日常に戻ったものの、異常はまだ続きます。
瞬の様子がおかしいのです。
早季はいち早くそれに気づき、事情を聞くものの、瞬は姿を消すという言葉を残して学校にも来なくなってしまいました。
早季は瞬を追って、瞬の自宅まで行くものの自宅は跡形もない状態になっていました。
瞬は業魔になってしまったのです。
町からの刺客によって瞬はおそらく死んでしまいます。(明確に死んだ描写は描かれていない)
業魔とは、呪力が暴走してしまった人間のことを指していて、力を抑えられなくなってしまった人間ということを後に早季は教えてもらいます。
また悪鬼というものの正体も早季は知ることになり、悪鬼は倫理観を失った子供のことで、呪力という力を人間に行使して殺戮を楽しむようになった状態を表していました。
悪鬼や業魔を出さないためにも、人間の心が不安定になると生まれるという事実がひた隠しにされ、しめ縄によって呪力の漏出を町の外部に吐き出させることで町は悪鬼や業魔を排除させることに成功していました。
そんな真実を知った早季でしたが、ある日守が家出したことを知ります。
瞬のことは記憶操作によって思い出せない形にされた早季、真里亞、覚、守のうち一番精神が弱かった守は処分対象に選ばれてしまったのです。
真実を知りすぎ、かつメンタルが弱いことによって業魔になる可能性が高い守は、自分が処分対象になったことに感づき逃げたのです。
真里亞は守のあとを追い、二人は町の外で生活することを誓い、早季と覚を置いていなくなってしまいます。
早季は悲しみにくれるものの、覚と一緒に町に残ることを決意して中巻は終わりとなります。
解説(ネタバレあり)
かなり端折った要約で、随所にちょっと濡れ場があるのは注意が必要です。
結構生々しい部分があるので、対象年齢は18歳以上といっておきますね笑
友達が徐々に減っていき、ついに町に残ったのは早季と覚だけ、そんな二人も万が一どちらかの処分が確定した時点で一緒に逃げようという決意を固めています。
果たして下巻はどんな展開になるのでしょうかね。
早季はメンタルが強いということで、倫理委員会という町の中でも力を持った機関にスカウトされたりしています。
倫理委員会がかなり話にも絡んできて、下巻では重要なキーになってくるんじゃないかと予想します。
上巻で考えたように仲間が減っていく展開は当たったものの、ちょっと悲しかったりします。
下巻でもきっと真里亞もしくは守あたりが死ぬんじゃないかと思っています。
覚が死んで、守と早季だけが生き残るっていう展開もありそうです。
あくまで、人間関係を整理した僕の独断と偏見の予想ですので根拠はないです笑
呪力は便利なものの、無意識下でも漏出し続け、爆発すると業魔になってしまうという話もかなり論理立てられていて納得した内容でした。
メンタルが崩れると呪力が暴走してしまう呪いのような力だから呪力というのは上巻からの伏線と考えて良いと思います。
呪力の正体、上巻で出てきた業魔と悪鬼という恐ろしいものの正体が人間であるという点は話がうまくつながっていて面白かったです。
バケネズミが裏切って戦争になりそうという伏線も絶対下巻で回収されることでしょう。
人間VS変異した生物という大きなバトル要素が下巻のキーになりそうな気がします。
下巻が本当に楽しみになるそんな中巻でした。
まとめ
ここからはネタバレないので、安心してください。
今回は「新世界より 中巻」について紹介してきました。
上巻で出てきた謎をかなり回収し、下巻につながる伏線を散りばめたそんな一冊になっていました。
中巻まで読んで止めることはできません。
下巻はきっとここまで溜まったモヤモヤやイライラ、伏線が全て晴れることでしょう。
早速僕は、下巻を読み始めようと思います。
皆さんもぜひ、気になったら「新世界より」読んでみてください。
読み始めたら止まらなくなってしまうので、注意は必要ですが。
SFなのに読みやすい、ちょっとエッチな作品ですので、男の子は大好きな内容だと思います。
では、皆さんの読書ライフがより良いものになることを祈っています。
コメント