5分でわかる!伊坂幸太郎「ホワイトラビット」書評&ネタバレ要約・あらすじ

思わず二度見する。

そんな小説に出会いたいなら間違いなく「ホワイトラビット」をおすすめします。

今回紹介するのは籠城事件をテーマにした伊坂幸太郎さんの「ホワイトラビット」です。

僕を小説好きにした伊坂幸太郎さんの作品。今回も素晴らしい仕掛けとオチ。

この記事では、そんな「ホワイトラビット」を一部ネタバレありで紹介します。

では、いってみましょう!

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あらすじ

兎田は焦っていた。新妻が誘拐され、今にも殺されそうで、だから銃を持った。

母子は怯えていた。眼前に銃を突きつけられ、自由を奪われ、さらには家族には秘密があった。

黒田もまた焦っていた。空き巣に入った家で聞かされた仲間の言葉に。完璧な計画を崩す要因は排除したかった。

連鎖は止まらない。

ある男は夜空のオリオン座の神秘を語り、警察はSITを突入させる。

軽やかに鮮やかに。「白兎事件」は加速していく。

誰も知らない結末に向けて、驚きとスリルに満ち溢れた物語の結末とは??

本の概要

ページ数

あとがき・解説含めず348ページ。

全361ページ。

読むのにかかった時間

だいたい4時間ほどで読み切ることができました。

構成

兎田が行なっている籠城事件を軸に。兎田視点、警察視点、黒田視点。誘拐された兎田の新妻視点があります。

それぞれを三人称視点で作者らしき人物が語る構成でした。

おすすめ度

伊坂幸太郎さんのホワイトラビットおすすめ度は、5点満点中3.5点です。

伊坂幸太郎さん好きである僕としては、かなりの辛口評価。

話としては非常に面白くテンポが良い、さらには驚きのある仕掛けもある。素晴らしい作品だと思いました。

特に驚きのある部分は、一瞬目を疑うくらい自然に驚かせてきつつ忠実にそこから物語が綺麗にはまっていくのは圧巻。

綺麗すぎる伏線と物語の展開の仕方。やはり伊坂幸太郎さんにこの手の展開の良さを書かせたら天下一だと思います。

残念だったのは、語り手。終始物語を語っている天の声が若干ウザいのがこの小説の残念ポイントだと思いました。

グロすぎるシーンなどを和ませる役目は確かにあるのかもしれませんが、僕としては緊張感が解けてしまう点として写りました。

もうちょっと、我を抑えてくれれば、緊張感そのままに一気に読み切れるのに。集中を切らせてくる感じがしたのです。

緊張感が切れるというのは読者としては集中が切れるということで、ついついスマホなどに注意が向いてしまう。

そういったことを起こさせずに持ち前のテンポで走り抜けて欲しかったという点で、若干おすすめ度を下げています。

ただ、これは誰でも読みやすくなっているという点で評価すべき点でもあります。ミステリー小説などの重苦しさが嫌いな方には特にハマることでしょう。

軽い読み心地なのに、しっかり伏線やミステリーの謎が解けていく感じを味わえる作品は中々ありません。

なので、初心者から中級者向けとしては非常に良い小説だと思いましたので、軽く小説を読みたいという方はぜひお手に取ってみてください。

とはいえ、僕としては伊坂幸太郎さんだったらゴールデンスランバーが間違いなく一番おすすめです!!!

要約・あらすじ(ネタバレあり)

ここからはネタバレを含みますので、ネタバレが嫌な方はまとめの章まで飛ぶようにしてください。

では、ネタバレありの要約、あらすじからやっていきます。

兎田の仕事は一風変わっていた。その名も誘拐屋。

重要人物の大切な人を誘拐し、重要人物に脅しをかける。金品ではなく行動を強要する誘拐。

安全に返す代わりに〇〇を行え。代わりに犯罪に目をつぶれ。など。

そんな生活の中、新妻を迎えた兎田だったが、ある日電話が入る。「お前の妻を誘拐した」と。

まさか自分が誘拐される側になるとは思っていなかった兎田だったが、命令には従う以外の道はないことは知っていた。

要望は「オリオを探すこと」組織のお金を持ち逃げした企業コンサルタントを見つけ出し、連れてくるよう指示される。

苦労を重ね、なんとかオリオを駅前で見つけるも運悪く逃げられてしまう。そのときに取り付けたGPSを使ってさらにオリオに迫ろうとするが、そこは平凡な一軒家で居たのは母子だけ。

仕方なく、その二人を銃で脅し、オリオがこの家にいるはずだと言うも見つからない。

見つかったのは2階に息を潜めていた父親。

三人に銃を突きつけながらも、オリオが見つからないことに焦りを覚えた兎田は、電話での誘拐犯の首謀者からの脅しに怯えさらに焦る。

そんな兎田の様子を見ていた父親は、一つの提案を行う「偽造籠城作戦」否、「白兎事件」だ。

父親は実はその家の父親ではなく、空き巣に入った黒田という人物だった。黒田は頭が切れるものの変なところで真面目な男だった。

空き巣仲間が間違えて入った家に置いた置き手紙を回収するために、やってきた家で兎田に見つかってしまったのだ。

そんな黒田が兎田に持ちかけた話は、兎田の願いである新妻を救うことに直結していた。

渋々、兎田はその提案を受け、偽造籠城を行うことにする。

作戦は、黒田の仲間が籠城を行い、その間に誘拐首謀者の居場所を突き止め、新妻を救い出す内容。

その鍵を握るのが実はすでに死んでいるオリオという存在だ。

オリオがすでに死んでいることを知られてはいけない。そのことが知られれば誘拐犯に新妻は殺されてしまう。

そこで、黒田がオリオになりすまし、警察を使って首謀者の居場所を突き止めることにした。

籠城犯からの要望である「オリオを連れてこい」それに従い見つかる黒田。黒田の助言で警察はまんまと首謀者の携帯電話から居場所を突き止める。

その居場所を兎田に教え、兎田はそこに向かう。

作戦は全てうまくいくかと思われたが、首謀者の勘により防がれてしまう。かと思われたが、作戦後の単独行動で黒田が連れてきた警察官によりその場は収まる。

最終的に新妻は助かり、兎田も助かる。首謀者は捕まり、一件落着。

立てこもり犯もうまく逃げたことで、結局何が何だか世間的にはわからない状態となってしまうが、この小説を読んだものだけが真実を知っているというオチとなっている。

ロジックを解説(ネタバレあり)

ネタバレ続きます。

ここでは、「ホワイトラビット」に仕組まれたロジックを改めて解説します。

「ホワイトラビット」が仕掛けたロジックは、時間の前後詐称と名づけるべきトリックです。

警察の視点と犯人(兎田)視点を交互にすることで、同時進行で進んでいるかと思いきや、実は犯人(兎田)視点はずっと前の話で、警察の視点はその後であったというもの。

これによって、黒田が瞬間移動したかのように見えるトリックでした。

黒田が瞬間移動したかのようなトリックにより、読者も騙されつつ誘拐犯首謀者も騙される。まさにそんなトリックでした。

兎田たちの視点は立てこもり前の話で、実際の立てこもりは全て黒田の作戦だった。

逃げるというのも全て計算ずくで、母子も使われていたという話。

まさに緻密に建てられた作戦に踊らされるというトリックが今回の「ホワイトラビット」でした。

これを知った上でもう一度読むと、実に見事な伏線が散りばめられていることがわかります。

まとめ

ここからはネタバレないので安心してください。

今回は、伊坂幸太郎さんの「ホワイトラビット」を紹介してきました。

驚きのある仕掛けが秀逸かつテンポが良い一冊でした。僕としてはもう少し緊張感がある方が好みでしたが、読みやすさという点でおすすめしたい一冊です。

気になる方は、ぜひお手に取ってみてください。

では、皆さんの読書ライフがより良いものになることを祈っています。

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