ビジネスマンで必須のスキルとはなんでしょうか?
営業力?プレゼン力?企画力?それとも最近ではプログラミング能力でしょうか?
いえいえ、答えは「伝える能力」です。
単なるコミュ力ではない「伝える能力」
今回は、池上彰さんの「伝える力」を紹介しつつ、伝える能力について解説していきます。
「伝える力」の内容を紹介しつつ、技について簡単にまとめていきます。
では、いってみましょう!
本書の概要
ページ数
新書文庫サイズで、あとがき含めず202ページ、全205ページでした。
読むのにかかった時間
挿絵はほとんどなく、だいたい2時間半ほどで読み切ることができました。
構成
誰にでもわかるように伝える技術が高い池上彰さんが書いている本書。
非常にわかりやすく、伝える技術について書かれていました。
伝える力がどういったものから始まり、円滑なコミュニケーションに必要な技、文章力や伝わるために必要なテクニックについて根拠を交えながら紹介されている構成でした。
伝える力に必要なこと
日銀とは何か説明できますか?
お金を刷っている所、日本の中央銀行で…など説明の仕方は多々あるでしょう。
ですが、その説明で小学生も理解してくれると言えるでしょうか。
「伝える力」では小学生でもわかるように説明できる力を手に入れることを目的としています。
難しいことを簡単に、簡単なことをより簡単に説明できるようになることこそが、伝える力であり、伝わるために必要なことです。
教科書のような文章は間違いがないのかもしれませんが、伝わりづらい文章の例。
正しさももちろん大切ではありますが、相手に理解されなければ、伝えただけの言葉になってしまうのです。
いかに相手にわかってもらえるか、自分の思っていることを伝えられるかが、「伝える力」の中で重要になってきます。
そのために、自分が喋りすぎるのではなく相手との会話のキャッチボールを意識しながら、自分の伝える力に慢心することなく学んでいく姿勢が必要です。
伝わるための技 3選
伝わるための技を3つ紹介します。
一つでも意識するだけで相手への伝わり方が段違いになりますので、心がけてみてください。
相手を惹きつける第一声
第一声は非常に大事です。
話し言葉でも、書き言葉でも言えることになります。
第一声によって、相手の興味を惹きつけられるかでその後の受け入れられ方が変わってくるのです。
例えば、経済を語るときに「岸田総理のおかげで経済が良い方向に動いているのです」と言います。
これは、一般的な評価とは異なる考え方なので、一般教養がある方には「は!?何いってんだこいつ!」という興味を惹くことが出来るのです。
このように、一言目でいかに普通とは異なったり、何!?と思わせられるかはその後の聞いてくれ方が異なるので意識してみてください。
型があって初めて崩せる
相手を惹きつける第一声と被る部分はありますが、型を崩したり相手を驚かせるものをするには普通や型を知っておく必要があるのです。
当たり前のことから逸脱したことを言って、差別化を図るには当たり前を知らないといけませんし、常識や型を知っている必要があります。
結婚式のスピーチの場面でも一般的なスピーチを知っているからこそ、そこから外れたものでウケを狙ったりが出来るわけです。
一般的な型を覚えて、そこを崩すことで普通とは違う型破りになれます。
謝って危機を回避する
謝ることは誰しも嫌なものです。
ですが、ときに謝ることで円滑に自体を進めることが出来るのであれば、コスパ最強の技と言えます。
オリンピックで金メダルを逃した選手が、インタビューの中で謝罪をしたときにその効果が確認することができるのです。
普通に考えて、金メダルを逃したからといって選手が国民に謝る必要はありません。
ですが、謝ることで好感度が上がり、「謝る必要なんてない」「謝らせるほどのプレッシャーを僕たちはかけてしまっていたのか」と思ってもらえるのです。
こう考えると謝ることでプラスになるなら、謝る選択肢もコミュニケーションにおいて必要な技と考えられます。
文章力を上げる技 3選
「伝える力」は話すだけでなく、書く技術でも必要なものになってきます。
ここでは文章力を高めるために意識すべき5つのコツ・技について紹介していきます。
音読する
文章を書き終わったら、音読することが見直しの時に有効です。
音読することで誤字脱字に気づき、文章の流れが不自然であるということに気づくことができます。
長くても短くてもメールでも文章でも、音読して読み直すというのは文章力を上げるという点でもクオリティの低いものを生み出さないという面でも重要です。
寝かせてから見直す
文章ができあがったら、その場で出すのではなく一日以上空けて見直すべき、という技。
夜中に書いたラブレターを次の日の朝読み返したら死にそうになる。みたいなことが普通の文章でもあるのです。
勢いで書いた文章が実は勢いだけで矛盾だらけであったり、趣旨が伝わりづらいというのが次の日になると気づくということはよくあります。
明日の自分が今日の自分よりも冷静に文章を見極めてくれるのです。
カタカナを使わない
センシティブ、イノベーション、フォーミュラ、ウィン・ウィン、パフォーマンス、アプローチなど多数のカタカナ言葉がビジネスの世界では横行しています。(ビジネスもまたカタカナ笑)
極力これらを使わない方が、伝わりやすい文章になります。
皆さんのように博識な方だけが文章を読むわけではないのです。
カタカナの方が伝わりやすい部分もあったりはしますが、
極力、カタカナ言葉を使わない方が文章力や表現力、言い換えが上手くなり説明力向上にもつながってくるのです。
この記事でも極力、カタカナは使わないように意識してみました。(気づきましたかね?笑)
「そして」を使わない
「そして」「それから」という接続詞を使うと文章が幼稚に見えてしまいます。
例えば次の文章。
「朝起きたら天気が良く、眠かったけれど起きました。そして、お母さんが作ってくれた料理を食べました。それから服を着替えようとするとベルトが壊れていることに気づいて仕方なく用意していたズボンとは別のゴムのズボンを履くことにしました。そして、そうこうしているうちに遅刻気味になったので、急いで家を出ました。そして、なんとかギリギリ遅刻にならず到着しました」
とオーバーにやってはいますが、「そして」という言葉を読むだけで子供が鼻水を垂らしながら一生懸命に喋っている姿が目に浮かんだのではないでしょうか。
僕は浮かべながら書きました笑
「そして」「それから」を多用すると読みづらいだけでなく幼稚に思われてしまうので、ビジネスシーンや誰かに読んでもらう文章の中では極力減らすようにしてみましょう。
小説を読む
語彙力や文章力を伸ばす手っ取り早い方法が、本を読むことです。
特に「伝える力」の中で池上彰さんは小説を推していました。
どんなジャンルでもよく、好きで読むことで世界観が広がりつつ新しい言葉にも出会える場が小説なんだそうです。
僕も小説を読むことが非常に好きなので、嬉しい言葉ですね。
特に意識して読んできたわけではにですが、色々な表現方法を学べたり語彙力やこんな言葉があるんだーという知識は小説でも十分つく気がします。
小説ならではの表現力で、人を惹きつける文章が書けるようにもなりますので、ビジネスや実用書だけでなく小説にもぜひとも手を出してみてください。
僕おすすめの小説などは別記事で紹介していますので、そちらもチェックしてみてください。
まとめ
今回は、池上彰さんの「伝える力」について紹介し、出てきた技について紹介してきました。
本編ではもっと多くの技と技の根拠となる話が面白く書かれていましたので、一度手に取って確かめてみてください。
伝える本というジャンルとしてはかなり当たり前のこと、知っていることなども多かったですが、だからこそ本当に大事なことであるということがわかる一冊でした。
初めて伝えるために必要な知識が欲しい人にいはぴったりの一冊だと思います。
では、皆さんの伝える力が伸びることを祈っています。
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