NETFLIXは世界一自由な会社と呼ばれているって知っていましたか?
NETFLIXでは、出張にかかる経費は自由につけることができて、契約を結ぶときには特に上司の承認を得る必要がありません。
自由で羨ましいと感じますか?それともそんな自由だと逆に、不安、社員が勝手な行動をしてしまうんではないかと思いますか?
今回紹介するリード・ヘイスティングスさん、エリン・メイヤーさんの「世界一「自由」な会社、NETFLIX NO RULES」では、NETFLIXがどうしてそんなルールが存在しない経営方針にしているのか、どうしてその状態で成功することができているのかが詳しく書かれています。
経営をやっている方も、これから経営を考えている方にも読んでほしい内容でした。
この記事では、その内容について要約、まとめをしていきます。
では、行ってみましょう!
本書の概要
ページ数
謝辞含めず、445ページ、全448ページになっています。
読むのにかかった時間
中身は非常に濃く、だいたい7時間ほどで読み切ることができました。
構成
NETFLIXの働き方が非常によくわかる内容になっていて、ルールがない中でどのような働き方をしているのかインタビューをまとめた構成でした。
経営者の方が読んだら目から鱗な話が多く、会社員が読むと、こんな会社で働きたい!となる内容になっていました。
全ビジネスマンにおすすめしたい一冊です。
ルールがない例
NETFLIXの社内ルールがない例について紹介します。
NETFLIXには休暇規定がありません。
いつ休んでもいつ働いてもいいというのがNETFLIXの働き方になります。
NETFLIXの発展のためなら、いつ休んでいても良いという考えのもとです。
なので、上司にいついつ休んでもいいですか?や9時から17時働かなければならないなどもありません。
NETFLIXにはさらに、出張費はいくらかけても経費にできます。
ファーストクラスで移動するのも必要とあれば、アリでどんな手段で出張に行っても良いとされています。
上司の許可も必要なく、自分の判断だけで行き方や泊まる場所を決めることができるのです。
NETFLIXでは、意思決定の承認が必要ありません。
例えば100万ドルの契約を結ぶときでも、1社員だけの判断で決済できてしまうのです。
一言で言って仕舞えば、なんでもできてしまうというのがNETFLIXのルールがない働き方になります。
ですが、こんな自由にしていれば不都合なことも起こりそうです。
出張費で、不必要な贅沢をしたり、繁忙期に急に休む、勝手な判断で大口決済をしてしまうなど。
NETFLIXがすごいのは、そこらへんの問題点を綺麗に考慮されているところです。
次の章ではどうしてここまで自由にしてても、あのNETFLIXという大企業を運営できているのか説明していきます。
どうして自由にできるのか
ルールがほぼない、NETFLIXが自由の中でも崩れることなく運営できている秘密はズバリ、責任にあります。
一言で言うと、責任がある社員を雇うことで、不必要な贅沢をする者、繁忙期に勝手に休む、意味のない大口決済をする者を防いでいるのです。
NETFLIXで働いている人たちは全てが一流プレイヤーと呼ばれる人たちになります。
なので、考え方やNETFLIXの考え方を考慮してどう言った動きが最適かを常に考え、実践できる人しかいないのです。
この信用によって、NETFLIXの自由は成り立っています。
NETFLIXの理念を理解し、発展のために判断を下せる従業員しかいない、そんな自負があるから自由を与えることができるのです。
また、もしも不正を行う者が出た場合は、厳しく罰するようにしています。
こうすることで、再発防止になり、今後よりどういった行動がNETFLIXでは求められるかが見えてくるのです。
ただし、失敗することをNETFLIXは咎めたりしません。
むしろ挑戦することを推奨するのがNETFLIXの考え方なのです。
失敗した場合は、どうして失敗したのか、そこから何が学べて今後はどういった注意が必要なのかを明確にすれば、失敗は受け入れてもらえる環境になっています。
自由を与え、失敗を認める、ただし責任はちゃんと自分で取らせる。素晴らしい会社でしょう。
実力至上主義という感じで、一流プレイヤーがひしめき合っているからこそ実現できています。
なので、そんじょそこらの会社がNETFLIXの真似をしても、経費でファーストクラスに乗ったり、繁忙期に勝手に休む奴が現れたりすることでしょう。
まずはしっかりと、従業員の質を高めることが大切です。
自由にする上で気をつけている点
自由であり続けるためにNETFLIXが注意していることがあります。
ここでは3つに絞って紹介します。
能力密度を上げる
能力密度を上げることをNETFLIXは念頭に置いています。
能力密度とは、人数に対しての能力値が高い状態を示しています。
例えば、100人の従業員がいる会社で一人一人が50の力を持っている会社A、20人の従業員がいる会社で一人一人が100の力を持っている会社B。
このとき、能力密度はBの会社の方が高いとなります。人数よりも、一人一人の持つ力が大きいチームを作る方が仕事効率やクリエイティブな仕事ができるということです。
実際にプログラミングの世界でも、一人の優秀なプログラマーを入れれば100人以上の価値はあると言われています。
NETFLIXはまさにその考えのもと動いていて、優秀な人材を最高の報酬を使って雇うことに力を注いでいます。
だからこそ、優秀な人材による自由な発想と自由な働き方が実現しているのです。
素直なフィードバックと4A
NETFLIXでは、素直なフィードバックを上司部下関係なくお互いに言い合うという習慣があります。
これによって素直な関係を築きつつ、高めあうことがお互いにできるのです。
上司にももっとこういう言い方をしてほしい、先程の会議での発言は上から目線すぎる、などをNETFLIXでは言い合えます。
そのときにただ悪口の言い合いにならないためにも4Aという約束事があります。
4Aとは、「相手を助けようという気持ちで(AIM TO ASSIST)」「行動を促す(ACTIONABLE)」「感謝する(APPLECIATE)」「取捨選択(ACCEPT OR DISCARD)」の頭文字をとったものです。
相手を助けるために行動で変えられることをフィードバックとして、相手に言う。
フィードバックをもらった側はどんなフィードバックであれ、感謝し、受け入れるかどうかは自己判断します。
この4Aを意識すれば、誰も嫌な思いはせずに素直に率直な意見を言い合うことができ、より高めあうことができるのです。
高めあうことができれば、能力密度も成長という形で大きくなっていきます。
キーパーテスト
従業員がついているポストに相応しいかを判断するときに用いるのがキーパーテストになります。
内容が、「対象の従業員が、明日退社する言ってきたら、止めるかどうか」です。
この質問にYESであるならば、その従業員はそのポストに必要な存在で、残しておく必要がある人材になります。
NOであれば、その従業員は他のポストに回すか、解雇するという決断をします。
NETFLIXは一流が集まっているだけに、常にポストにはベストな人材を置いておくというプロスポーツ界のような人員配置をしています。
なので、厳しいところもありますが、常に最高の人材が最高に輝くポストに居続けるを意識しているのです。
もしも、あなたが退社すると言ったら、会社は止めてくるでしょうか?
もしも、止められないのなら、あなたにはもっと相応しい場所があるはずです。
まとめ
今回は、リード・ヘイスティングスさん、エリン・メイヤーさんの「世界一「自由」な会社、NETFLIX NO RULES」を紹介してきました。
NETFLIXの面白く、参考になる働き方改革について学ぶことができる一冊でした。
今回紹介したルールについては、かなり端折っていて、詳しい部分やこれでどうしてうまくNETFLIXが回っているかについてはぜひ本書を読んでみてください。
また、NETFLIXのルールはあくまでクリエイティブな世界だから輝くのであって、ミスが許されない業界ではやってはいけないことでもあります。
会社によって、適切なルールを作れるように、まずは自由の象徴であるNETFLIXのルール、働き方を覗いてみてください。
では、皆さんの働き方がより自由になることを祈っています。
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