5分でわかる池上彰「20歳の自分に教えたい 経済のきほん」書評&内容要約

実用書

経済ニュースのことをどこまで理解できていますか?

今回紹介するのは池上彰さんの「20歳の自分に教えたい 経済のきほん」です。

資本主義と社会主義の違い、景気は誰が決めるのか、円安とは、銀行が潰れるとはどういう状況なのか。

これらの疑問が超わかりやすく解説された一冊。

この記事では、そんな「20歳の自分に教えたい 経済のきほん」の内容を要約して紹介します。

では、いってみましょう!

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本書の概要

ページ数

全208ページでした。

読むのにかかった時間

だいたい1時間半ほどで読み切ることができました。

構成

お金の形の変化から始まり、銀行が潰れる理由、資本主義社会主義の違いと中国の新しい形、値上がりの理由と円安、今後の景気という構成で書かれていました。

文章と共に挿絵が多く、20歳と言わず高校生でも読みやすい内容にまとめられていました。

お金の正体

お金の正体は何か?

それは信用です。

実は紙幣自体に価値はありません。

1万円札を払えば一万円分の買い物ができると信じる心によってお金は価値を生み出しているのです。

なので、仮に今のお金を持って1000年前にいっても一つも買い物はできません。

1万円の価値があるとお互いが信用し合うことで初めてお金は価値を生み出します。

そして、物々交換から進化してきた人類が行き着いた紙幣というお金も、今やキャッシュレスへと変わってきているのです。

それは紙幣自体に価値があるのではなく、信用が広がりお金が数字という形が定着してきたことによって実現しています。

円安とは、円安の理由

円安とは、円の価値が低い場合を表します。

1ドル、150円というのは、100円で1ドルになっていた頃と比べると1ドルに必要な円が増えた。円の価値が低くなっているのです。

ただ、1978年は1ドル200円というので円高と言われていたことがあります。

それは1978年より前は1ドル360円というときもあったためで、実は円安とか円高というのはこれまでの傾向と比べての言葉でしかないのです。

円安の原因としては、主にアメリカの景気が良くなったことと考えられます。

アメリカの銀行に預けておくだけで利息がたっぷりつく、このことによって、ドルを持ちたいという人が増え円安となったというのが一番の理由です。

円安によって、輸入品の物価が高まるデメリットはあるものの、輸出品が海外から見たら安いので売れやすくなるというのもあります。

ただ、2023年から2024年の話題になっている円安はメリットが少なく、むしろ痛手ばかりとなっている部分が見受けられます。

この先どうやってこの円安の状況を乗り越えるのかが、重要です。

キーとなるのは、いかに賃金を上げられるかという点。

果たして、日本はこれから景気が良くなるのか、悪くなってしまうのか。

銀行が潰れるとは何か

銀行が潰れると聞いてもピンとこないかも知れません。

会社が潰れるときは、借りていたお金が返せない状況となった場合に破産することだと想像すると思います。

実は銀行もこの破産というのが起こりうるのです。

銀行はお金を預けてもらって、そのお金を運用することで収益を上げています。

なので、銀行の金庫に常に預けたお金が丸々入っているわけではないのです。

一定額は常に金庫にはありますが、それ以上となると今は別の会社にお金を貸しているという状態なので手元にはないという状況はよくあります。

これが問題で、大量の人がお金を下ろしたい。と思った場合、銀行の金庫にある以上のお金が引き落とされると銀行は潰れてしまうのです。

これまでも噂によって、預金が集中的に下されることで破産した銀行の例はあり、最近はネットによっていつでもどこでも預金の移動ができるようになったことでより一層起こりやすくなっています。

Xで〇〇銀行が危ない。という噂が流れたら、それによって一気に預金移動が起こる。

こういった経緯で、銀行は簡単に潰れてしまうのです。

潰れてしまった場合、日本だと1千万円までであれば補償され、戻ってくるのでひとまずは安心ですが、銀行は潰れる可能性を持っているというのは頭に入れておいて損はありません。

資本主義と社会主義の違い

資本主義と社会主義の違いは答えられますか?

資本主義は、自由にお金儲けしていいよ。という考えを元にしていて、社会主義はみんなで苦労も喜びも分かち合おうよ。という考えを元にしています。

なので、資本主義は自由に会社をやってお金を稼いで豊かになることが誰でもできます。

対して、社会主義は国によって管理された仕事で皆んなの収益を合算して再分配します。

これによって、資本主義では自由にお金持ちになるチャンスは転がっているものの、貧富の差が激しくなるデメリットがあり、社会主義では貧富の差はないものの、働くのをサボってもお金が入ることからサボりがちになり経済発展しないというデメリットがあるのです。

どちらがいいかは考え方次第ですが、多くの国が資本主義の国となっているのが現状。

ちなみに、中国では社会市場主義というのが唱えられています。

基本は社会主義という考えをもとに国が管理を行なっているのが中国ですが、一部政府の言うことを聞いていると言う条件のもとでなら自由にお金儲けをしていいよ。と言うのが社会至上主義の考え方です。

主義は変えられないものの、どんな考えを元にその国が動いているのかを考えることで、ニュースの捉え方も未来のあり方も想像しやすくなります。

まとめ

今回は、「20歳の自分に教えたい 経済のきほん」を紹介してきました。

経済の基本ということで非常にわかりやすく経済のことが学べました。

ただ、やはり基本というだけあってちょっと薄めな内容で、最近のニュースの実態をわかるにはちょうどいいですが、もっと深い経済の仕組みを知りたかった僕としては物足りなかったです。

最近のニュースでよくわからない経済の話があるという方にはぴったりの一冊なので、気になった方はぜひお手に取ってみてください。

では、皆さんの読書ライフがより良いものになることを祈っています。

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