あなたがPKを蹴るならどこを狙いますか?
実は真ん中を狙うのが一番入る確率が高いんです。
でも、わかっていても真ん中を狙うのは難しい。
今回は、そんな思い込みによって正しい選択ができていないことへのアンチテーゼな一冊、スティーヴン・レヴィット氏、スティーヴン・ダブナー氏の「0ベース思考」を紹介します。
どんな難問に対してもシンプルに考えて解決していくための要素が詰まった一冊。
この記事では、その内容を要約して紹介していきます。
では、いってみましょう!
本書の概要
ページ数
最後にを含めず270ページ、全277ページでした。
読むのにかかった時間
大体3時間半ほどで読み切ることができました。
構成
ゼロベースで考えるとはどういったものから始まり、問題設定の捉え方根本原因を突き止める方法など様々な思い込みを脱してきた例がストーリーベースで書かれていました。
過去の例を見ながら、どういう判断ポイントがキーだったのかがわかる内容でした。
おすすめ度
スティーヴン・レヴィット氏、スティーヴン・ダブナー氏の「0ベース思考」のおすすめ度は、5点満点中2点です。
正直あまり、おすすめはできない一冊でした。
書いている内容自体は思い込みを捨てることで、難問をパッと解決できる例が紹介されていて面白かったのですが、実際どうすればそれができるのかがほとんど書かれていなかったです。
思考のやり方が描かれおらず、ただ、先入観を捨てればいいというだけで、じゃあ先入観を捨てるためになにをすればいいのかというのが書いていません。
僕としては、もう少し丁寧に先入観を理解することが大切で、そこからなにをすればいいのかを教えて欲しかったです。
なので、期待しすぎずに読む場合やこんな先入観から脱出した例があるんだーで自分の経験に落とし込める方には合う一冊ではあると思います。
とはいえ、僕としてはもうちょっと丁寧解説で0ベース思考を学べる方が良かったです。
判断を狂わせる理由
PKを蹴る時真ん中を狙うのが一番入る確率が高いのに、どうしてその判断を行わないのか。
理由の一つが自分可愛さです。
仮に真ん中を蹴って入らなかった場合、世間的にかなりバッシングを受けることは容易に想像ができます。
それに対し、角を狙って入らなかった場合、GKを褒めたり狙いすましすぎたと同情の声が上がることが想像できます。
この二つの想像の結果、角を狙った方が自分にとってリスクは低いと考えるのです。
自分が可愛いからこそ、責められないように一般的に認められやすい洗濯をとってしまうというのが本来の効率が最も良い選択肢を選ばせなくさせてしまいます。
責められるなどのネガティブな材料が判断を鈍らせていることを自覚することが大事です。
本当に解決したい問題を見つめる
本当に解決したい問題が何かを見つめることが、難問を解く上で重要になってきます。
ホットドック早食い大会の例があります。
これまで12分間で25本というのが世界記録でしたが、ある時50本になったのです。
この誰しもが25本という限界だと思っていた難問に対して50本という圧倒的な違いを生み出したのが日本人の小林でした。
小林はこれまでのホットドックの食べ方とは異なる方法を、試行錯誤の上で導き出したのです。
まずホットドックを半分に分け、さらにパンは水に浸して圧縮して飲み込む。あとは飲み込む力をつけることで50本という記録を樹立しました。
方法を聞いてしまうと「なんだそんなことか」と思ってしまいますが、これまで普通の食事という延長にホットドックの早食いという思い込みがあった分この方法は劇的です。
本当に解決したい問題はホットドックを早く食べること。ホットドックを美味しくいっぱい食べることではありません。
本当に解くべき問題、解きたい問題を見つめ直すことが0ベースで全く異なる解決策を見つける方法になります。
説得する時のコツ
説得する時にいくら理由を並べたり、データを持ってきてもダメなことがあります。
それくらい人の心を変えることは難しいです。
唯一と言ってもよい方法が、ストーリーを語るというものと「0ベース思考」では紹介されていました。
ストーリーベースで話すことが一番イメージがしやすく自然と人の心に残り、変わっていくとのこと。
「0ベース思考」の内容も全てが例を挙げたストーリーベースとなっていました。
読者に0ベースの考え方に納得してもらうためにストーリーベースで書かれていたのです。
誰かの心を変える時は普通に説得するよりも、そのまま進んだ場合に起こった悲劇なんかを語ると良いかもしれません。
「やめる」をやる!
「やめる」というのが「0ベース思考」を行う上での唯一の方法論でした。
誰しもが選びがちな選択をやめる。
先入観をやめる。仕事をやめる。
とにかく現状維持バイアスに負けじと「やめる」ことが重要という話です。
作者も経済学者から色々辞めてきて、今に至るとのこと。
やめることこそが、本来やりたかったこと新しい見え方がするのです。
0ベース思考を手に入れるためには「やめる」というキーワードが非常に重要になってきます。
まとめ
今回は、スティーヴン・レヴィット氏、スティーヴン・ダブナー氏の「0ベース思考」を紹介してきました。
方法論としては記載が少ないものの、色々な例が紹介されていたのは面白かったです。
僕はかなり先入観が強い方なので「やめる」を意識していきたいと思いました。
今回紹介した内容はかなり要約したストーリーでしたので、ぜひ気になる方は一度読んでみてください。
では、皆さんの読書ライフがより良いものになることを祈っています。
コメント