会計がわからないで、経営なんてできない。
今回紹介するのは稲盛和夫さんの「稲盛和夫の実学 経営と会計」です。
経営と会計がどのように関係しているのか、また経営の心得がわかる一冊を紹介します。
この記事では、内容を簡単に要約しています。
では、いってみましょう!

本の概要

ページ数
おわりにを含めず191ページ、全194ページです。
読むのにかかった時間
大体2時間ほどで読み切ることができました。
構成
京セラの創業者である稲盛和夫氏の会計と経営の考え方から、実際にやってきたことが紹介されていました。
最終章には経営に関する質問に答えるコーナーも構成されていました。
おすすめ度

稲盛和夫さんの「稲盛和夫の実学 経営と会計」のおすすめ度は5点満点中4.5点です。
非常におすすめできるという評価。
経営というタイトルですが、働く人全てに読んでほしい一冊でした。
なんで、減価償却が必要なんだろう?と思った方は多いはず。
そんな疑問にも人の心という面で回答してくれるのです。
会計がどう経営と関わってきて、経営はどう会計を使いこなしていくのかがわかる内容。
若干、経営層とか会計に関わっていないの実践は難しいという面があるので、知っておくべき知識だけど…使い道は…。という感じではありました。
一人でも多くの経営層には間違いなく読んでほしい一冊です。
気になる方はぜひ、チェックしてみてください。
稲盛和夫氏とは
内容の紹介の前に、著者である稲盛和夫氏のプロフィールを少し紹介します。
稲盛和夫氏は、1932年に鹿児島市で生まれ、1955年に京都の碍子メーカー松風工業株式会社に就職、その後1959年4月に資本金300万円で京都セラミック株式会社(現京セラ株式会社)を設立しました。
京セラの名誉会長になりながら、KDDIの代表取締会長も務めた超絶やり手社長です。
そんな社長の考え方が載っているのが「稲盛和夫の実学 経営と会計」となっています。
基本となる考え方は人の心

人の心を基本とするのが主軸となる考え方です。
人の心としておかしいことはおかしいとして、構造や仕組み自体を見直すようにします。
例えば、人のミスによる失敗や出来心での横領など。
人の心を考えれば、そのようなことは発生する可能性は十分に存在します。
だからこそ、ダブルチェックという仕組みを儲けたり、申請者と実行者を分けるという仕組みなどを導入するのです。
これによって、いくら人の心が生み出すミスや失敗を0に近いレベルにできます。
会計にも同じことが言え、会計の仕組み自体になぜだろうという疑問を持つことで、現実との乖離を見つけ本当に必要なことを見つけることができるのです。
会計の芯を捉える

会計に疑問を持つことが「稲盛和夫の実学 経営と会計」では重要と考えていました。
なぜ減価償却が必要なのか。減価償却の耐用年数がなぜ4年なのかなど。です。
ここに疑問を持つことで、本当は4年じゃなくて2年で良いと判断することができます。
もちろん、きちんとした根拠(2年でほとんどの場合壊れるため)が必要にはなりますが、そもそも決まりだから。という理解ではなく根本を考えることが必要です。
なぜ会計を行うのか、実は、それもまた人の心を守るためと考えます。
税金を売り上げ全部から考えたら原価が払えなくなってしまう。
だから売上から原価や経費を引いたところに、税金をかけていくのです。
全ては人の心を中心として考えている。
だからこそ経営側も人の心を元に考えることで「売上最大、経費を最小」という究極の考え方に至るわけです。
完璧を目指す心に感動

最後に僕が心を打たれた部分を紹介します。
それは100%は目指さないと絶対にできない。ということです。
失敗は誰にでも起こりうります。ですが、だからといってそれで良いわけではないという考え。
99%の成功でいいや。と考えれば、90%もゆくゆくは許してしまうようになり、最終的に80%も許してしまいます。
だからこそ、100%を掲げ、目指すべきなのです。
僕自身、失敗は当たり前、100%なんて到底無理と考えていたので、そもそも目指さないと99%だって無理だと言われ心に響きました。
100%にはならないから、はなから目指さなくていいのではなく、目指した上で100%にならないことを受け入れつつ理由を潰していく。これこそが取るべき行動だったのです。
失敗は起こるけど、それを最初から良しとはしない。この考え方に出会えただけでも僕としては最高の体験だったと思います。
まとめ

今回は、稲盛和夫さんの「稲盛和夫の実学 経営と会計」を紹介してきました。
一流の経営と会計がわかる内容になっていて、多くの方に読んでほしいと思いました。
僕自身もこの本に出会えて良かったと思います。
気になる方はぜひチェックしてみてください。
では、皆さんの読書ライフがより良いものになることを祈っています。

