今回紹介するのは夕木春央さんの「十戒」です。
逃げられないわけではない、クローズドサークル。
ちょっと不思議な設定で起こる殺人劇…、果たして犯人の正体とは??
この記事では、そんな「十戒」を一部ネタバレありで紹介します。
では、いってみましょう!

あらすじ
殺人犯を見つけてはならない。
叔父が所有していた枝内島に持ち上がったリゾート開発計画。
里英は父や関係者らと共に島に渡ったが、翌日、不動産会社の社員が死体で発見される。
そして、見つけた紙切れに記されていたのは、島に残されたものたちに課された「十戒」だった。
果たして犯人の正体とは?
十戒の先にある真実とは?
本の概要

ページ数
解説を含めず378ページ、全388ページでした。
読むのにかかった時間
大体4時間ほどで読み切ることができました。
構成
主人公の里英を一人称視点で描かれる構成でした。
おすすめ度

夕木春央さんの「十戒」のおすすめ度は、5点満点中4点です。
多くの人におすすめできる一冊という評価。
前作である「方舟」ほどではないですが、驚きやもう一度読みたくなる仕掛けも入っている点が特によかったです。
ルールを守らなければいけないという縛りでのクローズドサークルで起こる殺人劇。
一風変わった設定から見事に殺人劇の終わりを描き、最後の最後でヒヤッとするオチも用意している見事な作品だと思います。
殺人事件自体は決して斬新さはない点が若干気になりましたが、それ以外の点はとにかくよかった。
ミステリー好き、伏線好きにはたまらない一冊なので、気になる方はぜひ一度お手に取ってみて下さい。
要約・あらすじ(ネタバレあり)
ここからはネタバレを含みますので、ネタバレが嫌な方はまとめの章まで飛ぶようにして下さい。

では、ネタバレありのあらすじからやっていきます。
叔父が亡くなり、叔父が持っていた無人島を譲り受けた父。
そんな父の元に不動産会社から連絡があり、リゾート計画を持ち込まれる。
リゾート計画の下見で枝内島に行くことになる。
里英も浪人生の傍ら行くことになった。
久々の枝内島は、なぜだか誰か人が住んでいた様子がある。
おかしいと思いつつ、倉庫などを見るとそこにはなんと、爆弾があった。
どうしてここに爆弾があるのか。叔父が実はテロリストだったのかもしれない。という騒ぎになるものの、警察への連絡は次の日にしようという話になる。
しかし翌日、死体と共に紙切れが置かれていた。
紙には、この島から出てはいけない。犯人を探してはいけない。というルールが10個書かれている。
万が一守られなかったならば、島を爆破するとも。
その場にいる皆に緊張が走る。
犯人のいうことを聞き、次の日、また次の日と時間は流れるとともに1日1人という形で人は死んでいく。
そんな中、里英と仲良くしてくれていた綾川が犯人を名指しすると言い出す。
犯人を探しても指摘してもいけないというルールに違反しようとする綾川を皆が止めるが、綾川は大丈夫だと言う。
そして、犯人はすでに死んだ人の中にいると言い、もう犯人はいないと言い出すのだ。
筋の通ったその話に皆が納得し、次の日島で生き残った人は無事に帰ることになる。
しかし、里英だけは知っていた初日に綾川と同じ寝床にいたために、彼女が夜な夜な部屋を抜け出し、殺人を犯していたことを。
最初から犯人を知っていた里英だったが、隠し切った。
綾川は最後の仕上げとして島を爆破し、こうして完全犯罪が成立した。
書評(ネタバレあり)

ネタバレ続きます。
正直、犯人は綾川だろうなと言うのはありました。
というのも、前作である「方舟」がまさにそんな話だったから。
しかし、それを主人公である里英が知っていたということにびっくり。しかも実は里英は終始そのことを知った上での語りをしていたのだというのです。
これにはびっくり。
犯人の正体以上に、それを知っていた事実と伏線に驚かされました。
ドキドキ感もありながら、そこから大逆転の連続の話。
完全に僕の好みでしたね。
方舟の犯人と同一人物であろうことから犯人を推理できちゃいそうなのが、ちょっとこれからの作品が楽しみであり、不安です。
気になる方はぜひ、ネタバレした後も読んでみて下さい。
まとめ

ここからはネタバレないので、安心して下さい。
今回は、夕木春央さんの「十戒」を紹介してきました。
「方舟」に続き、よくできた一冊で非常に読んでよかった。
気になる方は、ぜひ一度お手に取ってみて下さい。
では、皆さんの読書ライフがより良いものになることを祈っています。


