あらすじから面白い!
そんな一冊が松下龍之介さんの「一次元の挿し木」です。
この記事では「一次元の挿し木」の内容を一部ネタバレありで紹介します。
では、いってみましょう!

あらすじ
ヒマラヤ山中で発掘された二百年前の人骨。
大学院で遺伝人類学を学ぶ悠が、DNA鑑定にかけると、4年前に失踪した妹のものと一致した。
不可解な鑑定結果を担当教授の石見崎に相談しようとした矢先、石見崎は何者かに殺害されていた。
研究室から人骨も盗まれた。
悠は妹の生死と人骨のDNAの真相を突き止めるべく動き出す。
しかし、それを阻もうとする勢力も現れる??
果たして予想もできない真実とは?
本の概要

ページ数
解説を含めず375ページ、全383ページでした。
読むのにかかった時間
大体4時間ほどで読み切ることができました。
構成
悠の一人称視点で描かれる構成となっています。
一部、悠以外の人物が対象になることもありました。
4年前と現在を読者は行き来しながら、物語が進んでいく構成です。
おすすめ度

松下龍之介さんの「一次元の挿し木」のおすすめ度は、5点満点中3.5点です。
多くの方におすすめできるけど、僕の好みとしては…という評価。
あらすじからもわかる通り、とにかく話の流れや展開は抜群に面白かったです。
大きな謎である200年前の人骨と妹のDNAが合致した理由を軸に、謎の殺人鬼も現れる。
主人公も実は精神に病気を抱えている?みたいな感じで面白い要素がとにかく盛り盛りに詰め込まれています。
さらにそれらを全てまとめ切っている点がさらに評価でき、広げた風呂敷を見事にたたみ切った作品です。
ただ、その分多すぎる要素をまとめるのにページを数を使いすぎたために、一つ一つの伏線や解答は短く簡潔になっています。
もっと壮大な一つの謎の方が僕の好みとしてはよかったかなという印象です。
ホラー要素も入ってくるのは流石にやりすぎな気がしました。
お腹いっぱい状態で読むので、胃もたれしちゃう感じでした。
一つでも要素を削ってさらに感情を描くようにされていれば、より一層感動を与える作品になったと感じたので、そういった点でもおすすめ度を下げています。
とはいえ、内容はとにかく面白く全く飽きない一冊なので、気になる方はぜひ読んでみて下さい。
要約・あらすじ(ネタバレあり)
ここからはネタバレを含みますので、ネタバレが嫌な方はまとめの章まで飛ぶようにして下さい。

では、ネタバレありの内容要約・あらすじから始めます。
悠は、行方不明の妹をずっと探していました。
皆が死んだといい、実の父親が葬儀をしても悠だけは妹はどこかで生きていると信じていました。
そんな中、研究室の石見崎に頼まれた200年前の人骨をDNA鑑定するとなんと妹のDNAと合致したのです。
状況が全くわからない悠は事情を石見崎に聞こうとします。
しかし、石見崎は既に無惨に殺されていました。
手がかりを失ったかに思われましたが、石見崎の姪と名乗る「唯」という人物に出会い、石見崎と一緒に研究をしていた仙波という人物に会いに行きます。
手がかりを得るものの、「チャポン」という音ともに殺人鬼が悠に迫ってきます。
これ以上探すのは命が危ない。そう悟らせるように殺人鬼の影を感じるものの、義理の妹であり愛した女性「紫陽」のために悠は止まりません。
そして、仙波を脅すことで、実は妹の「紫陽」は200年前の人骨で作り上げたクローン人間であることを突き止めます。
さらに、殺人鬼もまたクローン技術によって生まれた人物であったことを知り、「紫陽」の命を狙っていることも知ります。
「紫陽」は生きている、その情報を元に父親を訪ね、思い出の美術館に向かいます。
そこにいたのは、唯でした。どうしてここにいるのか。
唯は実は石見崎の娘で、4年前から「紫陽」の面倒を見ていた人物だったのです。
「紫陽」は徐々に弱っていき、自分の醜い姿を悠に見せたくないために姿を消したのでした。
衰弱し切った「紫陽」の前で涙する悠、そんなところに足音が。
殺人鬼が迫ってきています。命からがら逃げる悠、唯、紫陽。
悠の反撃によって退けることに成功するも、紫陽の行方がわからなくなります。
そして時はたち、悠は美術館のオーナーとして表舞台に立つ時、陰ながら応援する紫陽の姿がありました。
クローン技術による体の劣化を抑えつつ、紫陽は生きているのでした。
ただ、悠はその事実を知りません。
まとめ

ここからはネタバレないので、安心して下さい。
今回は、松下龍之介さんの「一次元の挿し木」を紹介してきました。
あらすじからして面白い、そんな一冊になっていました。胃もたれするほどの濃い内容ぜひ楽しんでみて下さい。
では、皆さんの読書ライフがより良いものになることを祈っています。


