5分でわかる井上真偽「アリアドネの声」書評&ネタバレあらすじ・要約

目が見えない。耳が聞こえない。声も出せない。

そんな人が遭難したら、あなただったらどのように助け出しますか?

今回紹介するのは井上真偽さんの「アリアドネの声」です。

見えない、聞こえない、声を出せない人を救出する物語、ハラハラドキドキの奥にある綺麗な物語が魅力です。

この記事では、そんな「アリアドネの声」の内容を一部ネタバレありで内容を紹介します。

では、いってみましょう!

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あらすじ

巨大地震が地下都市を襲い、女性が遭難。

しかも、彼女は「見えない」「聞こえない」「話せない」三つの障害を抱えていた。

頼みの綱は一台のドローン。

操縦士のハルオは、遠隔から要救助者を発見し、安全地帯まで誘導するという前代未聞の作戦を任せられる。

迫る浸水。猶予は6時間。

女性の未来は脱出か死か…

想像の限界を超える傑作ミステリー。果たして女性を無事に救い出すことができるのか。

本の概要

ページ数

解説含めず298ページ、全308ページでした。

読むのにかかった時間

だいたい3時間半ほどで読み切ることができました。

構成

主人公・ハルオを第一人称視点で描かれる構成です。

おすすめ度

井上真偽さんの「アリアドネの声」のおすすめ度は、5点満点中4点です。

面白い!多くの方におすすめしたいという評価。

まず第一に、ミステリーと聞かれると正直微妙な位置付けになる気がしました。

ミステリーというほどの謎があるかと言われると、そうでもない。それっぽい謎もあるにはありますが正直しょぼい。

ですが、間違いなく面白いです。

謎自体は決して凄くはないものの、面白く、どんどん読む手が止まらなくなる。まさにそんな一冊。

感情移入もしやすく、感情が入っていくと最後には感動的になっているという形でした。

先が読めない見事な作りではないものの、しっかりと練られたストーリーなので、感嘆します。

最後の最後のオチのために全てを緻密に積み上げた一冊という綺麗で見事な一冊というのが僕の評価です。

とにかく最後まで読み切って欲しい。

多少謎の弱さとか、ストーリーの短調さ、先読みができそうな雰囲気も許しながら読み進めて欲しいです。

きっと、最後まで読んだ時心温まるはずです。

とはいえ、そんな待てない、とにかく殺人。血みどろ。伏線、鳥肌。という方は若干満足できないかもしれないので若干おすすめ度を下げています。

絶対面白いので、気になる方は読んでみて下さい。

要約・あらすじ(ネタバレあり)

ここからはネタバレを含みますので、ネタバレが嫌な方はまとめの章まで飛ぶようにして下さい。

では、ネタバレありの内容、要約・あらすじからやっていきます。

かつて、兄を失ったハルオ。

自分がもっと早く気づいていれば、兄を助けに行けたのに。

それから大人になってハルオはドローンの会社で働いていた。ドローンの操縦方法を教えたり、最新鋭のドローンを試運転する仕事をしたり。

そんなハルオは、地下都市のドローンセレモニーに参加していた。

たまたまそこに、韮崎というかつての同級生もおり声をかけられる。事故により声を発することができなかった妹を紹介されつつ、韮崎のことが気になっていくハルオ。

そんな微笑ましい中、突然の地震。

大規模な地震により、地下都市は半壊してしまう。多くの人はセレモニーに参加していたことで避難が間に合ったが一人だけ地下に取り残されてしまう。

それが中川だった。中川は目が見えない、耳が聞こえない、話せないという三つの障害を持つ女性。

中川を救うためハルオに声がかかる。ドローンを使って半壊した地下に潜入。中川を誘導して、救い出すというのがミッションだった。

難しい作業になるのが想定される中、ハルオが動き出す。

暑い中、汗だくだくでドローンを操作する。

巧みな操作によって、中川にドローンの存在を知らせ点字によって指示を送ることに成功する。しかし、余震によってドローンのカメラは壊れ、中川が転倒するハプニングも発生する。

YouTuberのドローンが頭に直撃する中、なんとかハルオは中川を救い出すことに成功。韮崎の妹も行方不明になっており、探し出そうとするが実は中川と共に行動していたのだ。

これによって、中川の不自然な動きに説明がつく。

かつて兄に言われた、無理と思った時が限界という言葉の意味も腑におち、ハルオの心が少し軽くなって、物語は幕をとじる。

オチを簡単に解説(ネタバレあり)

ネタバレ続きます。

実は、中川と韮崎の妹が一緒に脱出を頑張っていたというのが今回のオチでした。

これをもう少し、ここでは深掘りします。

中川の不自然な動き、電気をつけたりネズミにいち早く気がついたり、フォークリフトを避けたり。

これらの不自然な動きは、韮崎の妹が目になって知らせていたからこそできたということでした。

韮崎の妹自体は余震の時に地下に落ちてきて、中川の元にやってきたというのが流れ。

妹がまさか中川と一緒にいるとは思わないので、中川が一見目が見えないふりをしているかのように演出し、実は中川は…みたいな展開を作っておくのが仕掛け。

実は、声が出せない妹が一緒だから見えていたんだよというのがオチ。

聞いてしまうと呆気ないですが、見事にこの線を気づかせない工夫があり、良い一冊となっていたと思います。

妹が消えたタイミングとカメラが壊れたタイミングを把握していれば、もちろん先んじて気づくことはできたのでしょうが。

妹と中川が一緒にいたこれが今回のオチであり、トリック。謎、全てになります。

まとめ

ここからはネタバレないので、安心して下さい。

今回は、井上真偽さんの「アリアドネの声」を紹介してきました。

見えない、聞こえないという環境から、よくぞここまで良い物語に紡ぎきったと思います。

僕としてはめちゃめちゃ好みの展開とオチ。

気になる方はぜひ、手に取ってみて下さい。

では、皆さんの読書ライフがより良いものになることを祈っています。

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