5分でわかる安宅和人「イシューからはじめよ」書評&内容要約

ビジネス本の書評

10倍早い仕事ができる人は、10倍早く人より動けるわけでも、10倍早い頭の回転があるわけでもありません。

どこに問題点があり、どういったアプローチで調査し、答えを出せばいいかという考える時間を持つことで圧倒的なスピードを出しているのです。

今回はそんな、ビジネスマンに必須な思考方法であるイシューという考え方が詳細に解説された安宅和人さんの「イシューからはじめよ」の紹介になります。

イシューとは何で、どういったアプローチの考え方なのか、イシューから考えることで何を得ることができるのか、この記事ではそういった部分について要約しながら説明します。

では、行ってみましょう!

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本書に概要

ページ数

全248ページでした。

読むのにかかった時間

大体3時間ほどで読み切ることができました。

無料で読む方法

Prime Reading対象になったり、なかったり、2023年2月時点では対象でした。

Audibleを使うと、常に追加料金無料で読める(聴ける)ので検討してみてもいいと思います。

ちなみにAudibleは無料体験もできちゃいます。

詳細は下記から!

イシューとは

さっそく、本書の本質であるイシューとは何かという話からです。

イシューを一言で言っていますと「何に答えを出す必要があるのか見極める」ということになります。

何かの仕事をする時や調べ物をするとき、ゴールを設定しているかという視点で考えてみてください。

どんなゴールを達成できれば、良いのか考えているでしょうか?

とりあえず調査してみて、なんとなく答えを見つけに行くなんて行動をしてはいけないのです(本書内では犬の道と呼ぶ)

何を調べなければいけないのか、どういった答えに向けて調査や仕事をしなければいけないのか見極めていく必要があります。

その際、答えが存在する内容か、答えを出す価値があるかどうかで判断していくのです。

「人間は存在するべきか」というのは答えが出ないですし、存在もしないのでイシューとしてはNG

「雨の中、走る方が濡れないのか、歩く方が濡れないのか」というのは、答えは出ますが傘を差せばいいので答えを出す価値も大きくはないのでイシューとしては微妙。

「エクセルで予期せぬエラーが発生、原因は?」というのは、答えも出ますし、答えを出さないと次の仕事ができないのでイシューとして良いでしょう。

さらに深掘りして、原因の検討を枝分かれさせることでより良いイシューになっていきます。

目の前にある問題の先を見て、答えが出そうかどんな答えになりそうか、どんな方法で出せそうか、を考えることこそがイシューの見極めで、本書で紹介されている考え方になるのです。

イシューを意識した仕事の進め方

「エクセルで予期せぬエラーが発生、原因は?」を例にもう少し詳しくイシューを意識した仕事の進め方について紹介します。

「エクセルで予期せぬエラーが発生、原因は?」となったとき、皆さんならどうするでしょうか?

「エクセル エラー」で検索しますか?

ちょっとそれは「イシューからはじめよ」の中では犬の道と言われる、非効率的すぎる方法です。

イシューを意識するならば、まずは周りの有識者から意見を求めるのがいいでしょう。

「ずる!」と思うかもしれませんが、それが答えがあるかを判断する基準にもなっていくのです。

もし仮に、この時点で有識者が見当もつかない、わからないのであれば自分で調べるよりも誰か別のところ(最悪エクセルを作っているマイクロソフト)に問い合わせるしかなくなります。

有識者は知らないが、自分で解決できそうということがわかれば、いよいよイシューとして取り掛かっていきます。

まず、エラーの原因を細かく分けていきましょう。

・パソコンが悪い

・ソフトが悪い

・ファイルが悪い

と分けていくことで、何を調べていけばいいのかがちょっとずつ見えてきました。

パソコンが悪いのであれば、まずは再起動してみます。

治らなければ、次はソフトが悪い可能性があります。

他のパソコンでも同様のエラーが起きるのか、他のファイルでも同様のエラーが起きるのか調べることでファイルが悪いのかパソコンが悪いのか、というのを明確していきましょう。

そして、それら全てが原因じゃないと分かったら続いてソフトが悪い可能性を追っていきます。

このように、大元である問題を枝分かれさせてそれぞれを調査することで、効率がグッと上がり成長速度も上がっていくのです。

問題に対して常に幾つかの仮説と選択肢、やり方を持つことが大事になってきます。

問題にぶつかったら、まずは解けそうか判断、仮説ごとに問題を分割、分割した仮説をもとに調査を進める、最後に集めた情報をとりまとめる。

これがイシューを意識した進め方になります。

今回は、問題解決にフォーカスした進め方でしたが、本書ではプレゼンテーション資料や研究結果発表などで使えるやり方が主に紹介されていました。

ぜひとも、気になる方は本書で読んでみてください。

イシューを意識すると何が変わる?

イシューを意識すると何が変わるのでしょうか?

一番は、仕事の効率だと思います。

これまで、がむしゃらに頑張っていたことが、一歩立ち止まることでどこに向かえばいいのかを見極めてから進めるようになるのがイシューです。

サッカーで得点方法を知らない選手が試合に勝つ可能性は限りなく低く、得点方法さえ知っていればゴールを稼いで試合に勝つことができるような感じです。

やるべきことが明確になって、限られた時間を有効活用できるようになります。

イシューを意識することで効率が上がって、仕事が早いビジネスマンになれるのです。

また、仕事のクオリティ(質)の向上も見込めるのがイシューになります。

イシューを見極めるということは、どういった答えであるかを吟味しているということです。

つまり、問題の本質を見極めてクリティカルヒットで問題解決していることになります。

これは、急所を確実に攻める格闘家のように確実に相手をマットに沈めるという全体ゴールに向かっているのに似ています。

仕事の質は、求める答えにいかに近づけているかという点で見られるので、イシューを見極めることで仕事の質が高まっていくのです。

まずはここからやってみて

まずは、自分がやっていること、考えていることに答えがあるのか考えるところからやってみましょう。

答えがないのであれば、考える時間がもったいないです。

誰かに聞くか、そもそもその問題を解決する必要があるのかから考えます。

必要がないのであれば、その問題を解決せずに放置していいです。

他のあなたが解くべき問題に注力しましょう。

悩むということと考えるということは全く異なるもので、悩むというのは答えがないことをああでもないこうでもないと心の中で思考すること。

考えるというのは、答えがあることについて思考することになります。

人間には時間が限られていますので、ぜひとも時間は有効活用して答えがある問題を解いていくようにしてください。

まとめ

今回は、安宅和人さんの「イシューからはじめよ」について紹介してきました。

イシューという考え方に少しでも興味を持っていただければ幸いです。

仕事のスピードを上げたい、仕事の質を高めたいという方はぜひとも読んでみてください。

本書は図も多く出ていますし、今回紹介しなかった研究結果発表などのプレゼンにも役にたつ手法が書かれているので必見です。

では、皆さんのイシューを見極める目が光ることを祈っています。

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