このままでは地球が危ないです。
今回紹介するのは、資本主義に疲れた方にぴったりの一冊。森永卓郎さんの「森永卓郎のマイクロ農業のすすめ」
都心に住むリスクを気づかせてくれる内容で、農業も悪くない、むしろ良いかも!!って思える内容でした。
この記事では、そんな「森永卓郎のマイクロ農業のすすめ」を要約しながら紹介します。
では、いってみましょう!

本書の概要

ページ数
おわりにを含めず216ページ、全221ページでした。
読むのにかかった時間
大体2時間半ほどで読み切ることができました。
構成
コロナ禍でも楽しい「マイクロ農業」とは何かから始まり
マイクロ農業がどうして幸福を手に入れられるのか、環境にやさしい理由、若者世代に特におすすめする理由という構成でした。
読んですぐに、実践できるレベルではなく、ここからさらにボランティアや畑を探していく必要のある内容でした。
おすすめ度

おすすめ度は、5点満点中3点です。
優先度は低いけど、読んでみるといい!という評価。
ただ、少しでも農業や今の都会の生活に疲れているという方には間違いなくおすすめします。
マイクロ農業は一言で言ってしまうと、自給自足の農業をやりに田舎に住もう!という話。
資本主義とは離れて、お金のために働くのではなく、自分や自分の家族、ご近所さんのために働くというのを目指します。
そこに魅力を感じる方にはぴったりの内容だと思いました。
ただ、お金のために働くことこそが生きがいという方には、新しい発想ではあるものの得られるものは少ないかもしれません。
近所付き合いや自分から畑を探しにいくというアクションが必要な点も注意が必要。
一冊読んだだけですぐに行動に移しづらいと感じます。
新しい考え方として面白いですが、相当の熱量のある農業への憧れがないと行動には移せない点から評価を若干下げている次第です。
都心から離れるべき理由

都心から離れるというのが「マイクロ農業」の考えのもととなっています。
コロナを始め、人が一箇所に集中し過ぎているのが都心です。
災害のリスクも高く、実際に災害になると避難所が間に合わない可能性もあります。
また、都心にいるとお金がかかります。ただ住んでいるだけで家賃という固定費に泣かされ、物価も高く、周りを見ればブランド品や流行品で飾られる人々、お金を使わないで生活する方が難しいです。
それに比べ、田舎や「トカイナカ」(森永さん命名の都会からちょっと離れた田舎)は、家賃も比較的安く物価も安い。お金の心配が大きく減らすことができます。
災害についても、「マイクロ農業」を行うことで自給自足ができてしまっている状態であれば、食事に困ることもありません。
災害リスクから逃れられる、お金の心配を大きく減らすことができる。その二つの理由が都心を離れるべき理由として大きく挙げられていました。
マイクロ農業を勧める理由

「マイクロ農業」というのは一言でいうと自給自足分の農業をするという考えです。
またあくまで副業であり、本業は別のところにある考え方でもあります。
そんな「マイクロ農業」をどうして勧めるのか。
災害リスク抑えられるからと幸福感を得られるから。というのが大きな理由です。
まず災害リスクというのは、「マイクロ農業」で自給自足ができていれば災害が起こった時にも食事の心配をする必要が限りなく0に近づきます。
また都心のように買いだめなどもする必要がないのです。
なんせ食べ物なら畑にあるから。
災害時のリスクを抑えられるという意味で「マイクロ農業」で自分の食べる分は取っておくというのが第一の「マイクロ農業」を勧める理由でした。
続いて幸福感を得られるから。
人は体を動かすと元気になります。
日光を浴びながら草むしりしたり、種を植えたり土を耕したり、まさに体を動かしながら食物を育てるのが「マイクロ農業」です。
さらに、全てが自分の判断の中にあるというのも現代の働き方としては新鮮かつ自由を得られます。
上から言われたことではなく、自分がどうするべきかを考え判断し、実行するのが農業です。
失敗するリスクもありますが、成功した時は自分のおかげであることを自覚できます。
働き方としてここまで自由にできるというのは経営者でもない限り中々難しいです。(経営者でも取引先に自由を縛られることは十分にありますし)
自由というのは多くの方の幸福感に繋がっています。
ただ自由である。それだけで幸福な気持ちになれるのです。
お金は確かに「マイクロ農業」では稼げないかもしれません。
しかし、本当にあなたにお金は必要なのでしょうか。
実は都心に住んでいるからという理由だけで、お金が必要になっているかもしれないのです。
自分の幸福とは何なのか、見つめ直すと「自由な時間」なのかもしれません。
マイクロ農業の始め方

マイクロ農業を始めようと思ったら、何をすればいいのか。
まずは農業ボランティアに参加するのが手っ取り早いです。
ネットで調べてみるだけでも多数の検索結果が引っ掛かります。
そこから休日だけ農業に参加できそうな場所を見つけ、飛び込んでみるのが一番早いです。
実際にやってみる中で、農業は自分に向いている向いていない、続けられそうかがわかります。
続けられそうであれば、自分の住んでいる場所を農業ができる場所に引っ越すことを考えだせばいいです。
若者であれば、思い切って田舎に住んでしまうのが勧められていました。
順応できる力もあり、テレワークという働き方も選択しやすいため特にマイクロ農業に向いています。
年齢を重ねている方にはトカイナカが勧められます。
都心に出ようと思えば1時間前後で出られる場所に住んで、ひっそりと農業をやるという方法。
都会と田舎のハイブリットな生活ができるので、都心のような人ばかりがいる生活でもなく、近所付き合いが億劫になる田舎の生活でもないメリットが多い生活ができます。
そこに農業というプラスアルファを加えるのです。
ちなみに、畑を探す際は実際に農業をやっている方に声をかけたり、ボランティアをやっている中で知り合った方に声をかけるのが推奨されていました。
実際に農業に携わっている方の経験などを一緒に聞くことでより成功確率を上げることができます。
どんな作物を育てるかなどは「マイクロ農業のすすめ」では、言及されていませんでした。
これからの時代は自給自足が鍵?

これからの時代は自給自足が鍵です。
というのも、現在人口は日本だけ見ると減少していますが、世界的には増え続けています。
そうなると困るのが食料です。
資源は限られるので、食料だっていつまでも取り放題分け与え放題ではありません。
それを解決するのが自給自足、自分の食べる分は自分で育てて仕舞えばそんな心配はなくなります。
食料問題だけではなく、自給自足は環境にも良い働きです。
世界全体で今はエコロジーに力を注いでいますが、まだまだ環境問題は解決していません。
なぜなら、資本主義というのは非常に環境問題との相性が悪いからです。
資本主義の考えはお金を稼ごう!というもの。お金を稼ぐためにコストは下げるだけ下げます。
コストを下げるためには、農業もより効率的にやっていく必要が出てきて農薬や働き手の自給を減らすなどが行われていくのです。
こうしていくうちに、農薬まみれや遺伝子組み換えばかりの食材が世間に出回りやすくなっていきます。
これが資本主義の大きな弱点。
お金のためにコストを低くしていくと自然と人間の体や地球環境を考えないようになっていくのです。
そういった資本主義から片足だけ脱却できるのが自給自足、「マイクロ農業」
本業をやりながら、必要最低限のお金を稼ぎながら食糧などは自分で確保する。
これによって健康的な食材を手にしながら、お金も稼げる。資本主義の良いところだけを享受しながら健康になれる。
これが全国、世界的に広がれば、一歩上の資本主義の中での生活ができる。という考えです。
このままでは地球の人間の寿命は長くありません。
地球環境を見つめ直しながら、何をするべきかを考えなければいけませんね。
まとめ

今回は、「森永卓郎のマイクロ農業のすすめ」を紹介してきました。
農業とは無縁だった僕に新しい風を吹かせてくれた一冊です。
僕としてはまずはプランターを買ってきて、トマトとかを育てるところから始めたいですね。
小さく初めて、ゆくゆくは自分の分くらいの食材を育てるを目標にしたいです。
では、皆さんの生活がより良いものになることを祈っています。

