5分でわかる田内学「お金のむこうに人がいる」書評&内容要約

実用書

お金に価値はない。

お金の正体を知っているでしょうか?

今回紹介するのは、田内学さんの「お金のむこうに人がいる」です。

タイトルの通り、まさにお金の先の人の話。

人がいるから、働いているから、社会が回っていることがわかる内容になっています。

経済学と聞くと難しいけど、実は突き詰めれば決して難しくないお金の話。

この記事ではそんな「お金のむこうに人がいる」の内容を紹介していきます。

では、いってみましょう!

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ページ数

おわりに、を含めず257ページ、全266ページでした。

読むのにかかった時間

大体3時間ほどで読み切ることができました。

構成

全11章で構成され、なぜ紙幣をコピーしてはいけないのか。という単純な疑問から税金、政府のお金の流れ、社会全体のお金の流れといったお金の仕組みについて書かれた内容でした。

お金とは言いつつ、お金の正体は働くこと。というテーマで書かれ、専門用語を使わずにお金の仕組みについて書かれていました。

基礎知識なしで、お金は実は働くことの代替であって、お金自体に価値はないこと、お金の流れが大事であることがわかる内容になっていました。

田内学さんの「お金のむこうに人がいる」のおすすめ度は、5点満点中4.5点です。

ぜひ多くの方に読んでほしい。

経済の本としては非常によくできていて、本当に専門用語がないのでわかりやすい。

働くことがお金の正体である理由も分かりやすく書かれ、税金の仕組み、1500億円もかかった新国立競技場が実は損ではないという話もわかりやすかったです。

小学生には難しいかもしれませんが、中学、高校生にもぜひ読んでほしいと思いました。

小学生にはおすすめできませんので、満点評価ではない経緯です。

大人はぜひ読んで欲しく、子供からお金のことを聞かれた時に「お金のむこうに人がいる」の内容を解説できたら最高だと思います。

お金の正体とは、何か。

お金の正体は、働いてもらえるチケットです。

お金を渡すことで、自分の代わりに働いてくれる。というのがお金の機能でそれ以上でも以下でもありません。

例えば、お金を払うと料理が出てくるレストラン。

これはお金と引き換えに、材料を集め、調理をし、提供してくれ皿も洗ってくれる労働をやってもらうことです。

全てのお金を払う作業というのは、突き詰めていくと労働にいきつきます。

お金をもらう際も、労働の対価としてお金をもらいます。

給料が安い、高いが生まれてくるのは、労働の貴重性や感謝の度合いによって生まれます。

お金は労働してもらえるチケットと考えることで、紙幣という見た目に騙されることなく本質を見抜くことができるのです。

国内のお金を見ていくと、お金は減りも増えもしないことがわかります。

というのも、お金は移動しているだけだからです。

あなたがレストランで食事をして1500円を払ったとします。

あなたの財布だけを見ると、1500円がなくなりますが、国内全体の財布でみると決して減っていません。

あなたの財布からレストランに1500円が移動しただけです。

税金も同じで、政府に自分の財布から政府に移っただけ。

自分の財布だけを見るからお金が減ったように感じるだけで、国内全体の財布と考えるとお金は移動しているだけだというのがわかります。

政府が100億円の事業をやります。となった場合も、お金が100億円消費されるのではなく、誰かの財布に100億円が分配されていくイメージです。

なので、お金をどこに集中的に投下するかを決めるのが政府といったところで、仮に政府が子育て支援にお金を集中させると、それだけそこで流れるお金が増えます。

お金が増えるとそこで働く人も増える。そして、増えた給料をまた別のサービスに使うことで社会全体が良くなっていくという循環システムがお金なのです。

お金はとにかく、減る、増えるではなく、流れであるというのが大事な観点になります。

国内の財布を考えるとじゃあ国外はどうなのか。

「お金のむこうに人がいる」では国外はあえて別の財布と考えていました。

海外は別の財布と考えると、国内の財布には増える減るという概念が生まれます。

自国で作ったものを海外に売ると、海外のお金を手に入れることができる。

逆に海外のものを国内で売ると、海外にお金を渡すことになります。

このお金という部分は労働に変換することができ、海外にものを売るということは、海外の労働力を後々使えるということ。

例えば100ドルを売ることができれば、後々100ドルで海外の労働者を雇うことができるということになります。

このように海外についてはお金の移動より、労働を貸し借りするという見方だとわかりやすくなるのです。

輸入は労働を今後貸す約束をすること、輸出は労働を今後借りる約束をすること。

このように視点を変えることで、一気に外貨の役割やドルと円の交換レートが異なるようになるかがわかります。

お金を紙幣や数値としてではなく、労働で見ることで、経済破綻するのも国内の労働力が全て海外へ流れてしまうからだというのが「お金のむこうに人がいる」では解説されていました。

詳しくはぜひ「お金のむこうに人がいる」を読んでみてください。

ここまで紹介してきたように、お金をどの視点で見るかによって、見え方は大幅に変わってきます。

自分の財布だけを見るとお金は減ったり増えたりする。

国内の財布で見ると、お金は流れているだけで増えたり減ったりしない。

世界の財布で見ると、労働の貸し借りの約束がお金。

といった感じ。

全てに共通しているのは、人と労働がお金の流れを生み出しているということ。

社会をより良くするためにはどう働けばいいのか、働くことで皆が幸せになることがいちばんの目的であるというのがわかります。

お金を払っているから、偉い。というのは筋違いで、お金はあくまで働いてもらっているチケットです。

労働こそが本当のお金の正体。

労働してもらっていることで、自分が楽をできると考え感謝することがひとまずは大事なことです。

お金を貯めることでも、使うことでもなく、僕たちが今やるべきはしっかりとお金に向き合うこと。

お金の先にある人のことを考えることです。

どこにお金を集中させることで、今後の社会を作っていくかを考えるべき。

医療事業にお金を集めれば、労働力も集まりより発展する。

単純にお金を増やす目的ではなく、社会のためという大きな視点を持つことでお金をより知ることができ、お金に支配されない本当の価値を紡ぐことができるはずです。

今回は、田内学さんの「お金のむこうに人がいる」を紹介してきました。

経済の話から、道徳への話になった部分もありましたが、お金のことを理解する上では貴重な一冊だと思います。

お金を人で捉えて、財布を国内の財布で考えてみる。という視点も面白く勉強になりました。

自分の財布だけではない社会の財布も、今後考えていきたいと感じました。

では、皆さんのお金がより良い使われ方をされることを祈っています。

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