天才に勝つために必要なものを知っていますか?
それがクリティカルシンキングなのです。
一方方向から物事を考えるのではなく多面的に物事を考え、本質を見逃さないようにする考え方になります。
今回はそんな天才に勝てる能力を身につけられる本、メンタリストDaiGo氏が書かれた「悩む力」のご紹介です。
内容を簡単にまとめながら、僕の感想を書いていきます。
では、行ってみましょう!
クリティカルシンキングとは
クリティカルシンキングとは、「批判的思考」と直訳されます。
批判と聞くとマイナスな印象を受けるかもしれませんが、「批判的思考」こそ天才に勝つために非常に役に立つ考え方なのです。
思い込みをしないために何か結論に至る前に「本当に合っているか?」「見逃しているものはないか?」と自分に対して間違っていないか?という自問自答をすることが「批判的思考」クリティカルシンキングなのです。
なぜこれが天才に勝てるのでしょうか?
本書「悩む力」では、天才は自分が天才であるということを自覚しているが故に思い込みを持ちやすいためとありました。
天才は自分の答えが速く的確なのを知っているがために、瞬時に出した答えに自信を持っています。
その答えに疑問を持ったり疑ったりしないのです。
なんせ自分が正しいと思ってしまうからです。
天才でなくとも人間、一度信じてしまったものはなかなか疑い直すことは厳しいと思います。
僕自身、かなり偏見が多かったりするタイプなので自分の考えを疑うことは難しいです。
ですが、「悩む力」を読めば、クリティカルシンキングの大切さから実際にクリティカルシンキングというテクニックを手に入れるためのトレーニング方法を紹介しています。
自分の凝り固まった考えをぶっ壊したい、新たなアイデアを生み出したいという方に、ぜひ学んでいただきたい能力が「クリティカルシンキング」なのです。
本書の構成
「悩む力」はクリティカルシンキングを主軸とした一冊の本になります。
構成は、クリティカルシンキングはどうして必要かから始まり
クリティカルシンキングによってどのようなメリットを受けられるか、実際にクリティカルシンキングを手に入れるためのトレーニング法の紹介
騙されないためのクリティカルシンキングを用いた応用テクニック、説得力・論破力をつけるためのクリティカルシンキングを用いた応用テクニック
他人を操るクリティカルシンキングを用いた応用テクニックとなっています。
これらの題目を見て一つでも気になるものがあれば本屋などで立ち読みしてみるのもいいかもしれません。
自分に必要な情報だけをピックアップするのも読書の醍醐味ですから。
わざわざ買わなくても必要な情報を取ることはできてしまうのです。
ページ数は全254ページで、DaiGo氏の著書ということで、相変わらずアンダーラインや図が用いられとてもわかりやすく読書初心者の方でも簡単に読み進められる内容となっていました。
また、「悩む力」ではさらに章末に章の内容が1ページにまとめられています。
正直ここさえ読めば内容を読まなくてもいいくらい綺麗にまとめられています。
ですので、忙しい方は章末だけ読むのもアリかもしれません。
どういった人用の本か
「古代に生まれて現代も使われている、壁の向こう側を透かしてみることができる発明品はなんでしょうか?」というクイズが「悩む力」では出てきます。
クリティカルシンキングとは何かを学べる非常にいい例だと僕は思いました。
ちなみに正解は「窓」です。思い込みによっては答えが出せない方もいるのではないでしょうか。
このように思い込みによって実は簡単な答えがすぐそばにあるのに気づかないということはよくあります。
本書「悩む力」では、そのような思い込みをなくすために多面的に物事を考えられるようになる「クリティカルシンキング」を手に入れるのが目的の本になっています。
クリティカルシンキングが必要な方は、ちゃんと考えたいという方すべてだと思います。
ちゃんと考えるとは、買い物では衝動買いをせずきっちり自分に必要なものだけを買う。
仕事ではきっちり良い製品を導入して仕事効率を上げる。
副業では騙されて高いセミナーに参加しない。など幅広いところでクリティカルシンキングは使えるのです。
なので、誰におすすめかと聞かれたら、全人類身につけておいて悪いテクニックではないと思います。
クリティカルシンキングを手に入れることで、間違った情報や一見得するような情報に対しても落ち着いて本質を見抜くことができるようになるのです。
もっと判断力をつけたい、的確な決断ができるようになりたいという方は特にクリティカルシンキングを学べる本書「悩む力」を一読することをおすすめします。
クリティカルシンキングの身につけ方
ここでは、少し実際に「悩む力」に書かれていたクリティカルシンキングの身につけ方をご紹介します。
僕が最も手っ取り早くクリティカルシンキングを手に入れられると感じた方法は、「ケーススタディ法」です。
ケーススタディ法は、ニュースや社会問題を使って思考力を鍛えるトレーニング方法になります。
エビデンス(証拠)ベースで物事を考えるスキルを身につけたい時に有効な手法です。
全3ステップなので、簡単に導入してみることができると僕は感じました。
やり方として、ステップ1事例をひとつ決めます。
yahooニュースや身近な話でもなんでもよいので何か考えたいテーマをひとつ決めます。
「悩む力」の例では「消費税アップは意味があるか?」や「地上で最強の生物は?」というテーマが挙げられていました。
ステップ2は事実を箇条書きするです。
「消費税アップは意味があるか?」というテーマであれば、「・海外では消費税20%の国もある」「・消費税はお金持ちにとって有利な制度である」など書き出していきます。
この際、気をつけなければならないのが、意見と事実を分けるところです。
「消費税アップが日本の経済停滞の原因だ」というのは意見で、「消費税アップが日本の経済停滞の原因だと主張する人がいる」というのが事実になります。
あくまで事実を列挙するのがケーススタディ法になりますので、事実と意見や感想は分けて考える必要があるのです。
ステップ3では出てきた事実を分析します。
「消費税アップが日本の経済停滞の原因だと主張する人がいる」が、果たして本当だろうか?そう言ったデータはあるのか?など事実に対して深掘りしていくのです。
深掘りによって最終的にわかっていることとわからないので調べる必要があるものが明確になります。
これこそがクリティカルシンキングということになります。
わからないを見つけることで、本当のところが見えてくる。
この体験によってクリティカルシンキング的思考法が身に付いてくるわけです。
どんな事柄でもトレーニング法に変えてしまうのが「ケーススタディ法」です。
これなら、テーマを考えることから面倒くさい僕ですら、Yahooニュースなど使ってテーマを考え思考力を上げるトレーニングができそうだと思いました。
内容は薄いかも
クリティカルシンキングはとても役に立ち、応用も効いて万人におすすめでき、身につけるべき能力だと思います。
しかし、「悩む力」という本がおすすめかと言われると首を傾げてしまいます。
正直立ち読みレベルで十分だと感じてしまったからです。
心を鬼にして言うと、「悩む力」の内容は薄いと思いました。
前半部のトレーニング方法まで読めば、後半の騙されないテクニックやらはDaiGo氏の「超影響力」やダニエル・カーネマン氏の「ファスト&スロー」を読んだ方が内容を深く知ることができると思います。
わかりやすい例を出すための後半だとは思うのですが、無理やりクリティカルシンキングと結びつけている感が否めませんでした。
もちろんDaiGo氏の他の著書を読んだことのない方にとっては非常に新鮮な情報満載だと思います。
ですが、DaiGo氏の他の著書を読んできた僕としてはもっと新鮮な情報が欲しかったと感じましたし、「悩む力」は買うほどでもなかったかもと思ってしまいました。
読んで良かったとしたらクリティカルシンキングという考え方とトレーニング方法がわかったことです。
クリティカルシンキングが大事だということとトレーニング方法さえわかれば「悩む力」はそこでお払い箱になってしまいます。
ですので、わざわざ買ってまで学ぶべきものではなく立ち読み程度で良いと感じてしまいました。
しかも章末の1ページにまとめられた部分で十分すぎるほど内容を理解することができてしまいます。
DaiGo氏の情報をまとめる力が凄すぎて、逆に内容が薄く感じられたような気がしてしまいました。
もちろん、復習のために何度も章末のまとめを見られるように購入するのは良いと思いますが、一回しか読まない本にお金を出すのはもったいないという方も多いはずですので、よく考えてから購入することをおすすめします。
僕としては立ち読みで章末だけ読んでいくというスタイルが良いと思います。
まとめ
今回はクリティカルシンキングを手に入れられる一冊「悩む力」について内容紹介と書評を行ってきました。
物事を多面的に考える技術、非常に役に立つ技術だと感じました。
しかしその反面「悩む力」はそれだけの本という印象も受けてしまったのです。
後半部は蛇足感が否めませんでした。
まとめる力が強すぎるが故のことだと感じました。
もちろんこれは僕の意見であり、それこそ事実ではありませんのでご注意ください。
あくまで「悩む力は内容が薄いという主張をする人がいる」です。
判断や感想は個人で変わってくると思います。
ぜひ、本屋などで立ち読みしながら判断していただければと思います。
クリティカルシンキング自体は非常に良い考え方であり、僕の生活に必要な技術だと思いました。
ですので、「悩む力」に乗っていたトレーニング法を実践していこうと思っています。
また、方法がわからなくなったら章末を読み返そうとも思っています。
ですので、「悩む力」本書がいらないということには絶対になりません。
トレーニング法を確認する本としてこれからも僕の役に立っていくのです。
では、皆さんの思考力が更なる進化を遂げることを祈っています。
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