テクノロジーが発展すればするほど、人間は馬鹿になっていきます。
テキトーなことを言っているのではなく、実際スマホやSNSによって僕達現代人は昔よりも確実に頭が悪くなっているのです。
今回はアンデシュ・ハンセン氏の「スマホ脳」を紹介しつつ、スマホやテクノロジーの進化が人間にどんな悪影響を及ぼすのかについて解説していきます。
スマホによって頭が悪くなる現象についての対応策についても紹介します。
最近、寝つきが悪い。集中力がなくなってきている。興味関心が薄れている。
そんな方々に特に読んでほしい内容です。
では、いってみましょう!
本書の概要
ページ数
謝辞、訳者あとがき含めず249ページ、全255ページです。
読むのにかかった時間
だいたい3時間半ほどで読み切ることができました。
構成
スマホによってどのような悪影響があるのかを、人類の進化の歴史とともにわかりやすく解説された内容になっています。
ストレスになる原因、不安になる原因、不眠症、食欲不振になる理由についても解説されています。
子供や若い人たちに特に危険喚起した内容になっていて、これからどうしていくべきかの一助になる内容でした。
悪影響の原因→理由→今後の影響→対策という構成です。
現代人の悩みは全てテクノロジーのせい?
現代人は多くの悩みを抱えています。
睡眠不足、人間関係の不和、ストレス、肥満、などなど
これらは実はテクノロジーの進化によると考えられるのです。
例えば、肥満。
はるか昔は、人間たちは肥満になることはありませんでした。
というのも、肥満になるためには過剰のカロリーが必要だからです。
昔は狩猟や農作物でしかカロリーを生み出すことができず、安定的ではありませんでした。
なので、人間は進化の過程でカロリーを摂取したらなるべく蓄えるように。カロリーを目の前にしたら食べれるだけ食べる方向へ進化してきました。
ところが現代はカロリー不足で苦しむことはほとんどなくなっています。
安定的な食料需給によって、生きていく上でのカロリーは賄えているのです。
ですが、人間の体は進化の過程でカロリーを蓄積する。摂れる時に摂っておくという進化をしたためカロリーがいつでも摂れる世界になっても、カロリーを摂ろうとしてしまいます。
カロリーが十分なのに過剰にカロリーを摂ることで肥満へとつながるのです。
これは、テクノロジーによって食糧不足問題が解決されたのが原因と考えられます。
また、睡眠不足や、人間関係の不和、ストレスなんかも昔では考えられなかった現代のテクノロジーによって生み出されているものが多くあるのです。
中でもスマホによる影響は大きく、現代人は特に気をつける必要があります。
スマホが及ぼす悪影響 3選
スマホが及ぼす悪影響の一部を紹介します。
睡眠不足
寝る前のスマホは睡眠に悪いというのは聞いたことがあるでしょう。
スマホからはブルーライトと呼ばれる光が照射されています。
このブルーライトは自然の中では太陽光からしか受けることができない光です。
つまり、お昼の時に浴びる光になります。
お昼に浴びる光を夜に浴びるというと、イメージつきやすいでしょうか。
そう、体は時間ではなく昼に浴びるであろうブルーライトによって、21時だろうと24時だろうと昼!と判断してしまうのです。
これによって睡眠不足の原因にスマホがあげられます。
注意力散漫
スマホは非常に注意力を散漫にします。
通知が来るだけで、ついついスマホに手を伸ばしてしまう。
なんとなく時間が空いたから、スマホで特に興味のないニュースやネット記事を読んでみたり。
何か別の作業をしてても、ついついスマホが気になってしまうなんてこともあります。
これはまさに注意力散漫になっている特徴です。
ある実験では、スマホをポケットに入れておくグループと教室の外に保管したグループでテストを行いました。
その結果、スマホをポケットに入れておくグループの成績が悪かったのです。
つまり、スマホが近くにあるだけで注意力がスマホに向いてしまいます。
それもそのはずで、スマホは僕たちの興味関心を惹く様々な工夫がなされているのです。
スマホが近くにあるだけで僕たちの集中力は間違いなく低下しています。
依存症
スマホには依存性の高さという点もあります。
SNSではわざとアプリの読み込み時間を長くすることによって、ギャンブル的快楽を脳内で起こさせる工夫なんかもあるのです。
インスタやTwitterの読み込みにちょっと時間がかかるのはそんな心理に付け入った計算になります。
早く見たいのに、読み込みの時間がかかる!というのがより脳を刺激して、開いた時の喜びを増加させるのです。
読み込み時間以外にもSNSではいかに自分たちのSNSを見てもらうかの工夫をこしらえています。
SNSは見て貰えば貰えるほど、広告費によって収益を上げられるので当然ですね。
そんな工夫をされたスマホはまさに依存症にさせるプロフェッショナルといえます。
依存症に気づいた時には、スマホは手放せない存在になっていて、それによって大切な時間がどんどん奪われていってしまうのです。
脳はスマホに追いついていない
現代人はスマホに適した体に進化しているんだ。という主張をしている人もいますが、そんなわけありません。
何万年の培ってきた僕たちの肉体はスマホというここ数十年で生まれたものに対して適用できるわけないのです。
また、たとえスマホに適用していないでスマホの悪影響をもろに受けたとしても別に死ぬわけではありません。
僕たちの祖先は、食べ物を探す能力がないと死んでしまう。脳が発達していて考える力がないと死んでしまうという環境だったので、食べ物を見るための目や考える頭が進化してきました。
スマホは生き死にに直接関与しない分、適用するための進化もまず起こらないと考えられます。
つまり、僕たちの脳がスマホに適用されて、いくら使ってもスマホによって疲れることはない!ということは起こるわけないのです。
体の進化以上のスピードで進化するスマホやテクノロジーになんとか、食らいついていくことが精一杯でしょう。
だからこそ、スマホやテクノロジーにどんなデメリットがあって、どうやって克服していくのかの対応策を用意しておくべきなのです。
対策 5選
ここでは「スマホ脳」に書かれていましたスマホやSNSの悪影響を小さくする方法について紹介します。
運動する
シンプルですが、運動するのが一番脳に良い影響をもたらしてくれます。
元々僕たちの祖先は狩猟によって、生計を立てていました。
その名残もあり体を動かすことが脳を活性化させ、ストレス緩和にもつながるのです。
週3回45分以上の息の上がる運動を心がけましょう。
寝る前1時間の利用をやめる
スマホやパソコン、モニターのブルーライトを夜は遅くとも1時間前には当たらないようにしましょう。
そうすることで、劇的に夜の寝つきは良くなります。
体内時計を整える上でも、睡眠不足解消、うつ防止のためにも睡眠をきちんと取ることが重要です。
プッシュ通知をオフにする
注意力散漫になってしまうスマホの通知をオフにしてしまいましょう。
通知があるから気になってしまう。だったら通知を切ってしまうのが手です。
通知がなければ、気にする必要がなくなります。
そして、通知を常にオフにしていることを周りに言うことで、すぐに返事がなくても相手の機嫌を損ねることがなくなるのです。
スマホから離れる時間を増やすためにも通知という誘惑をオフにしましょう。
目覚まし時計、腕時計を買う
スマホを寝床や近くに置かないようになると、時間や朝起きれないという人も増えることでしょう。
そんな人には目覚まし時計、腕時計を買うことをおすすめします。
スマホに全ての機能を集約するからこそ、スマホに依存してしまうのです。
スマホ以外にもできることはそれらの専門家に任せてしまいましょう。
おすすめの目覚まし時計、腕時計は下記を参考にしてみてください。
スマホ利用時間を知る
スマホの利用時間を知りましょう。
思っている以上に自分が一日スマホを触っていることに気がつきます。
さらに最近のiPhoneだとスマホを取り出してからどのアプリが一番使われているかまでわかるのです。
そこまでわかれば、どういったときにスマホを触らないように注意すればいいのかが見えてきます。
現状を把握するところから始めることで、スマホからの脱却ができるのです。
まとめ
今回はアンデシュ・ハンセン氏の「スマホ脳」を紹介してきました。
スマホによる悪影響怖いですね。
「スマホ脳」本編では、子どもへの悪影響や様々な裏付けの研究も紹介されていましたので、今回僕が紹介した中で疑わしいという方は本編読んでみてください。
スマホに乗っ取られているという言葉が正しいことがよくわかる内容でした。
スマホをしっかりと自分が利用する気持ちでいなきゃダメですね。
皆さんもぜひとも、気をつけてみてください。
では、皆さんのスマホライフがより良いものになることを祈っています。
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