会食恐怖症とは、人前での食事恐怖と不安を感じ、吐き気などの体調不良を引き起こす社会不安症のことです。
実は僕、まさにこの症状で苦労したんです。
当時はこんな症状に名前がついているなんて知らなかったですが、今思い出してみるとまさにこの症状で給食やらみんなでご飯を食べる場面が苦痛で仕方ありませんでした。
今回は、そんな会食恐怖症の症状のお話とどうやって改善して、今では普通に人と食事ができるようになったのかお話していきます。
一人でも多くの会食恐怖症の方が気持ちよく食事できるようになれれば嬉しいです。
では、いってみましょう!
会食恐怖症とは
会食恐怖症とは、社交場で食事をすることに強い不安や恐怖を感じることです。
人前で食事をすることに対して過剰に緊張し、食べ物が喉に詰まったり、口からこぼしたりするのではないかという不安感や、自分が周囲から嫌われたり笑われたりするのではないかという恐怖感がある状態を言います。
主な症状としては下記が挙げられます。
・人前で食事をすることに対する強い不安や恐怖
・食事中に身体的な反応が現れることがある(手汗や動悸、吐き気など)
・他人の視線を気にしすぎるため、食事を取り分けたり、口を拭ったりする行為が難しくなることがある
・食事をする前に、過度の不安や緊張感を感じることがある
(参考:https://osakamental.com/symptoms/kaishoku-kyofu.html)
僕の症状
実際に僕が悩んでいた症状は、人前だと食事中に吐き気や動悸が生まれ、普段通りに飲み込めなくなる症状でした。
食事が喉を通らない、緊張している状態になる症状で、そのため人と食事をしたくない。という考えが生まれました。
会食恐怖症による苦労談
会食恐怖症の症状で苦しんだ話もしていきましょう。
僕は特に給食が苦手で仕方ありませんでした。
小中学生の頃、給食は残しちゃいけない。みたいな風潮がまだありました。
僕はそれがとにかく苦手だったのです。
「残しちゃいけない。残しちゃいけない。」そのプレッシャーでますますご飯が喉を通らなくなっていきます。
元々好き嫌いが多い方で、特に野菜が嫌いで食べたくないのに残しちゃいけない。
まずい野菜を食べると吐き気がするのに、食べなくちゃいけない。
さらに残すとあからさまに教師も同級生も嫌な感じを出してくる。
それがたまらなく嫌で嫌で仕方ありませんでした。
結局その給食が原因で、給食以外の食事でも他人と一緒だとご飯が喉を通らなくなったのです。
学校とか給食がなければ別に嫌いじゃないのに、半日授業とか最高に好きでした。
修学旅行の不安も全て食事に関することでした。
修学旅行で何を食べるのか、どのタイミングで食べるのか、とにかくその時間だけが苦痛で、修学旅行で何回食事を食べるのか、残り回数を数えながら乗り越えていました。
僕は症状として飲み込めないというものがあったので、ずっと口の中がパンパンのリスみたいな感じになっていました。
ちょっとずつならなんとか飲み込めるので、とにかく食事スピードが遅い。
なので、友達と食べていても一番食事が遅いなんてことも多くありました。
水などの汁系は飲み込めたので、ご飯を食べては流し込んでいく。薬感覚で食べる(飲む)というのが僕の食事の仕方でした。
またその際生まれた技として、鼻をかむふりをしてティッシュに口の中の食べ物を出す。技も編み出しました。
あとは、口の中にご飯を含んだままトイレに行って、出す。
これらの技を駆使しながら、なんとか人との食事を乗り越えるという、普通だったら苦痛に感じることのない食事を乗り越えていました。
ちなみに、家族との食事は特に問題がなく、また母親が作ってくれるお弁当なら友達と食事をしてても症状が出づらいというのがわかっていました。
この事実から症状を治していく僕のリハビリが始まったのです。
どうやって治したか
・家族との食事では症状が出ない
・母親のお弁当なら症状が出づらい(出ることもある)
という二つの事実から、僕は「残しちゃいけない雰囲気で症状が出る」と断定しました。
当時は会食恐怖症なんて言葉を知らなかったので、なんとなく「残しちゃいけない雰囲気があると吐き気と震えがあるな」と思ったくらいでしたが。
そして、徐々に残してもバレない方法を探していくようになりました。
まずラーメンです。
ラーメンは汁の色が濃いので、麺を残していてもバレにくい。
なので友達とのラーメンは平気になっていきました。
ラーメンが大丈夫になると麺類は結構大丈夫になっていくのでした。
うまく汁を利用すれば、残していてもバレないんです。
次に気づいたのが、お椀系になります。
旅館などで出てくるお椀系のご飯も蓋がついているので、残してもバレません。
これまた僕はどれだけうまく、人の目を盗んでお椀の蓋を閉じるかという技術を磨きました。
みんなが会話で盛り上がったタイミングなんかを見計らって、蓋を閉める。
急に食べ終わったら変なので、みんなに見える側とは逆にご飯を集めてちょっと減っているように見せるようにもしました。
そうすることでだんだんと食事中もどうやって、残せばいいのかを考えられるようになっていきました。
残してもバレない方法がわかるとちょっとずつ動悸がおさまっていきました。
また、大人になるにつれ好き嫌いがなくなっていったのも大きかったです。
玉ねぎが食べられるようになったのが特に大きいと僕は思います。
玉ねぎがわからない状態だったのに急に「ジャリ」って音がした時が僕はもう最悪だと思っていたのです。
その玉ねぎが食べられるようになると、大抵のものが食べられることに気がつきました。
残してもバレない方法を編み出し、そもそも残さず食べれる力がついていることに気がつくことで症状がだんだんと緩和され、今では特に気にせず食事をすることができるようになりました。
社会人1年目から症状が緩和され、なんとか今ビジネスマンとして生きていくことができています。
それまでは食事のたびに「これはリハビリ、人と食事をする練習」と心に言い聞かせて頑張っていましたが、今ではそんな強い意志は必要なく食事を取れるようになりました。
結論、治すためにやったことは以下です。
・残しても大丈夫な技を身につける
・好き嫌いをなくして食べられることを知る
好き嫌いによって食べられないという感じが嫌という方は参考にしてみてください。
メッセージ
僕の場合は、元々好き嫌いがあって、残しちゃいけない雰囲気が無理だったために会食恐怖症という症状が出てきました。
そのために、友達とご飯に行くのは毎回断る(付き合い悪いと何度言われたことか…)修学旅行も食事の心配ばかりで心から楽しめなかった。というのがありました。
この記事を読んでいる中で、自分も同じ症状という方はぜひ不安になりすぎないでください。
残してもいいんです。ご飯残して文句言うやつはそいつが悪い。「作ってくれた人に感謝しなきゃ?」感謝はしています。それとこれとは話が別です。
残してもいい。これだけは覚えておいてください。
その際、僕が編み出した技、ぜひ取り入れてみてください。
また、教師をやられている方にはこう言いたい「給食は残してもいい雰囲気を作れ!」です。
教育という場で最悪のトラウマを植え付けられた僕だから言えます。
給食を残すな!という雰囲気でどれだけ苦しんだか。
学生生活の大半を食事の恐怖で苦しんだ学生がいることを知れ!と思います。
ぜひとも、教師を目指している方、教師にすでになっている方は「給食は残してもいいんだよ」という教育でお願いします。
まとめ
今回は会食恐怖症について語ってきました。
僕の体験がどれだけの人の励みになったかはわかりませんが、少しでも気分が晴れた明るい気持ちになれたという方がいれば嬉しい限りです。
同じ症状で苦しんでいる方も、僕ですら症状緩和されましたので安心してください。
もしも治らなかったとしても残し続けていいんです。
今の僕と一緒に食事をして残しちゃうなら、僕が残った分を快く平らげますから(←ただの食いしん坊)
ぜひとも、この記事を何かの参考にしてください。
では、皆さんの会食恐怖症の症状が緩和されることを祈っています。
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