5分でわかる冬木糸一「SF超入門」書評、要約・内容解説

実用書

SFは好きですか?

イーロンマスク氏を含め、世界の億万長者たちに共通しているのが読書家でしかもSFを好んでいることです。

ですが、正直SF小説というのは内容が難しくて、種類も多すぎてどれから読めばいいのかわかりません。

今回紹介する冬木糸一さんの「SF超入門」はそんな悩みを解決してくれる一冊でした。

ジャンル別、内容の難易度で分けられ、どういったところが注目ポイントか記載されているのです。

この記事では、そんな「SF超入門」の内容を紹介し、実際に僕が読みたいと思った小説について紹介します。

では、いってみましょう!

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本書の概要

ページ数

おわりにを含めず435ページ、全437ページです。

読むのにかかった時間

だいたい5時間半ほどで読み切ることができました。

構成

ジャンル別にSF小説が紹介されていく構成になっていました。

全部で56冊のSF小説について紹介されていました。

一冊一冊については簡単なあらすじと注目ポイントが書かれ、ネタバレは極力ない情報で読み始めたい一冊が見つかる構成でした。

おすすめ度

本書のおすすめ度は5点満点中2.5点です。

正直、おすすめ小説をジャンル別に紹介しているだけという見方をすると、決して1,980円を出して買うべきとは言えない気がしました。

僕自身は購入して、今後のSF小説の参考にしようという考えでしたが、万人におすすめできるかというと、1,980円出すくらいなら今回紹介するSF小説を買ってしまう方が良いかもという判断です。

著書としては非常によくまとめられていて、SF小説が読みたくなる形になっていて高評価になります。

中身はいいけど、万人が買うべきおすすめかというと、微妙という判断から辛い判断の2.5とさせていただいています。

SFを読むことで何が得られる?

SFを読むことでどんな知識を得られるのでしょうか?

SFを読むことで未来が見通せるようになります!

と言えたらこぞって読む人が増えそうですが、特段そんな効果はありません。

しかし、SFを読むことで想像力が豊かになり、柔軟な発想が行えるようにはなります。

例えば、もしも日本が沈没するとなった場合、あなたならどうするでしょうか?

もしも人工知能が発展して、人間の仕事全てが人工知能に置き換わったらどうでしょう。

どうなるかの一つの答えがSF小説の中にあるのです。

決して、SF小説の中が正解というわけではないですが、一つのもしもの世界を体験できるのは非常に有益でしょう。

SF小説は、作者が徹底的に科学の本当を交えながら、ちょっとだけフィクションという世界として生み出しています。

なので、完全なフィクションだから現実世界と無関係というわけにもいかないのです。

人間の行動だったり、もしも世界がこうなったら、自分だったらどうするかの選択肢として非常に参考になります。

世界の億万長者たちもSF小説は必読書として挙げているほど、想像力や柔軟な思考のために読んでおくべきなのです。

フィクションだからと侮っていると、フィクションが現実になる可能性だってSFの場合だったらあります。

ジャンル別おすすめSF小説

「SF超入門」で紹介されていたジャンル別おすすめSF小説について、ここでは一部のジャンルについて紹介します。

本書であれば全17種類のジャンルから気になるジャンルを選び、読みやすいものを見つけることができます。

不死

人間の一つの到達点とされる不死をテーマにしたSF小説は数多くあります。

「SF超入門」で紹介されていたのは、以下の三冊。

「透明性」マルク・デュガン著

人間の全てのデータが企業によって管理され、不死技術も独占された未来を描いた一冊。

一部のエリートだけが不死を得られることに反発する世界に考えさせられる内容になっています。

「円弧(アーク)」ケン・リュウ著

不死の成功例第一号の苦悩を描いた一冊。

不死と一個人がどうやって向かい合うべきかについて一つの答えを示した内容になっています。

「ハーモニー」伊藤計劃 著

体内にナノマシンを組み込むことで、不健康が許されなくなった世界。

不健康になることも一種の自由と考えると、果たして健康というのは目指すべきものなのかと考えさせられる内容になっています。

災害

日本は特に災害に見舞われることが多いですが、SF小説ではさらに最悪の事態を想定したものが数多くあります。

その中の三冊についてここでは紹介します。

「日本沈没」小松左京 著

地震SFの金字塔の一冊で、ドラマや漫画、アニメにも影響を与えている内容になっています。

地殻変動で日本が沈没していく様と描いた内容です。

「死都日本」石黒耀 著

地震は怖いけど、火山はそこまででもない?そんなことが言えなくなる一冊です。

火山の噴火によりどれだけの被害が出るかを如実に描いた作品になっています。

「蜜蜂」マヤ・ルンデ著

ハチがいなくなったらこの世界はどうなってしまうのか。

もしもの世界で気候変動が及ぼす最悪のシナリオを体感することができる一冊になっています。

人工知能

Chat-GPTなどの進化により、フィクションの世界がだんだんと現実のものになりつつあります。

明日は我が身とも言える内容がSF小説の世界にはあるのです。

ここでは2冊の人工知能関連のSF小説を紹介します。

「われはロボット」アイザック・アシモフ著

ロボットの三原則を聞いたことは多いはず。その始まりの作品がこの「われはロボット」です。

ロボットが進化した先にどうやって人間と共存できるのか考え抜いた一冊になります。

「BEATLESS」長谷敏司 著

人類を卓越したAIと用済みになった人との信頼関係を描いた一冊。

超高性能美少女ロボットと平凡な一少年の逃避行物語を通して、人間とはなんなのかについて迫っていく内容になっています。

僕が読みたいと思ったSF小説

「SF超入門」に挙げられた中でも僕が読みたいと感じたSF小説は下記三冊です。

それぞれ、理由についても簡単に紹介しますね。

スノウクラッシュ

ニール・スティーヴンスン著

今では一般化しつつあるメタバースという言葉が、最初に出てきたのがこの一冊です。

世界のリーダーたちもこの一冊から多くのことを学び、今に至っています。

そう聞いたら、読むっきゃないですよね。

内容も、現実世界ではデリバリー・ピザの配達員の男が得たバースでは世界最高の剣士という設定でワクワクします。

1992年に書かれたとは思えない、現実を言い当てたとんでもない作品だそうです。

銀河ヒッチハイクガイド

ダグラス・アダムス著

宇宙の真理をもギャグにしてしまう究極のエンタテイメント小説。

ある日突然ヴォゴンという宇宙人が来襲し、地球は2分後に取り壊されると宣告され始まる物語。

なんの抵抗もできず、地球は取り壊されます。

そこからが物語、唯一生き残った地球人が、宇宙人と共に放浪の旅に出る物語となっています。

奇想天外の設定と、そこから生まれる柔軟な発想と想像力をぜひ味わいたいと感じさせたくれる一冊だと思います。

2084年報告書 地球温暖化の口述記録

ジェームズ・ローレンス・バウエル著

2084年の地球にもたらされた破滅的な温暖化の影響を2020年代からありありと描く作品になっています。

まさに未来の地球人からのメッセージとも呼ぶべき一冊に仕上がっているそうで、正直地球温暖化を舐めている僕に衝撃の事実を突きつけてくれそうなのでぜひ読みたいです。

今回紹介した小説たちについては、ゆくゆく読んでこのブログにて紹介しますので、その時をお待ちください。

初心者が迷ったらこの一冊!

56冊も紹介されちゃ結局どれを選べばいいかわからない!

そんな方に著者が推薦している究極の一冊を紹介します。

それが「プロジェクト・ヘイル・メアリー」アンディ・ウィアー著です。

太陽の出力が激減し、尊像の危機に瀕した地球を舞台にした宇宙系SF小説になります。

SFの魅力が詰まった作品で、宇宙、未来、科学、宇宙人、人間と全ての要素が詰まっているので誰が読んでも楽しむことができる内容になっているそうです。

僕自身未読ですので、まずはここから読んでいこうと考えています。

異星人と一緒に共闘するっていう展開にもなるそうで、期待が高まる素晴らしい内容だと予想できます。

SF初心者、まずは「プロジェクト・ヘイル・メアリー」から入るとSF沼にスムーズに入れるようです。

SF沼に入りたいかはまた別の話ですが笑

まとめ

今回は、冬木糸一さんの「SF超入門」について紹介してきました。

SF作品にどんな種類があって、どんな小説を読めばいいのか迷っていたので非常に参考になりました。

正直買ってまで読む必要があるかと言われると微妙かもしれません。

本屋で立ち読みして、気になる作品を見つけるでもいいかもしれません。

とはいえ、じっくり読んでみることで、新たな小説と出会える機会になると思いますので、チェックしてみてください。

では、皆さんのSF沼が始まることを祈っています。

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