Twitterがイーロンマスクによって買収され、めちゃくちゃになっている!
というようなニュースが最近世間を賑わせているように感じます。
果たして、イーロンマスクは何を考えているのか?
今回紹介するジェシカ・イースト氏が編集を務めた「イーロン・マスクの生声」ではイーロン・マスクがこれまでインタビューやTwitterでの投稿をまとめ、彼の考えを少しでも広げようという一冊になっています。
イーロン・マスクが何を考え、何を目指しているのかがちょっとだけわかる内容となっていました。
この記事では、その概要と一部を要約してお伝えします。
では、行ってみましょう!
本書の概要
ページ数
全254ページでした。
読むのにかかった時間
文字が大きく、時折イーロン・マスク氏の写真も入っていたので、詩集を読むくらいのペースで読むことができ、だいたい1時間半くらいで読み切ることができました。
構成
イーロン・マスク氏の年表とインタビューの一部抜粋という構成で、文章部分はほとんどないという内容でした。
1ページに多くて250文字くらいの内容で、非常に読みやすい内容で、立ち読みで十分読み切れます。
オリジナル文章は少なく、インタビューでイーロン・マスク氏が語った内容やTwitterで呟いた内容で構成されています。
起業家に向けての声
イーロン・マスク氏から起業家に向けたコメントとして、「世の中にあったらいいなと思うもののうち、有益なものは何だろう?」と「自分の財産を投じる覚悟がないなら、投資家に投資を求めたはならない」の二つが印象的でした。
「世の中にあったらいいなと思うもののうち、有益なものは何だろう?」という言葉は、イーロン・マスク氏を象徴しているような言葉で、彼がスペースX、テスラと、単純なお金儲けではなく人類発展のために貢献していることを表しています。
人類が発展するためには化石燃料に頼っていてはいけないから、電気自動車や太陽光電気にいち早く目をつけ製造コストを下げるように努力しているエピソードなどがあります。
使命で生きた先にお金がついてきて、やはりお金というのはいかに社会に貢献したかの指標だというのが改めて感じられる言葉だと思いました。
「自分の財産を投じる覚悟がないなら、投資家に投資を求めたはならない」というのは辛辣な言葉で、心が痛む人もいそうですが、真実だと感じました。
自分が賭けられないものを人に薦めるのはちゃんちゃらおかしいことなんです。
この言葉がわかっていれば、怪しい投資にも引っかかりづらくなると感じます。
上手い話があるなら、それを誰かに教えるのではなく自分でやればいいんですから。
それをしないということは、自分の財産ではなく相手の財産を狙っている人物である証拠なので、信じないようにしたほうがいいです。
自分の事業でも同じで、自分のお金や人生を賭けることができないようなものに、一生懸命になるのは間違っています。
きちんと考えた上で、どうして、なんで自分が今やっていることをするのかを見つめ直すいいきっかけになる言葉だと感じました。
学習のコツ
イーロン・マスク氏はエンジニアですが、ロケット開発自体はしたことがない状態で、スペースXという宇宙開発企業に参入してきました。
ロケットの開発や設計をやったことがなかったイーロン・マスク氏ですが、参入後、資格取得までできるほどの知識を身につけました。
その際に大切にしている考え方が「意味的な木」というものです。
「意味的な木」というのは学習や知識を身につける際に基礎という幹の部分をしっかりと押さえるべきという考え方になります。
ロケット開発ならば、どういった物理法則が成り立つことでできているかなど、根本の原理にまで深掘りをおこなって知識を身につけることで応用が効くというのがイーロン・マスク氏の主張になります。
AIでも単にAIが使えればいいという葉だけを見るのではなく、AIの仕組みや原理、計算式などまで理解を深めることで知識としてしっかりと抑えられるのです。
また幹ができた知識は他のことへの応用もできるので、効率化という面でも基礎の部分をしっかり学習することは大事というのが、イーロン・マスクの考えのようです。
さらにイーロン・マスク氏は物理を大切にしていて、物理学を学ぶことが1番の近道であるとともに考え方の根本にあるべきという主張もしています。
物理を学ぶことで、これまで見えていなかった世界が開けてくるかもしれません。
イーロン・マスク氏は学生時代に本をたくさん読んできたことが、成功した秘訣という回答をしている場面がありました。
ビルゲイツもウォーレンバフェットも、現代を生きる億万長者たちはみんな読書家であることは有名です。
読書をするから金持ちになるのかは明確なことは言えませんが、金持ちになっている人は読書という自己研鑽を怠らないということは言えると思います。
イーロン・マスクが目指しているもの
イーロン・マスク氏は何を目指しているのでしょう?
本当のところはイーロン・マスク氏しかわからないものですが、本書を読んだ僕の解釈としては、イーロン・マスク氏は「人類の発展と長期的な人類の繁栄」を目指していると感じます。
イーロン・マスク氏が手がけてきたこと、ペイパルという支払い方法の統一化から始まり、テスラの電気自動車、スペースXでの民間での激安ロケット開発など単純な金儲けではなく、今後の人類のためにやっているというのがわかるものばかりです。
現金で支払うという手間を省いたり、化石燃料ではない電気で動く自動車を作ったり、惑星間を激安で移動できることを目指すロケット開発だったり、全てが人類の発展を考えていると思います。
裏付けとして、イーロン・マスク氏はテスラの電気自動車開発技術の特許を無料公開しているのです。
誰でも電気自動車の仕組みを理解できるような体制をとっているということになります。
つまり、技術の解放と技術者の進化を考えた行動を行っているのです。
元々イーロン・マスク氏自体エンジニア出身ということもあり、エンジニアを大切にして育っていくべきだという考えもあり、エンジニアが多く生まれ成長することがイーロン・マスク氏の願うところになっています。
実際の行動も全て、エンジニアのためであり、もっと大きい目で見ると人類のためになっているのです。
一見乱暴だったり、横暴なことでも実は長期的に見ると人類の進化を大きく加速させる一因になっていることは確実だと思います。
イーロン・マスク氏の使命感がどこからきているのかはいまいちわかりませんでしたが、彼が真剣にお金以上に人類のことを考えていることを知れて、すごく嬉しくなりました。
僕たちは果たして、イーロン・マスク氏のように人類のこれからを見据えて行動できているでしょうか?
目先のお金ばかりを追いかけて、大切なものをないがしろにしていないか改めて考える必要があると僕は感じました。
まとめ
今回は、ジェシカ・イースト氏が編集を務めた「イーロン・マスクの生声」を紹介してきました。
本というより、これまでイーロン・マスク氏がメディアにあげてきた内容がまとまった一冊という印象でした。
イーロン・マスク氏の自伝ではないところは注意してください。
あくまで、イーロン・マスク氏のざっくりの年表と彼の言葉を一部抜粋しながら紹介される一冊になっています。
かなりモチベーションが上がる言葉や考えが変わるような言葉が多いので、ぜひビジネスマンには読んでほしい一冊です。
また、進路に悩んでいる方にも読んでほしいです。
働く意味と生み出す喜びが伝わってくる一冊になっていると思います。
ぜひ、いろんな道からエンジニアという道も選択肢に入れてみてほしいです。
では、皆さんのエンジニア熱が高まることを祈っています。
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