FIREとは元はアメリカで生まれた言葉で、「Financial Independence, Retire Early(経済的自立と早期リタイア)」の略称です。
簡単に言ってしまうと、お金を貯めて早いうちに働かなくても良い状況を作りましょう。という話になります。
今回紹介する「日本版 FIRE 超入門」は、そんなアメリカ発祥のFIREを日本版に丁寧に当てはめた一冊です。
この記事ではそんな「日本版 FIRE 超入門」の内容を5分でわかるくらいにぎゅっと凝縮して紹介します。
忙しい方もFIREを目指すために必要なことがわかるかと思います。
では、行ってみましょう!
「日本版 FIRE 超入門」の概要
ページ数
全358ページです。あとがきまでの本文については、351ページになります。
読むのにかかった時間
毎日10分ほどの時間をとり約20日くらいで読み切ることができました。
ダラダラ読みでも3時間20分あれば確実に読み切ることができる内容です。
本の構成
FIREの基本、年収アップ(稼ぐためのコツ)、節約術、投資による増やすテクニック、FIREを実行するまでの具体的な方法と必要なお金
という構成で書かれており、基礎から丁寧にこの本一冊でFIREまでの道筋を立てることができるように書かれています。
年金を含めた計算が行われているので、他のFIRE本にはない具体性が「日本版 FIRE 超入門」にあります。
また現実感も強いので40歳代のFIREがいかに難しいかなど現実を突きつけられる部分もありますので
夢から覚めるという意味でも「日本版 FIRE 超入門」はFIREと真っ向から立ち向かって、本当に目指す形にまで読者を連れて行ってくれる内容です。
FIREに必要な三つの力
節約
FIREに必要なことの第一は節約、貯蓄になります。
「日本版 FIRE 超入門」でも貯蓄の大事さと節約のコツが載っていました。
貯蓄率を上げるべき具体的な方法も紹介されており、まずは固定費から家計の10%を削ろうから始まっていました。
固定費を一度削ることによって効果が継続するという点からも固定費の見直しはとても重要です。
解約できるサービスを見つけ、解約手続きを行うだったり、格安SIMに乗り換える少しでも安い電気会社、通信会社に乗り換えるなど固定費の削り方などがあります。
少し検索するだけでも様々出てくる固定費削減方法がやはり推奨されていました。
また固定費の削減後は生活費も25%減を目指すべきとのことです。
いらない買い物や割高な買い物を見つけるべく家計簿をつけて無駄な支出やもったいない支出、割高になっている支出を洗い出すことが有効になります。
また買わない月を作るという方法も推奨されていました。
何ヶ月も続けるのは難しくともとりあえず今月は欲しいものも全部我慢して、生活に必要なものだけ買うという生活をやってみるだけでも自分の本当に欲しいものが見つかったり、大切にしている考えが見つかりますのでおすすめです。
ただし食についてはあまり切り詰めると体調に影響が出てきますので程々にしましょう。
体を壊して病院代がかかってしまったら元も子もありません。
食費より病院代が高くなったら目も当てられません。
転職&副業
どんなFIRE本にもほぼ共通しているのが年収を上げようという話になります。
「日本版 FIRE 超入門」についてもそこの点は同じ主張です。
年収の上げることによって貯蓄や運用に回せるお金が増えていきます。
そうなるとFIREへの道のりも短くなっていくのは想像に難くないと思います。
年収を上げる方法としては、時給を高める専門性を上げる努力、副業がおすすめでした。
ただ「日本版 FIRE 超入門」ではあくまで補足程度でしか転職、副業の話はなかったので、転職、副業の話についてはまた別の本を読んでみる方がいいかもしれません。
もう一つの裏技的手法としては、結婚と共働きも年収を上げる上で大事な手法だとありました。
結婚を手法と割り切ってしまうのは良くないかもしれませんが、年収を上げる上での考え方としては面白いと思います。共働きで二馬力になるのは非常に強みです。
FIREに理解のあるパートナーを探す必要があるという点で難点はありますが、一つの選択肢として考えてみてもいいかもしれませんね。
投資
「日本版 FIRE 超入門」の作者はFPなので投資方法やお金周りの話はかなり詳しく書かれていました。
「日本版 FIRE 超入門」でおすすめしている投資はインデックスの長期積立投資でそれで普通の人は十分だと結論づけています。
メンテナンスコストも抑えられますし、米国や世界へのリスク分散もできる点からも良い選択です。
特に投資信託をおすすめします。
自動積み立てで毎月一定額を100円単位から買うことができるので、初心者でも始めやすくしかもコストも少なくて済むのでピッタリです。
またリスクゼロ、リターンが大きいという投資商品には気をつけましょう。
FIREを目指すとついつい近道をしてしまいがちですが、リターンが大きいものには必ずそれ相応のリスクがついてきます。
ですのでしっかりと堅実な投資を意識しましょう。
一発当てて一気にFIREは可能性は0ではありませんが、FIREは確実に遠ざかるということを覚えておきましょう。
計算する上で考慮すべき年金の話
「日本版 FIRE 超入門」の一番の特徴は何歳でFIREする場合はいくら必要かをきっちり金額ベースで出しているところだと思いました。
ここまで正確に日本の制度を考慮して書かれたFIRE本は僕はこれまでみたことがありませんでした。
紹介されていたモデルを簡単にまとめますと、50歳代でのFIREを目指す場合はざっと年利4%で6000万円くらい。
40歳代FIREの場合は年利4%で8000万円超くらい。
詳細な理由については「日本版 FIRE 超入門」の中で詳細に書かれていますので参考にしてみてください。
正直かなり額は大きいと思います。
どれも年400万円ほどの生活費で計算されていますので、もしも400万円より少なく生活できるという方だったらもうすこし少なくて済む可能性も高いです。
また年利4%運用を前提としている金額でもありますので、もっとリスクを抑える場合だともう少し貯める金額も増えます。
ですが積立NISAとIDeCoをフルで活用していれば特に問題はなさそうです。
40歳代でのFIREについては積立NISAとIDeCoのフル活用だけでは達成は極めて困難ですが、50代初めから50代半ばまでなら十分積立NISAとIDeCoのフル活用だけでも補っていけるのです。
運用や年金などの関係からもこれはほぼ確実な未来であると言えます。
かなり安心でき、説得力のある内容ですので、ぜひこの章だけでも読んでみることをおすすめします。
ページとしては260ページから305ページになります。
まずは投資からコツコツやってみよう
まずはできることからやっていきましょう。
とりあえずは貯金から少しずつ積立NISAなどをはじめ投資に慣れていくことがおすすめです。
つみたてNISAとは毎月33,333円までのつみたて投資について利益に税金がかからないという優遇政策の一つになります。
節税がしにくいサラリーマンでもできることなのでつみたてNISAを使わないと損してしまいます。
やってみるということが、FIREに向けても他の分野についても大事なことです。
ちょっとでも気になったならやってみることがどの本を読んでも共通していることになります。
僕も初めは本を読んでいるだけでしたが、節約の本を読んで実践してみたり、健康関連の本を読んで実践してみたりとやりやすいところから始まり、今ではブログで発信するまでの行動力をつけることができました。
ちょっとずつやってみる、コツコツやってみるが本当に少しずつですが、変わるきっかけとなっていつしか大きなものになるのです。
ぜひぜひ、まずはつみたてNISAへの積立投資から始めてみてください。
FIREを目指していなくてもいつの間にか増えていくお金にびっくりすると共に嬉しくなるはずです。
その嬉しさこそが変わるということなんです。
まとめ
今回は山﨑俊輔さんの「日本版 FIRE 超入門」についてご紹介してきました。
山﨑さん自身がFPということでかなり説得力のある数字と政策を盛り込んだFIREまでの計算がかなり魅力的な一冊でした。
日本でFIREを実践するならこの本を断然おすすめします。
夢で終わらせず、現実にできる可能性が「日本版 FIRE 超入門」では語られているので、頑張る意気込みにもなるはずです。
僕もFIREしたいと思っているので、実践していければと思います。
では、皆さんのFIREが少しでもより良い形で実現することを願って。
裏技:無料で読む方法
今回紹介した本はオーディオブックを使って無料で聞けます(読めます)
「ながら」でも本が読めて、本が苦手な方でも聞くだけなので大丈夫です!
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