読むだけで頭が良くなる本があったら読みますか?
まさに今回紹介するジョン・ブロックマン氏の「天才科学者はこう考える」では頭が良くなる本に分類されるでしょう。
世界の天才科学者たちのこれまでの価値観をぶっ壊してくれる視点が書かれている一冊でした。
この記事では、「天才科学者はこう考える」の内容の一部抜粋、特に面白かった考え方、視点を紹介します。
では、いってみましょう!
本書の概要
ページ数
訳者あとがき含めず、494ページ、全498ページでした。
読むのにかかった時間
かなりボリュームがあり、だいたい7時間ほどで読み切ることができました。
構成
世界の科学者たち151人のエッセイがまとめられている構成で、151のトピックに分かれて書かれた本になります。
全てのトピックが独立していて、1トピックにつき一つの視点を学ぶことができる構成になっていました。
1ページあたり52文字×18行と、文量も多かったです。
この本を読んで本当に頭は良くなる?
「天才科学者はこう考える」を読んで頭が本当に良くなるのか?
その答えは読んでみればわかる!と言いたいところですが、本当に頭は良くなるというのが僕の見解です。
というのも、頭が良いというのは視点や視野が広いことと思っているからになります。
いかに柔軟な発想ができて、知識をうまく使うことができるという点で頭の良さを測るのであれば、確実に「天才科学者はこう考える」は助けになるのです。
151個もある視点の全て、知っていた、わかっていたという方は絶対にいないと思います。
だからこそ「天才科学者はこう考える」は非常に学びの多い一冊であり、頭が良くなるといって良いです。
価値観を広げたい方に特におすすめで。
天才科学者たちも考えながら、時に間違えながら科学と向き合っていることを学ぶことができます。
分厚く、文量も多い一冊ですが、そこらへんの自己啓発本100冊分くらいの価値はあると思います。
それくらい、価値観を変える力という点では優秀な一冊です。
天才科学者の考え方って要するに…
「天才科学者はこう考える」を一言でいってしまうのであれば、「本当のところは科学にだってわからない」という価値観だと僕は読み解きました。
様々な考え方が出る中でも特に印象的だったのが、科学は進歩とともにいくつも否定されてきたということでした。
天動説が地動説に置き換わったように、従来の発見や常識というのは科学の世界ではあくまで暫定的な結果であると考えるのです。
今後、新しい発見によって今ある常識は十分に覆る可能性があるということになります。
今は常識である水は体に必要な栄養成分である、というのもそのうち変わってくるかもしれません。
実は、水の中のある成分だけでよくて飲む必要はないなんてことも証明されるかもしれないです。
今ある事実はあくまで、今わかっていることから結論づけた暫定的なもの。この考え方は非常に斬新かつ新しい考え方だと僕は感じました。
「天才科学者はこう考える」はこのような考え方をもとに、様々な分野の科学者たちが科学とは人類とは、を語っている内容になっています。
面白いと思った考え方
ここからは、「天才科学者はこう考える」に載っていた考え方・視点について一部を抜粋して紹介します。
科学は変化し続ける
「天才科学者はこう考える」の言いたいことの一つは、科学は変化し続けることです。
常に暫定的という考えのもと、柔軟な発想が科学では必要になってきます。
常に実験的に試して、何が失敗につながったのかやどういったことが望んでいる結果につながるかを分析するのも天才科学者の共通点です。
科学者でない僕たちも、常に変化をし続け、実験で物事を捉えることが重要になります。
成功するためにも失敗は絶対に必要です。
成功の道だけを知っていても再現性は皆無で、失敗からは逃れられません。
失敗をいかに許容し、間違いをいかに認めて次に進めるかが、科学の上でも人生の上でも重要です。
体の9割は人間じゃない
僕たちの体は9割が人間じゃないのをご存知でしょうか。
体には非常に多くの細菌たちが住み着いているのです。
種類にして約700以上、ヒト細胞約10兆個に対して、細菌細胞は約100兆個もあると言われています。
果たしてそんな僕たち人間は、本当に人間なのでしょうか。
人間たらしめる細胞が実は1割もないという事実は、僕たちが本当の人間であるかの定義を改めてくれる考え方です。
自分とは何か、という哲学的な視点を科学から紐解いていくことだってできます。
そのためにも、一つの事実からだけではなく、広い視野で物事を考えていくことが重要です。
確率という色眼鏡の影響力
人は確率というのを軽視したり、過剰に恐れます。
それを自覚することこそが重要なのです。
宝くじの確率は隕石が落ちてくるくらいの確率ですが、僕たちはなぜか宝くじの確率を軽視して、自分だけは当たるだろうと考えます。
逆に隕石が落ちてくることなどは後回し、考えたこともないという方が多いでしょう。
この現象は決して悪いことではありません。しかし、時としてその確率の色眼鏡が悪い判断を誘発してしまうこともあるのです。
確率をきちんと理解することで、1%という確率が高いのか低いのか、注意を払う必要があるのかを吟味できます。
確率に人間は惑わされやすい。という事実をきちんと理解して、自分なら大丈夫という慢心は決して持たないようにしてください。
結論
天才というのは決して自分のことを知識があるだなんて思いません。
実際、「天才科学者はこう考える」に出てきた天才科学者たちのエッセイでも、自分のことを誰よりも見識がある天才だなんて思っている人は皆無でした。
知れば知るほど、自分の知らないことがわかってきて、好奇心を掻き立てられ探究していくそういった人たちが一般人から見ると天才なんだと思います。
天才は決して慢心することがありません。
僕たち凡人も天才に一歩でも近づくために、知識を学び続けること、決して慢心しないことが重要であると思いました。
天才たちが自分の考えを明らかにすることで、新しい世界観、価値観、視点が手に入る「天才科学者はこう考える」はそんな一冊でした。
まとめ
今回は、ジョン・ブロックマン氏の「天才科学者はこう考える」を紹介してきました。
価値観、世界観が変わる素晴らしい一冊でした。
ちょっと分厚くて、読みづらい部分もありましたが、読んでよかったです。
新しい考え方、科学者の考えがほんの少しわかった気がします。
まだまだ自分は知らないことが多いなとも自覚する一冊でした。
もっと、科学や確率について勉強してもう一度読めば、新たな発見がありそうです。
価値観を変えたい、新しい世界観を取り入れたい。変わりたい。頭が良くなりたい。
そんな方にぴったりの一冊でしょう。
では、皆さんの頭がより一層良くなることを祈っています。
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