米マイクロソフトは1月18日、3月までに世界の従業員の5%弱に当たる1万人を削減するとの発表をしました。
Twitterでは、イーロンマスク氏が最高責任者になってから、2,000人を超える人員削減を行なっています。
大手IT企業がこぞって人員削減をしている背景はなんなのでしょうか?
今回は、人員削減によるメリットと狙いについてみていきます。
では、行ってみましょう!
人員削減で起こるメリット
ズバリ、人員削減が起きているのは、売上低下によるコスト削減だと考えられます。
大手のIT企業ではこれまで右肩上がりの成長を遂げてきており、コロナ感染拡大時期には巣ごもりが増えていました。
巣ごもりによって、AmazonやTwitter、YouTubeなどの自宅で楽しめるサービスが爆発的に売り上げを伸ばしていたのです。
ですが、コロナが落ち着きつつある2022年後半から2023年前半の今は、巣ごもりが減ってきていてコロナ前の状況に戻りつつあります。
これによって、売り上げも通常状態に戻っているのです。
売り上げが爆発的な状態じゃないとすると、もちろん従業員が売上に対して多すぎる状況になります。
なので、従業員に払う給料を少なくすることで帳尻合わせをするために人員削減を行なっていると考えられるのです。
また、広告ビジネスであるTwitterやMetaといったところでは、広告費が少なくなっているというのも背景にあると考えられます。
景気に影響されやすい広告費ですが、アメリカなどの国ではインフレ防止のため金利が上がっています。
金利上昇によって、会社が広告に回すお金が少なくなっていき、広告費で稼いでいた会社も苦しくなって削れるコストを削る苦肉の策に出るしかなくなるのです。
コロナが落ち着いてきたことによる需要の低下と、インフレ防止による金利上昇が、アメリカなどで発生している人員削減の背景にあると考えられます。
米国が人員削減しやすいわけ
人員削減をしようと思った時に、日本では早々できるものではありません。
というのも、アメリカと日本では雇用形態が異なるからです。
随意雇用と呼ばれる形態で、結ばれる契約が主になっていて、随意雇用ではいつでもどこでも、会社OR社員から自由に解約できるという原則になっています。
なので、やめさせるのも自由、やめるのも自由というのがアメリカの雇用形態の基本になっているのです。
ただ、いきなり「クビ!!」というやり方はできず、ステップを踏む必要があります。
口頭での注意、ミーティング、警告、ペナルティの上で解雇という感じです。
このステップがないと不当解雇として訴えられる場合もあります。
それでも、大手企業なんかはバンバン人員削減をできるのは、アメリカ自体が転職文化がある国だからでしょう。
転職文化があるから、従業員をクビにしてもまた新しい就職先が見つかるだろうという考えがあるために、クビにしやすいという環境だと言えるのです。
雇用形態が異なること、転職文化が根強く、一つの会社にとどまるという考えがほとんどないから、というのがアメリカが人員削減が行われやすい理由になります。
米国だけじゃない日本の危機
アメリカが人員削減しやすい理由を書きましたが、実は他人事ではないのです。
日本もまた転職文化が進みつつあり、アメリカのような雇用形態になる可能性も十分にあります。
2023年現在は労働法によって、いきなりのクビはできず正当な理由をつけなければ解雇することができない状態になっています。
ですが、この労働法さえ乗り越えられれば、転職が当たり前になりつつ日本でも人員削減が行われる可能性は十分にあるのです。
もちろん、転職することが悪いわけではありません。
ですが、きちんと経験やスキルを考えた仕事をしていないと、解雇された時に次の就職先が見つからないなんてことも可能性としてありうるのです。
転職が当たり前になることで、スキルや経験での採用がこれまで以上に増えていくことが予想され、さらに労働法の改正で会社側から解雇がしやすくなる可能性もあります。
解雇されても、いろいろな会社を渡り歩けるスキルが日本でも、今後は重要になってくることでしょう。
まとめ
今回は、米国の大手IT企業が人員削減を行なっているニュースから、どうして人員削減を行なっているのか。人員削減ができる理由について紹介してきました。
米国でもいきなりクビ!というのはできないと聞いて、イメージがちょっと変わりました。
理由は必要ないけどステップは重要というのは、なるほどな!という思いです。
日本でも転職文化とともに雇う側も変わっていくと僕は考えています。
そのためにも、どこでも通用するスキルが必要です。
スキル習得のため、スクールなどに通うことも検討してみるといいかもしれません。
おすすめのスクールは下記から確認できますので、考えてみてください。
では、皆さんのスキルが高まり続けることを祈っています。
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