コンサルタントはアドバイスをくれる人と思っていませんか?
実はコンサルタントに求められているのは、知識ではなく思考を整理する技術なのです。
いかに相手の頭のモヤモヤを晴らすことができるかが大事になってきます。
今回紹介する和仁達也さんの「プロの思考整理術」ではプロのコンサルタントとして活躍する筆者が、どうやって思考を整理するのかを細かく教えてくれる本となっています。
この一冊で、こんがらがった糸をほぐすように明瞭な答えに辿り着く方法を手に入れることができます。
頭が良くなる方法と言っても過言ではない内容でした。
この記事ではそんな「プロの思考整理術」についての書評、内容要約、解説まとめを行っていきます。
では、行ってみましょう!
本書の概要
読むのにかかった時間
大体、3時間ほどで読み切ることができました。
構成
コンサルタントとして働く和仁達也さんの思考を整理する方法について、やり方が手順という形でわかりやすく書かれている内容でした。
ステップごとに分かれた方法なので、「プロの思考整理術」を読めば、あとは実践あるのみと言った内容になっていました。
コンサルタントとして働いていない方にも、自分や周りにいる人の思考を整理できるようになるために使える知識でした。
無料で読む方法
Amazon Prime会員なら、PrimeReadingというサービスで無料で読むことができます。
「プロの思考整理術」以外にも話題になった本など、たくさんの本が無料で読めますのでぜひチェックしてみてください。
思考整理が必要な理由
思考整理はどうして必要なのか?という部分からご説明していきましょう。
思考整理とは、モヤモヤと悩んでいる時や考えがまとまらないときに使う技術で、思考整理をするとすっきりと次やるべきことが明確になるのです。
特に「プロの思考整理術」では、相手に質問を投げかけるだけで思考を整理する技が紹介されていました。
この方法を応用すれば、自分の思考整理の役にも立ちます。
また、思考整理をすると相手は問題解決をしてくれたあなたに、感謝し心を開いていくのです。
単純にアドバイスをするという方法ではなく、あくまでこちら側は適切な質問をして、相手の思考の先に自分で答えに辿り着くというプロセスを踏ませることが大事になってきます。
決して相手はあなたやコンサルタントにアドバイスを求めているわけではないのです。
例えば、おもちゃメーカーの社長のコンサルタントが、おもちゃのアイデアを出してきたら社長はどう思うでしょうか?
「こちとら40年おもちゃ一筋でやってきてるのに、お前なんかがひょっと考えたアイデアで会社が立ち直るか!!」
くらい思うのではないでしょうか。
アドバイスではなく、社長がどうして困っているのか、困っている根本はなんなのか、どうすれば解決につながりそうなのか、変えるべき点はどこなのかという相談に乗り整理することこそがコンサルタントの仕事であり、人の悩みを聞くということになるのです。
「この人とまた話したい」「もっと一緒にいたい」「部下が自分の頭で考えて動くようになる」といった様々な恩恵が受けられるというところに、思考整理が必要な理由、習得すると嬉しいポイントがあります。
思考整理術① タイトルと目標を
では、実際に思考整理術についてご説明していきます。
まずは、「プロの思考整理術」で特に強く推奨されていた方法です。
これは大きく四つのステップで思考を整理するというものになります。
ステップ1:タイトルを決める
ステップ2:現状を知る
ステップ3:理想を描く
ステップ4:条件を探す(理想に近づくために)
これらのステップを意識するだけで、相手の思考を整理することができるのです。
ステップ1では、相手の悩みやモヤモヤについてタイトルをつけます。
例えば、「最近会社の業績を良くするにはどうするか」「来週のプレゼンをどうすれば成功させられるか」などです。
タイトルは仮題でもいいので、つけると話がぶれることなく進んでいくというメリットがあります。
ステップ2では、今どう言った状況なのかを整理します。
「業績が悪いとはどう言ったところから判断しているのか」「現状のプレゼンだと成功はしないのか、プレゼン相手のリサーチはどれくらい進んでいるのか」など、今の状況を整理して何ができてて何ができていないのかを把握するのです。
そしてステップ3では、理想を考えていきます。
「業績が良いとはどういった状態のことか」「どんなプレゼンができたら成功だと言えるのか、聞き手を笑わせたいのか、契約を取りたいのか」ゴールを決めることで目指すべき姿が見えてきて何をすればいいかというのに繋がってくるのです。
最後のステップ4では、ステップ3で描いた理想に近づくためにどうすればいいかを探していきます。
どんな条件が整えば理想を実現できるか。
「SNSマーケティングで若年層をターゲットにした売り込み」「失敗しないで話切れれば成功するはず」
ステップ3とステップ2のギャップを埋めるものを探していくことで、相手がどこで悩んでいるのか、何を次実行するべきなのかが見えてくるのです。
以上のステップで相手の思考を整理して動き出させることができます。
ただし、どれに対しても決して自分から「SNSマーケティングが足りていないですね」「そのプレゼン資料なら綺麗に話し切れれば上手くいきますね」などのアドバイスをしてはいけません。
あくまで、相手に質問を投げかけ思考を整理するという立場にいなければなりません。
具体的な質問方法については、ぜひ「プロの思考整理術」の本書で確認してみてください。
思考整理術② 見える化
続いての思考整理術は、見える化です。
見える化というのは、図解にするという言い換えで問題ありません。
言葉だけでは伝わることも理解することも難しいようなことも、図にするだけで一気に明瞭になるというのは経験してことがあるのではないでしょうか。
難しい物理の話も図にすると一気にわかりやすくなったりするやつです。
思考整理術でもそれは同じことで、会議の場で活用すれば一気に話がまとまったり、自分自身の理解の助けにもなります。
具体的にどの図を使えば良いのかを紹介していきます。
スケジュールを管理をしたい場合はチャート図を使うと良いです。
こんな感じの図です。
いつから、いつまでという情報に特化させた図で一目でスケジュール全体を見渡せる図になっています。
続いて、話があっちこっちに飛ぶような時は、マインドマップ式全体図を使うと効果的です。
マインドマップ式全体図とはこんな感じになります。
一つの話から枝分かれするような図で、話題ごとのつながりを理解することができ、これは脳の働きにも似ていることから非常に思考整理との相性がいい図と言えます。
メモなどで使うと一番効果的で、自分の思考と話題をきっちりと整理しながら話し合いができるようになるのです。
全体の関係性を知りたいという場合は、階層化ピラミットが合っています。
階層化ピラミットとはこんな図です。
一層目はどんな人で、その上にはどんな人がいて、どこをターゲットにしたいのかなど、全体からある条件を満たす人を整理したい時に使うと効果的です。
以上三つの他にも「マトリックス図」「関係図」といった図についても「プロの思考整理術」では紹介されていました。
いずれの図も難しく考えすぎず、煮詰まったり、思考がゴチャゴチャになった時などに補助として使うことが推奨されています。
ちょっとずつ使っていくことで、自分のものになり、思考を整理する際の大きな助けになっていくのです。
まとめ
今回は、「プロの思考整理術」について紹介してきました。
プロのコンサルタントが意外にもシンプルな方法をとっていることに驚きました。
やり方自体は簡単なので、あとは実践を重ねていくだけですね。
この記事では、要約でしたので、「プロの思考整理術」の一部紹介できていない部分もあります。
ぜひ他の思考整理術に必要な知識についてもチェックしてみてください。
何かに悩んでいる人の助けにあなたがなれるはずです。
では、皆さんの周りにいる人の悩みが一つでも解消することを祈っています。
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